ダウンタウン・松本人志による新作バラエティ・シリーズ『HITOSHI MATSUMOTO Presentsドキュメンタル』がAmazonプライム・ビデオの新しい日本オリジナル・シリーズとして、2016年11月30日(水)より見放題独占配信を開始する。そこで松本人志さんへの取材会が行われた。
◆企画のいきさつを教えてください。
地上波でテレビをやっていたりすると、本来やりたくないというわけではないんですが、わりと老若男女の人たち、皆さんに楽しんでもらうため、いろんな要素を入れているんです。そういう中で、無駄な部分というかぜい肉をそぎ落として本当に面白いことだけをやる場所がないかなと探していたんですが、今回バシッとはまったなと思います。
◆見どころはどんなところになりますか?
僕が今53歳になりますが、18歳からずっとお笑いに携わってきて、面白いこと、何が面白いんだろって寝ても覚めても考えているんですけど、そんな中で原点回帰じゃないんですが、本当に面白いことはこんなことなのかなと。ネタとか一生懸命考えることもいいんですが、本当に面白い人間はどんな人間なんだろうかということを見てみたい。それができそうな気がしています。
◆『ドキュメンタル』のタイトルをつけたきっかけを教えてください。
この番組をどうもっていったらいいのかと思ったときに、まずドキュメンタリーとしてやったら面白いだろうなと思いました。自分で参加費100万円を出すことで、参加者同士は同じぐらいの収入ではないですから、わりと余裕がある人もいるんでしょうが、余裕がない人もたくさんいる、それがメンタルな部分にどういうふうに影響が出てくるかなと。それが面白いんじゃないかなと思いました。ドキュメンタリーにメンタル、ドキュメンタルっていう言葉がしっくりきたんですよね」
◆賞金1,000万円を競い合っていきます。個性豊かな10人のメンバーですが、どんな笑いが起きるのか期待されていたところはありますか?
本当に個性のぶつかり合いで、いわゆるツッコミというものが存在しないというか、キャラクターだけで相手を笑わせられるかというか、力でねじ伏せられるかというか。そういうメンバーを考えたときに、今回の皆さんは、正直ちょっと一般の中では機能していない人たち、ぎりぎりだなっていう人を集めたなっていうのがあるんですよね。
◆実際に収録を終えて期待していた部分からいい意味で裏切られたというところはありましたか?
僕はちょっと世界情勢を見ているような感じがしました。この人は国でいうところのどこの国の人なんだろうとか、この国とこの国がやり合うとこんな感じになるんだろうっていうイメージがね、そんな感じがしました。
◆収録を終えて地上波と配信の違いを改めて感じるところはありましたか?
ちょっとケチャップ味にしたり、マヨネーズ味にしたりという調味料は、やっぱりテレビの中では必要かなと思っていて。少し甘口にしたりとか。この番組に関してはそんなことは考えずにお刺身というか、素材のうまさだけでどれだけこう調理できるかなと思っていたんです。収録が終わって調味料はちょっとだけでいいんじゃないかなって。僕は意外にこういうことがやりたいのかなって思いましたね。一生懸命笑いのメカニズムみたいなものを考えるんですけど、その一方で普通に予期せぬところでつまずいただけで笑ってしまうみたいな、そういう笑いも決して無視はできないなと思っているんですよね。
◆今回はプレゼンターとしての参加ですが、今後プレイヤーとしての参加もあるのでしょうか?
そうですね、もちろんそんなきもあるかもしれません。ただ僕が参加するならば、賞金は1億円って言います(笑)、…1億は言い過ぎでした。1千万円が参加料、賞金1億っていう夢はありますが、1千万を持ち寄る人たちが果たして何人いるのかっていうことも」
◆松本さんが参加されていたとして、厄介なプレイヤーだなと思うメンバーはいらっしゃいますか?
やっぱりジミーちゃんが嫌ですかね。いわゆる計算してこない、こういう人は本当に怖いですよね。笑いのテクニックではなくて、ある種、出てきたころのボブサップみたいな。
◆これまで松本さんが手がけてきたものは瞬発力を試すものや競うものがあります。
僕が小学生のころから、まずクラスで一番面白くなりたい、学年で一番面白くなりたい。学校で一番面白くなって、大阪で一番面白くなって、日本で一番みたいなことを今もずっと思っているんですが、なんてことはないじいちゃんのひと言に勝てないというか、笑いの複雑さと言うのか単純さと言うのかよく分からないんですけど。笑いってなんなんだろうということは死ぬまで解決しないんだろうけど、そうやって死ぬまでお笑いに携わっていきたいなと思っています。やっぱりうそでも1番を決めないと芸人は向上していかないんじゃないかなという思いはありますね。
◆収録を終えて今後の構想や展開などはありますか?
今回を見て、進化していく可能性を感じています。今回はとにかく外部との関係は一切なし、密室の中でやるってことだったんだけど、ちょっとこういうこと足してみるのもいいのかなと。もっともっと違う形に変化していく可能性はありますね。今回参加したのはよしもとの芸人、今後は、よしもとにかかわらず、もっと言えば芸人にかかわらず、もっと言えばタレントにかかわらず、でもいいのかもしれないですね。もっと進化ができると思います。
■PROFILE
松本人志
●まつもと・ひとし…1963年9月8日生まれ、兵庫県尼崎市出身。B型。ダウンタウン。相方は浜田雅功。お笑いのほか、映画監督など多岐にわたり活躍。
■番組情報
Amazonオリジナル
『HITOSHI MATSUMOTO Presentsドキュメンタル』
松本人志
参加者:宮川大輔、藤本敏史(FUJIWARA)、くっきー(野性爆弾)、ハチミツ二郎(東京ダイナマイト)、久保田和靖(とろサーモン)、斎藤司(トレンディエンジェル)、アントニー(マテンロウ)、川原克己(天竺鼠)、ジミー大西、大地洋輔(ダイノジ)。
2016年11月30日(水)よりAmazonプライム・ビデオにて見放題独占配信スタート。
本シリーズ全4話は、毎週水曜日に1話更新で、プライム会員に独占配信。
詳しくはAmazonプライム・ビデオ(www.amazon.co.jp/PrimeVideo)へ。
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