白石和彌監督が初のロマンポルノに挑んだ映画『牝猫たち』(公開中)のトークイベントが新宿武蔵野館で行われ、TEAM NACSの音尾琢真、白石監督が登壇。
ロマンポルノ映画の上映にも関わらず、この日会場はほぼ女性ファンで埋め尽くされた。白石監督も「僕も何度か舞台挨拶をしていますが、稀に見る女性率。これがうわさの(音尾のファンの名称)小魚ちゃん?」と音尾に確認すると、音尾が「小魚さーん」と笑顔で客席に答える。
「ポルノではあるけれど、ロマンのあるものを映画にしたかった」と本作への意気込みを語る白石監督と音尾は高校時代の先輩・後輩の間柄。本作に音尾が出演した経緯について、白石監督は「前作『日本で一番悪い奴ら』に出てもらったときに『先輩の映画はどんなことがあっても出ます』と言ってくれたんです。本当かなと思っていたので、ポルノ映画でも出るのかなと思って忠誠心を試そうとしたら即答してくれた」と説明。音尾も「白石先輩からのオファーは全部OKだとマネージャーにも言っています」と。
「女優さんの見せ場になるべきだと思っているので、とにかくキレイ、美しく、エロスを見せられるようにアシストをできればと考えていた」と濡れ場へのこだわりを語り、白石監督はそんな音尾を「俳優としてポテンシャルが高くて、どんなことでもやってくれる。僕にとってはなくてはならない役者」と信頼しきりだった。その濡れ場で前貼りを経験した音尾は、ちゃんとしたことはないなと思い、同じTEAM NACSのメンバー・戸次重幸が『昼のセント酒』でずっと前貼りをしていたので相談したという。戸次からは「そんなにぐるぐる巻きにするんだ」と勉強した音尾だが、「実際に現場に行ったら渡されたのが、ガーゼ2枚だった。くるむものはこの程度でいいのかと。くるみきれるかな、これくらいで」と言いながら「くるみきれました」と語り、会場の女性陣を笑わせていた。
最後には白石監督が「いつか必ず、音尾さん主演の映画をつくると約束します」と宣言。大きな拍手に包まれてイベントは終了した。
「牝猫たち」は、日活ロマンポルノの45周年を記念して製作されたロマンポルノ・リブート・プロジェクト第3弾となる群像劇。ワケありの3人の女性と、彼女たちと関わる男性たちとの関係が描かれる。
牝猫たち
新宿武蔵野館ほか全国順次公開中