朝ドラ『虎に翼』や『嘘解きレトリック』でのサイコパスな演技で話題の片岡凜さんが、『海に眠るダイヤモンド』（TBS系 毎週日曜 午後9時～9時54分）で、日曜劇場初出演。現代パートにて、いづみ（宮本信子）の孫・千景を演じている。主演の神木隆之介との撮影エピソードや今後の見どころについて語ってくれました。
◆日曜劇場は初出演となります。
子供のころ、『半沢直樹』での堺雅人さんやキャストの皆さんの熱いお芝居を見て、すごい作品だと思ったんです。そんな印象に残る作品を残している歴史的な枠に出させていただけることで、すごく光栄な気持ちでした。今回もまた豪華なキャストの方がそろっていますし、台本を読んだだけでものすごく壮大な、スケールの大きい作品になっていて。これをどう映像化するのか、撮影前からワクワクしていました。
◆演じる千景はどんな人物だと感じていますか？
最初、千景は母親の鹿乃子（美保純）に生き方を決められている印象があったんです。でも演じていくうちに、今の人生に悩んでいるわけではないし、プロデューサーさんの新井（順子）さんからも、明るくあっけらかんとしてていいと言われて。朝ドラ『虎に翼』や『嘘解きレトリック』ではサイコパスな役柄でしたけど（笑）、今回はシンプルに。あまり考えすぎず、ポジティブに演じることを意識してます。
◆野木亜紀子さんの脚本ならではの魅力、どのあたりに感じていますか？
小さな感情の揺れ動きを大切にされているところです。例えばホスト通いがバレた後の千景も、両親に反抗的な気持ちがありつつ、ちゃんと反省はしているみたいな描かれ方をしているんです。おかげでかわいらしく見えるし、キャラクターがよりリアルに見えていると思います。
◆共演シーンの多い玲央役の神木隆之介さん、星也役の豆原一成さんの印象は？
この作品でお会いするまで、神木さんにはミステリアスな印象がありました。でも実際は柔らかい方で、周囲がどんなことをしても、大胆なお芝居で対応していて。カットがかかると別人みたいになるから、本当にすごいと思います。豆原さんは肩の力が抜けた雰囲気の方で、一緒にいて心地いいです。おかげで私も余計なことを考えず、自然とキャラクターに入り込めている気がします。
◆撮影中、楽しかったことはありますか？
和馬役の尾美としのりさんや雅彦役の宮崎吐夢さんが私の好きな昔のエンタメに詳しくて、いろいろ教えてくれました。昔は映画って2本立てで上映されていたんですね。その後でテレビドラマが人気になって、現場の雰囲気がどう変わっていったのか。興味深いお話をたくさん聞けました。
◆ちなみに昔の作品で好きなものはありますか？
印象に残っているのは、『高校教師』ですね。今、見たいと思っているのは、『過ぎし日のセレナーデ』。私が小さいときに父が見ていた作品で、芝居をやるなら絶対に見といた方がいいぞと言われました。
◆現代に生きる人間の1人として、端島パートの物語をどう見ていますか？
恋模様については、一視聴者として楽しんでいます（笑）。台本を読んでいるから流れは知っているんですけど、実際に映像として見ることで、キャラクターがより浮き彫りになっている気がします。個人的にはリナ（池田エライザ）が好きですね。色気があって、ステキなお芝居だなって。端島の人たちを見ていると、生きることへのパワーを感じるんです。それに比べると、千景が両親のお金で遊んでいるように、現代の人は生きることへの必死さみたいなものがちょっと欠落しているような気がします。
◆最後に、今後の見どころをお願いします。
やっぱり、現代と端島パートでどんなつながりがあるのかが気になるところだと思います。5話でついに明かされるいづみさんの正体を知ったときは、最初から台本を読み直しました（笑）。現代と端島パートでは状況も描かれてるものも全然違うけど、通じるものもあると思うし、それを描くうえで千景にも何か役割があるのかなと思っています。生きること、人を愛することに必死な様子に胸を打たれる作品ですから、最後まで楽しみにしていただきたいです。
PROFILE
片岡凜
●かたおか・りん…2003年10月6日生まれ。群馬県出身。O型。
番組情報
『海に眠るダイヤモンド』
TBS系
毎週日曜 午後9時～9時54分
©TBSスパークル／TBS
