2022年放送の大河ドラマが、三谷幸喜脚本、小栗旬主演の『鎌倉殿の13人』に決定。NHK放送センターで行われた会見に脚本を担当する三谷幸喜が出席した。
大河ドラマ第61作となる本作の主人公は、鎌倉幕府の二代執権・北条義時。タイトルの「鎌倉殿」とは鎌倉幕府将軍のことで、平安時代末期から鎌倉時代初期を舞台に、野心とは無縁だった義時がいかにして武士の頂点に上り詰めたのかを描く。
『新選組!』『真田丸』に続き大河ドラマ3作目となる三谷は「鎌倉時代には、すごくドラマチックで、僕の頭じゃ想像つかないようなすごいドラマが展開していて、それをドラマにできるというのは本当に脚本家冥利に尽きると思っております」と。
義時の人物象については「めちゃくちゃダークです!こんなダークな主人公が日曜の夜8時にいていいのかというぐらいダークな男だと思います。そんな男のダークな人生を、明るく楽しく描いていきたいなと。それが僕の使命だと思っております」と語った。
記者から「小栗と話したこと」を聞かれると、「(小栗の出演が)決まった日、携帯に海外から着信があって。誰か予想もつかなったのですが、かけ直してみたら小栗さんからで、『お互いの代表作にしましょう』という話をしました」と明かした。
続けて「小栗さんは芝居にうそのない方だなと思っております。義時という人物はただ強くてかっこよくて優しいヒーローではなく、人間的なずるい部分や酸いも甘いもかみ砕いた男なので、それを小栗さんに演じていただくのはすごく楽しみです」と期待を寄せた。
視聴率の目標について聞かれると「最低視聴率は更新しないというのは目標ですけども、面白いものを作るのが僕らの使命だと思うので、それがどれくらいの人が見てもらえるかに関しては二の次だと思うんです。でも大勢の人に見てもらいたい。今、半ば冗談で今最低視聴率は更新しないと言いましたけど、気持ちとしては最高視聴率を更新したいとさえ思っております」と意気込みを語った。
会見に出席できなかった小栗は「1年半にもわたり、一つのテーマ、一本のドラマに出演するという大河ドラマの経験は、生涯一度は経験したい、経験しなければならない、僕にとって俳優としての大きな関門であり、夢であり、挑戦であり、恐れさえ覚える覚悟の仕事です。しかし、2年後40歳という節目の年に放送される大河ドラマを演れることに幸運と興奮と、大きな喜びを感じています。ましてや3度目の大河脚本となる三谷幸喜さんの練熟した筆先が、どんな義時像を描き出すのか、また僕自身、どうすれば皆さんの期待を裏切らない義時を演ずる事ができるのかなど、今から想像するだけでワクワク胸躍る思いです」とコメントしている。
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、2022年1月から12月にかけて放送予定。