11月7日(木)スタートのドラマ特区『初めましてこんにちは、離婚してください』(MBSほか 毎週木曜 深夜0時59分~ほか/見逃し配信あり)でW主演を務める犬飼貴丈さん、林芽亜里さんにインタビュー。役作りについてや作品の見どころを聞きました。
小説&コミックス累計180万部突破、電子コミック大賞2021受賞の同名作を実写化。10年越しに会った“初対面の夫“でIT界のイケメン社長・高嶺正智(犬飼)に、旧家の令嬢・結城莉央(林)が“離婚宣言”するところから始まる、溺愛ピュアラブストーリー。
◆それぞれの役柄について教えてください。
犬飼:タカミネコミュニケーションズという、すごく大きな企業のCEOとして、全てを仕事に捧げてきた高嶺正智役を演じました。結城莉央という女性と一方的に政略結婚をしたのですが、結婚していたことを忘れて、ずっと放置をしていたんです。その中で莉央と出会い、自分の中に眠っていたいろんな感情が徐々に出てきて、高嶺が人間味を取り戻していきます。
林:私が演じた結城莉央は、京都に生まれた26歳で日本画がとても大好きな令嬢の役です。16歳の時に父が決めた高嶺さんとの政略結婚にプラスして、父や祖母の介護だったりで、10年間自由に生きられなかったつらい過去を持っていて。すごく真っすぐな女の子なので、高嶺さんと出会って、どんどん感情がオープンになっていきます。世間に出たことがない分、スマホを持ったことがなかったり、子供っぽい部分があったりと喜怒哀楽にあふれています。
◆オファーを受けた時の率直な感想を教えてください。
犬飼:僕の中でラブコメというのは経験値が少なく、本当に数えるほどなのですが、その中で高嶺という役でオファーをいただいて、新鮮な気持ちで現場に臨めることの感謝と、緊張感もありました。激甘な話が展開されていきますが、『完璧ワイフによる完璧な復讐計画』というMBSさんの作品でクズな不倫夫・雨宮柊斗役を演じさせていただいていたタイミングだったので、世間の僕のイメージをプラマイゼロにできるかもと思って(笑)、すごく感謝しています。
林:私は顔見せの際に演技を見ていただいて、結果がくるまで緊張して待っていたので素直にうれしかったです。同時に、実年齢が18歳なので26歳の莉央を演じられるのか不安も芽生えたのですが、決まったからには全力で頑張ろうという思いで演じています。
◆原作や脚本を読んでどんな印象を持ちましたか?
犬飼:クズの役をやっていたこともあって、ここまで甘い方に振り切るのはすごく大変だなと思いながら原作を読ませていただきました。ラブコメというひとくくりでも、さまざま種類がある中で、この作品はタイトル通り「初めまして」が衝撃的な出会いというところがすごく肝だなと思って。正反対のところから距離を縮めていく、高嶺と莉央の心の機微だったり、近寄り方がすごく繊細に描かれていて、本当にすてきな作品だなと思いました。
林:原作を読んだ率直な感想は全てをひっくるめて面白いなと感じました。一気に全話を読み切ったのですが、犬飼さんもおっしゃったように、今までにないような始まり方だったので、最後に向けて、どうこの2人が展開していくんだろうとか、どういうふうにお話が進んでいくんだろうと、すごくワクワクしながら読み進めていって。ラブコメなので、すごくキュンキュンした面もありつつ、それぞれの持つ過去や悩みだったり、葛藤が描かれているので、私自身もいろんな感情になりました。
◆役作りで意識したところは?
犬飼:仕事モードの高嶺をベースとして、クールでテキパキした一面から甘えるところはすごく甘えるという振り幅がすごく大きなキャラだったので、そこのコントラストがはっきり出るようにしないといけないなというのは撮影に入る前から思って、意識しながら演じています。これまでちょっと特徴的な役をたくさんやってきたこともあって、どこまでその味をこのドラマに出してもいいのかは、監督の顔色をうかがいながら、本番前に「確認ですけど、高嶺って気持ち悪くていいんですよね?」と聞いて「大丈夫です」と言っていただいたので、そういった微調整は現場でもしていました。
◆今までやられてきた特徴的な役と高嶺は、向き合い方を変えたところはありますか?
