佐賀発地域ドラマ『ガタの国から』(BSプレミアム 7月19日(水)後10・00)の試写会が行われ、上白石萌音、甲本雅裕、有森也実、脚本の八津弘幸らが登壇した。
本作は、NHK佐賀放送局制作による、タイと佐賀の2つを地域を結ぶ国際ドラマ。佐賀・嬉野温泉にやってきたタイの男性アイドルが、地元の女子高生と共に干潟(ガタ)を目指すさまを遊び心満載で描く。脚本は、ドラマ『半沢直樹』『家政夫のミタゾノ』などを担当した八津弘幸。
佐賀のご当地ドラマながらタイがテーマの1つという異色の本作。その理由について制作統括の髙武慎氏は、「数年前から佐賀でタイの映画やドラマの撮影がさかんに行われるようになり、タイの方々にとっては佐賀が日本を代表する場所の1つになっています。福岡とタイには直行便もあるということでタイ人観光客の方が急増したんです。でも、彼らには集団入浴の文化がなく温泉が苦手。嬉野温泉の方がそのことを悩んでいらしていたのが、タイをテーマに加えたきっかけです」と説明した。
嬉野温泉にある旅館の一人娘・未来を演じる主演の上白石は、「私は鹿児島出身なので、少しでも九州の方に恩返しができたらと思って演じさせていただきました。実際に現場にいたにもかかわらず、出来上がった作品を見ると声に出して笑ってしまったり涙ぐんでしまったり、撮影中の現場の温かい空気を感じました。放送される日を楽しみにしています」とコメント。
また、佐賀弁については「地元の鹿児島弁に似てるからこそ、同じ九州の言葉でもすごく難しかったです。微妙な違いでここまで難しくなるんだなと思いましたし、中でも『よかばい』のイントネーションには苦労して(笑)。でも今では佐賀弁が大好きです」と笑顔を見せた。
残念ながら会見は欠席となったが、本作でタイのイケメンアイドル・サムットを演じるティティ・マハーヨーターラックは、日本ドラマ初出演のタイ人俳優。本国タイでは現在人気急上昇中で、instagramのフォロワー数はなんと253万人にのぼるという。
上白石はティティについて聞かれると「愛称が“バンク”と言うそうなのでみんなでそう呼んでいました。タイ語は“コップンカー”(ありがとうの意味)しか分からずどうお芝居のキャッチボールしようかと思ったんですけど、お互い英語で何とか意志の疎通を図っていました。バンクは初めて日本で撮影したと思えないほどスッとなじんでみんなに愛されていて、逆に引っ張ってくれたような感じです。今もたまに連絡を取るほど仲良くなったので、俳優としても人としても、バンクに出会えて本当よかったなと思います」と共演を喜んだ。
本作の見どころの1つは、有明海の干潟。劇中では上白石やティティ、甲本が泥だらけになって遊ぶシーンもあり、甲本は「干潟は気を付けてください。撮影中、思い切り飛び込んだら足が抜けなくなって、体をひねってるだけでしたから(笑)。けして飛び込まないように(笑)」と笑い混じりに注意を喚起。
上白石も「思い切って飛び込んだら翌日筋肉痛になりました(笑)。足を抜こうとしたら股関節がバキッといって(笑)」と苦笑いを浮かべつつ「小さいころ泥だらけになって遊んだ記憶がよみがえって、無邪気に楽しんでいました。温泉と泥で全身ツルピカです!」と満足げ。
いっぽう、干潟には入れなかったという有森は「入りたかったー!」と後悔しつつ、「(共演の)哀川翔さんは『僕はイヤだよ』って言ってましたけどね(笑)」と裏話を明かし会場は爆笑。会見ではこの後もキャストたちによる干潟での思い出話が止まらなかった。
佐賀発地域ドラマ『ガタの国から』は、BSプレミアムにて7月19日(水)後10・00放送。