マシュー・グレイ・ギュブラー インタビュー「同じ役を10年以上演じるのは、ものすごい責任を伴うこと」『クリミナル・マインド11』に出演

特集・インタビュー
2016年08月26日

プロファイリングで犯人像を特定し、事件解決を目指すFBIのエリートチーム「BAU(行動分析課)」の活躍を描く大ヒット犯罪捜査ドラマ『クリミナル・マインド』の第11シーズンが、9月6日(火)からWOWOWにて放送が始まる。これを記念して、本作でIQ187を誇る天才プロファイラー、スペンサー・リード役を演じているマシュー・グレイ・ギュブラーさんが緊急来日。2005年から10年以上にわたって放送されている人気シリーズに対する思い、また本作の中での監督業への思いを伺いました。

ファンの人たちも家族の一員のようなもの!

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――3度目の来日のマシューさん。5年ぶりの日本に対する印象を聞かせてください。

5年前に僕の体はアメリカに帰ったけど、ハートはそのときからずっと日本にいたよ。日本は本当にすてきな国だよ! 太陽の光や明かり、すべての色がアメリカとは違って見えるんだ。それがすごく印象的で、常に思い出すよ。日本の梅雨空も僕は好き!

――『クリミナル・マインド』はシーズン1の放送から10年以上たった今も世界中で愛されている作品ですが、長く愛される秘訣は何だと思いますか?

脚本がいいからかな? 僕たちキャストのみんなはスタッフも含めて、最初から家族のような仲の良さがあって、それがもしかしたら画面を通しても伝わっているのかな。これだけ長くやっていると、この作品のファンの人たちも家族の一員のようなもので、本当、みんなに支えられているんだと思うよ。

――マシューさん演じるリードはシーズン1からずっと登場しているメンバーの1人。シーズン11ではまた新たなメンバーが加わりますが、新メンバーにアドバイスされたりしますか?

まず僕は3つ言うんだ。1つ目は僕を見ないこと。2つ目は僕に話しかけないこと。そして3つ目は僕のことを考えたりしないでほしいということ。それらを守ってくれって。というのはもちろん冗談で(笑)、本当のことを言うと、僕はアドバイスなんかしないんだ。どうせ僕のアドバイスはろくなものではないから(笑)。

――新メンバーとはすぐに打ち解けましたか?

もちろん! 映画の場合、1か月や2か月くらいの撮影期間だから、万が一悪夢のような人がいたとしても耐えられるんだ。でもテレビドラマだとそうもいかなくて、ものすごく長い年月を一緒に過ごすかもしれない。それを考えると、まず演技がうまいというのはもちろんだけど、性格が良いっていうこと、この両方が実はすごく大事なんだ。新メンバーで来る俳優はちゃんと評判が良い人たちなので、ここまで続けてこられたんだと思うよ。悪夢のような人が来ていたらここまで続けてこられないよ(笑)。

カメラを持っていると居心地が良いよ

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――これまでのシーズンの中で監督もされている回もありますが、監督するエピソードはどのように決めているのですか?

僕がどういうものが好きか、脚本家たちは大体分かってくれていて、ちょっと変わっていて奇妙な話を僕に任せてくるんだ。僕がどの脚本家とうまくいくかということも含めて、一緒にストーリーを開発しているよ。あとは、シーズンの始めに脚本家たちが「これはコケるかもしれない」というぐらいのクレイジーなアイデアが浮かんだときなんかも、僕に監督の話がきたり。「マシューが監督なら大丈夫かもしれない」ってことなんだろうね(笑)。ほかのキャストも監督や脚本に参加してドラマを作ることがあるけど、俳優が監督をすると演じているほうはやりやすいよね。僕たち俳優のことをよく知っているからね。

――監督業のお話をしているマシューさんはとても生き生きとしていますが、マシューさんにとっての監督業とは何ですか?

子供のころから監督に一番なりたかったんだ。監督になって物語を語りたいって。もちろん俳優としても語れるけど、監督だったらより私的なものが語れると思うんだ。カメラを持っているときはすごく居心地が良いね。

――監督をする際、キャスティングにも関わると聞きましたが、今後プロデューサー業に興味はありますか?

脚本家やプロデューサーたちと本当に仲が良くて、監督をする前からいろんな決定の場に僕も一緒にいた感じがする。テレビドラマは映画とは違って、プロデューサーと脚本家がメインなので、僕はその一部になっているという気がしているよ。

見てくれる人がいる限り、これからもずっと続けたい!

――10年以上も同じ役を演じるというのはどういう気持ちですか?

シーズン4くらいのころ、このリードというキャラクターが成長して、進化していることに気づいたんだ。それと同時にものすごい責任を伴うものなんだと思った。というのも、子供たちもこのドラマを見てくれていて、リードのことを尊敬してくれる人もいるんだよ。そうすると“ただのテレビドラマのキャラクター”というわけにはいかなくて、ある意味ヒーロー的な、英雄的な存在になっていて。しかもそれはその人の生活や人生までにも影響を及ぼすものだと思ったんだ。昔、脚本家たちが僕にダークなことをやらせようとしたことがあったんだけど、実はそのとき、僕はすごく戦ったんだ。「子供たちが彼を尊敬しているのに、それはいけない」って。

――それでは最後に、9月から日本で始まるシーズン11の見どころを教えてください。

まずは新しいキャラクター、タラ・ルイス(アイシャ・タイラー)が来るということ。そして、今までいたキャラクターが去ること。フィナーレがものすごいことになるんだ。あと、第19話ではインターポールに行ったエミリー・プレンティス(パジェット・ブリュースター)がゲスト出演でBAUに帰ってくる! 最初戻ってくることを聞いたとき「意味が分かんない!」と思ったんだけど(笑)、大親友だからとにかくすごくうれしいよ。ストーリーで言うと、僕が監督した「Beautiful disaster」というエピソードでは、今までの『クリミナル・マインド』では一度もやったことのない“誰も死なないのに、新しい命が生まれる”というものになっているよ。もう10年以上放送されているけど、見てくれる人がいる限り、娯楽を与えられているのであればこれからもずっと続けたいね! 放送をお楽しみに!

 

PROFILE

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マシュー・グレイ・ギュブラー(Matthew Gray Gubler)…1980年3月9日生まれ。米ネバダ州出身。
ファッションモデルとして活躍。2004年に映画「ライフ・アクアティック」で俳優デビュー。同年に受けた『クリミナル・マインド FBI行動分析課』のオーディションで、IQ187の若き天才プロファイラー、Dr.スペンサー・リード役を獲得し、シーズン1から演じている。

 

番組情報

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『クリミナル・マインド11 FBI行動分析課』全22話
WOWOWプライムにて、9月6日(火)からスタート

二カ国語版:毎週火曜後11・00
字幕版:毎週水曜深0・00
第1話無料放送

<キャスト>
ジョー・マンテーニャ(デヴィッド・ロッシ役/声:菅生隆之)、トーマス・ギブソン(アーロン・ホッチナー役/声:森田順平)、シェマー・ムーア(デレク・モーガン役/声:咲野俊介)、マシュー・グレイ・ギュブラー(スペンサー・リード役/声:森久保祥太郎)、A・J・クック(ジェニファー・ジャロウ役/声:園崎未恵)、カーステン・ヴァングスネス(ペネロープ・ガルシア役/声:斉藤貴美子)ほか

 

●text/田代良恵

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