犬飼:より繊細に向き合いました。一歩間違えてしまうとただの気持ち悪い人になってしまうので、そのあたりは気にしながら、自分なりに考えましたし、監督にも親身に相談に乗っていただいたりして、丁寧に作っています。
◆林さんはどんな役作りをされましたか?
林:実年齢と役年齢が離れているということもありますが、莉央に子供っぽい一面があるので、そのあんばいがすごく難しいです。子供っぽい部分はあるけれど、全部そっちに振ってしまうと、26歳の経験値ではなくなってしまうので。せりふの言い方や、声の強弱、間の取り方でだいぶ大人っぽく見えたり、逆に子供っぽく見えてしまうので、せりふの言い回しも気にしながら、相談しながら、監督と一緒に「26歳を忘れずに」を合言葉にして演じています。
◆高嶺がIT界の若き帝王ということで、役への入り方で意識したところ、参考にした人物はいますか?
犬飼:仕事している時にテキパキ話すことはもちろんですが、普段からパパっと指示を出して、聞きながら仕事するような、いろんなことを並行してやれるような人という見え方がちぐはぐにならないように、自分自身も見え方とか動き方、動くスピードなどを気をつけています。参考にした人物は、高嶺が服に無頓着で決まったものを着ているというイメージだったので、スティーブ・ジョブズに近いのかなと思いました。
◆莉央は日本画を描きますが、何か準備されたことはありますか?
林:撮影が始まる前に短い時間ではありましたが学校に行って、日本画の先生に絵を教えていただきました。そこから家にスケッチブックと鉛筆を持ち帰って、鉛筆や筆の持ち方を勉強したり。あとは、実際にドラマの中で絵を描く私の手元のシーンが多く出てくるのですが、一本の線を引くだけなのに、手が震えてしまったこともありました。莉央が描く日本画は優しい色合いのものが多くて。劇中では莉央の個展のシーンが出てくるのですが、そこに出てくる小道具にも注目してほしいです。それに所作だけでなく、気持ちの部分も知りたかったので、先生に「日本画を描くときはどういう気持ちですか?」と教えていただいて撮影に挑みました。
◆現場で印象的だった出来事は何でしょうか? 林さんはキスシーンに初挑戦されたとか。
林:本当にどうなることやらという感じで挑みました。撮影までに予習はしていったものの、いざ実際に自分がキスシーンをするとなると、どういうふうになるのか分からないので、犬飼さんに全てをお任せしました。無事に撮り終えてOKが出たときはホッとしました。
犬飼:うまかったです(笑)。
林:そう言っていただけてよかったです。本当に犬飼さんのおかげですてきなシーンになったかなと思うので、自分のキスを放送で見るのはドキドキですが、すごく撮影は楽しかったです。
◆今回初共演ということでお互いの初対面の印象と、今の印象を教えてください。
犬飼:初めてお会いした時の印象は今年で19歳とは思えないような大人っぽさを持つ方。この撮影期間を通して、26歳の役をやっていることがあるからか分からないですが、より大人っぽさがどんどん増していって。たまに見せる19歳の等身大の顔もあったりして、いろんな顔を持つ女優さんだなと思いました。
林:初対面の印象はすごくクールな方。撮影を重ねるにつれて、初対面の印象は変わらず、にすごくすてきな方だなと思いました。紳士な一面もあってすごく自然に、サラッといろんなことを教えてくださったり、暑い中での撮影だったので、「きちんとたくさん食べて、水分を取ってね」と言ってくださいました。
◆共演者の印象を教えてください。
犬飼:西垣(匠)君が演じた翔平は、高嶺の同級生で副社長。高嶺と2人で一緒に事業を立ち上げて、二人三脚でやってきた相棒的ポジションなので、わりとカメラが回ってないところでもお話させていただいたりしました。共通の知人もいて、すごく近い距離感でお話しすることができたので、親友としていることが、すんなりと受け入れられるような環境になれたのですごくうれしかったです。彼自身もすごくスマートで、達者な方なので、そういった面でもすごく助けられて、頼もしいです。
