村上弘明「岩倉剛は現実味のあるヒーロー像」『ラストライン』6・29放送

ドラマ
2020年06月29日

村上弘明 コメント

◆作品全体の魅力・主人公・岩倉剛の印象を教えてください。

決して冤罪を生まない、そして自らが確信した上で真犯人を逮捕する、それが岩倉の刑事としての信条です。卓越した記憶力と経験に培われた直感力、それを裏付けるための地道で丹念な捜査、時としてそれは組織と異なることがあります。それでも違うと思えば躊躇なく異を唱え、警察という縦社会の中で自らの意見を訴える。そこには、それを駆り立てる強い信条があるからだと思います。捜査をしている時の岩倉は、それを表には出しません。新人刑事をあてがわれ、なだめたりすかしたりしながら、うまく活用します。そして人脈を生かし検事、暴力団の組長などに、情報収集や事件解決、犯人逮捕に一役加担してもらうというなかなかのやり手です。ベテラン刑事らしく、マイペースで、清濁併せのみ、酸いも甘いもかみ分ける大人の余裕を感じさせながら、事件に対する強い熱意をあわせ持っている相反する二つの要素が岩倉の最大の魅力だと思います。そして、プライベートでは妻と離婚協議中、年ごろの娘とも別居状態でしがないひとり暮らし。典型的な仕事人間、それが現代における現実味のあるヒーロー像なのかもしれません。

◆視聴者へのメッセージをお願いします。

堂場さんの作品は非常に具体的で現実味があり、演じていても真にせまる部分が多々ありました。事件は社会を映す鏡だと言われています。今回の作品のテーマでもある、公益通報者保護法の改正案が今月はじめに参議院で可決されました。まさにこの作品のためにクローズアップされたのでは、と思うほどのタイミングです。表には取り上げられることのなかった企業や組織の闇の部分が新たな事件へと発展していくこのドラマをお楽しみください。

原作者・堂場瞬一 コメント

◆本作をご覧になった感想をお教えください。

原作は、私には珍しく複雑な構成なのですが、映像化されることによってぐっと整理され一つひとつの場面が楽しめます。キャストが豪華、かつ癖が強い役柄ばかりなので、頭がクラクラしてくるほどでした。

◆主人公・ 岩倉剛の魅力は何ですか?

超人的な記憶力を持っているかと思うと私生活ではちょっと抜けている、正義感にあふれているかと思えば捜査のためには悪いこともする。ひと言では言い表せない、人間臭い二面性です。

◆印象に残ったシーンはありますか?

岩倉剛と伊東彩香(志田)の2人のシーンが原作よりもずいぶん増えましたが、映像で観るといい組み合わせでした。バランスの悪さが逆に面白いバランスになっています。原作通り、途中で「ガンさん」と呼ぶようになって、彩香の成長物語でもあるのだ、と感じました。

◆注目してほしい人物やシーンはありますか?

全部と言いたいですが、岩倉が刑事課長・安原康介(勝村政信)、北品川署副署長・村沢雄二(ドロンズ石本)と、それぞれするかけ合いは、いずれも「後輩なのに自分より立場が上」の人間と対峙するときの岩倉の立場がユーモラスに出ています。また、城戸南検事(世良公則)との悪友っぽさを感じさせるやりとり、西本浩介(伊東四朗)との緊張感あふれる駆け引きも見どころです。

◆視聴者へのメッセージをお願いします。

豪華キャストで、原作の世界が見事に映像化されました。ぜひ観て欲しい作品です。本作中で50歳の誕生日を迎えた岩倉ですが、まだまだ頑張ります(定年までは)。今後の活躍にもご期待ください。

藤井おでこによるPR漫画

番組情報

月曜プレミア8
ドラマスペシャル 堂場瞬一サスペンス「ラストライン 刑事 岩倉剛」
テレビ東京系
2020年6月29日(月)後8・00~10・08

出演:村上弘明、志田未来、田口浩正、佐戸井けん太、濱津隆之、石田法嗣、白石隼也、鳥居みゆき、ドロンズ石本、伊東孝明、松田賢二、朝倉伸二、赤星昇一郎、鯨井康介、須藤温子、久保田武人、齋賀正和、根本正勝、大島啓、大原誠式、成田美空、山下容莉枝、田中要次、世良公則、辻萬長、芦名星、石橋蓮司、勝村政信、伊東四朗 ほか

公式HP:https://www.tv-tokyo.co.jp/lastline/

©テレビ東京
©BUNGEISHUNJU

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