ミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」(2月24日(金)公開)のジャパンプレミアが1月26日(木)、都内で行われ、主演のライアン・ゴズリングのほか、デイミアン・チャゼル監督、米倉涼子が登壇した。
本作は、映画「セッション」で知られ、若き天才と称されるデイミアン・チャゼル監督のミュージカル・エンターテインメント。米ロサンゼルスを舞台に、売れないジャズピアニストのセブ(ライアン)と、女優志望のミア(エマ・ストーン)の恋と夢を描く。世界中で賞賛の声が相次いでいる本作は、アカデミー賞の前哨戦といわれるゴールデン・グローブ賞で史上最多7部門受賞、アカデミー賞には「タイタニック」に並ぶ歴代最多14部門にノミネートされている。
イベントは、サプライズゲスト・米倉涼子による英語の呼びかけでスタート。約30人のダンサーたちが、劇中を再現した迫力のダンスパフォーマンスを披露した。ライアンは「今までで一番素晴らしい歓迎だよ。きっとこれから先も」とパフォーマンスを絶賛していた。
本作についてチャゼル監督は「ライアンとエマが共演することで、ミュージカルがより地に足についたものになって、より人間らしくなったと思う。普段あまりミュージカル映画を見ない方でも楽しめる作品」とアピール。先日発表されたアカデミー賞の最多14部門ノミネートを祝福されると、「この映画を作れたこと自体が賞をもらったようなもの。デイミアンの思い描いたビジョンを作り上げることができたことだけでラッキーなんだ。ノミネートにはとても驚いているよ」(ライアン)、「本当にうれしい。これはチーム力の勝利。ノミネートされたことで、いろんな方たちが認知されたことがうれしいよ」(チャゼル監督)とそれぞれ謙虚に心境を語った。
今回、13年ぶりの来日となるライアンは、「本当はもっと長くいたいのに、いつも叶わないんだ」と短い滞在を嘆いたが、「いつか日本で映画を撮りたい!」と宣言。観客に向け「どんな役がいいか、提案してくれないか?」と投げかけると、ファンからは「侍」「忍者」と次々とアイデアが飛び出し、ライアンもその1つひとつに「グレイト!」「OK!」と反応していた。
再登場した米倉は、ライアンとチャゼル監督それぞれに花束を贈呈し、「オープニングから圧倒されました。思わず劇場で拍手してしまいました」と本作を絶賛。また、「超カッコいいんだもん!」と生のライアンに興奮気味の米倉に、ライアンも「米倉さんのほうがカッコいいよ」と褒め合った。ブロードウェイミュージカルの再演が決定するなど、ミュージカル女優としても活躍する米倉は本作に興味津々で、「長回しの撮影をしてるときはどうでしたか?」「オープニングの映像は、どこから着想を得たんですか?」と2人に矢継ぎ早に質問していた。
ライアンが「俳優なら、誰もがオーディションのシーンに痛いほど共感できると思う」と話すように、女優を志すミア(エマ)のオーディションシーンはかなりリアルだという。MCから「オーディションに受かるコツは?」と聞かれたチャゼル監督は「実は、オーディションは、俳優たちの力量を判断する上で最悪なやり方なんだ」と予想外のひと言を。「僕が役者に求めているのは遊び心。僕の演出を受けてひねったりアイディアを出したりできる人を探しているんだ」と続けた。「参考にしたい」と語る米倉にMCが「ブロードウェイからハリウッドに行くのはどうですか?」と提案すると、米倉は「いやいや」と笑いながら恐縮。しかし、真っ先にライアンが拍手で歓迎し、それをきっかけに会場は拍手喝采となった。
映画「ラ・ラ・ランド」は、2月24日(金)よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国公開。第89回アカデミー賞授賞式は、2月26日(現地時間)に米ドルビーシアターにて行われる。