林:登場人物が莉央以外ほとんど男性で、莉央がそれぞれの男性といろんなことを巻き起こしていくお話なので、皆さんそれぞれにお世話になりました。その中でも、特に日本画の師匠である設楽先生役の(高橋)光臣さんは、オフの時間でも、すごく優しくて、本当の師匠みたいな感じでいてくださって。それこそ10年前から一緒にいてくださっているような莉央と設楽先生の関係のような雰囲気を出してくださいました。なので、アトリエのシーンだったり、莉央が先生に相談するシーンは、演技の面でも助けていただきましたし、お話をする時もすごく楽しそうに聞いてくださいますし、お話をしてくださるので、とても居心地よく撮影することができました。
◆最後に作品の見どころを教えてください。
犬飼:冒頭からいきなり終了という始まり方をするドラマではありますが、そこから2人の距離がどう縮まっていくのか、いろいろ考えながら見ていただける、今年一番キュンキュンできる作品なのではないかなと思います。ぜひたくさんの方に見ていただきたいです。
林:本当にキュンキュンシーンがたくさんありますし、考えさせられるようなシーンもあります。非現実的な設定ではありますが、それぞれの登場人物に感情移入できるような、人間らしいところも丁寧に描かれている作品なので、その夢見心地、理想もありながら、視聴者の方々も共感できる部分があると思います。最初から最後まで目の離せない展開になっているので、ぜひご覧ください。
PROFILE
犬飼貴丈
●いぬかい・あつひろ…1994年6月13日生まれ。徳島県出身。
林芽亜里
●はやし・めあり…2005年11月5日生まれ。石川県出身。
●hair&make/加藤ゆい(ヘアメイクフリンジ)(犬飼)、中軍裕美子(林) styling/松下洋介(犬飼)、加藤千尋(林) 衣装協力/シューズ ¥29,480- a.k.a.C.a.k.a vintage(https://www.instagram.com/a.k.a.c.a.k.a_vintage/)、その他スタイリスト私物(犬飼)、アンテプリマ、ヴイエー ヴァンドーム青山、Create Clair、Seivson、ダイアナ銀座本店(林)
番組情報
ドラマ特区『初めましてこんにちは、離婚してください』
MBS:2024年11月7日(木)スタート
毎週木曜 深夜0時59分~
テレビ神奈川:2024年11月7日(木)スタート
毎週木曜 午後11時30分~
チバテレビ:2024年11月8日(金)スタート
毎週金曜 午後11時~
テレビ埼玉:2024年11月13日(水)スタート
毎週水曜 深夜0時~
とちぎテレビ:2024年11月14日(木)スタート
毎週木曜 午後10時30分~
群馬テレビ:2024年11月14日(木)スタート
毎週木曜 午後11時30分~
<配信>
TVer、MBS動画イズムで無料見逃し配信(1週間)
<キャスト>
犬飼貴丈、林芽亜里、西垣匠、髙松アロハ、山中柔太朗、高橋光臣 ほか
<原作>
「初めましてこんにちは、離婚してください 新装版」(ベリーズ文庫)
あさぎ千夜春 著 スターツ出版刊
「初めましてこんにちは、離婚してください」(ベリーズコミックス)
作画 七里ベティ / 原作 あさぎ千夜春 スターツ出版刊
<スタッフ>
監督:加藤尚樹、佐々木資門、實光美々佳、鹿野洋平
脚本:桐乃さち、折戸咲月
制作プロダクション:TBSスパークル
製作:「初めましてこんにちは、離婚してください」製作委員会・MBS
公式HP:https://www.mbs.jp/hajiriko/
公式X(旧Twitter)&Instagram:@dramatokku2_mbs
公式TikTok:@drama_mbs
©七里ベティ・あさぎ千夜春/スターツ出版
©「初めましてこんにちは、離婚してください」製作委員会・MBS