中山七里の報道サスペンス小説「夜がどれほど暗くても」が、上川隆也を主演に迎えてドラマ化されることが決定。WOWOWプライムにて、11月より放送開始を予定している。併せて、上川と原作者の中山よりコメントも到着した。
原作は、中山七里の同名小説。デビュー作「さよならドビュッシー」で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞して以来、良質なヒューマンミステリーを世に送り出してきた中山は、2020年1月にデビュー10周年を迎えた。
それを記念し、2020年は新刊単行本12か月連続刊行を実施しており、出版社横断の一大キャンペーンを展開中。映画「ドクター・デスの遺産 −BLACK FILE−」「護られなかった者たちへ」の公開が控えているほか、新木優子主演でドラマ化が発表された『連続ドラマW セイレーンの懺悔』など、次々と映像化が決定しており、まさに今もっとも旬な小説家の一人といえるだろう。
本作で上川が演じる主人公・志賀倫成は、スクープを追う有名週刊誌の副編集長。仕事ぶりを評価され、順風満帆なジャーナリスト人生を歩んでいたが、ある日、事態は一変する。一人息子がストーカー殺人事件を起こし、被害者とともに自ら命を絶ったのだ。スクープを追う側だった志賀は一転、追われる立場となる。
凶悪事件の容疑者家族として、世間からバッシングを受ける日々。まさに絶望の淵に立たされる中、ある出来事をきっかけに事件の真相に迫っていくことになる。少しずつ浮かび上がっていく新しい真実。そして、深い闇の中で志賀が見つけた、一条の光とは。この物語は、単なる転落劇ではない。男の慟哭と執念が引き起こす、奇跡の物語だ。
上川が連続ドラマWで主演を務めるのは『真犯人』以来、約2年ぶり。また、中山原作への出演はドラマ『テミスの剣』以来、約3年ぶりとなる。犯罪の当事者になってしまった人間は、理不尽な茨の道をどう乗り越えていくべきか。報道の自由や意義とは、一体何か。真っ向から切り込む、重厚な報道サスペンスドラマとなっている。
今回の発表にあたり、上川は「これまでのキャリアを見渡しても、演じてきたことのなかった様な人物です。今はこの『志賀倫成』という男と、どの様に相対することになるのかが楽しみです」と意気込みを見せる。
原作者の中山も「主演が上川隆也さんと聞いた瞬間、『ああ、もう原作者が口を差し挟む余地は何もないな』と安心しました。上川さんは以前、他局制作のドラマ『テミスの剣』でも主演を務めていただき、全幅の信頼を置いていましたから」と、喜びのコメントを寄せた。両名のコメント全文は、次ページを参照。
主演・志賀倫成役:上川隆也 コメント
WOWOWさんとは、これまで長く御一緒させて頂いた事もあって、その間にある信頼感には確たるものを感じています。今回も、勿論作品の内容は伺った上ではありますが、お声掛けを頂いた時点でその信頼に応えたいという気持ちの方が強くありましたし、悩むことなくお受け致しました。
今回の役は、これまでのWOWOW出演作品の中でも、もっと云ってしまえば、これまでのキャリアを見渡しても、演じてきたことのなかった様な人物です。今はこの「志賀倫成」という男と、どの様に相対することになるのかが楽しみです。
中山七里先生の『テミスの剣』に出演した時、日々味わっていた役者としてのスリリングな感覚は、今でも忘れられません。今回も先生の世界の中に浸れることを思い、今から期待に胸を躍らせています。この感覚をそのまま作品の中に封じ込めてお届け出来る様、スタッフ・キャストの皆様と足並みを揃えて臨みたいと思っています。どうぞ御期待下さい。
原作者・中山七里 コメント
今年の3月に親本が刊行されたばかりだったので、ドラマ化の話をいただいた時には早いなあという驚きがありました。わたしの原作の映像化では最短記録です。意図的にタブーとされるテーマを選び映像化はされにくいと思っていたので尚更でした。
あまりに突然だったので当初は少し不安でもあったのですが、主演が上川隆也さんと聞いた瞬間、「ああ、もう原作者が口を差し挟む余地は何もないな」と安心しました。上川さんは以前、他局制作のドラマ『テミスの剣』でも主演を務めていただき、全幅の信頼を置いていましたから。
本作のテーマの一つは「全てを失くした者の再生」なのですが、上川さんなら見事に表現していただけるものと信じています。
<番組情報>
『連続ドラマW 夜がどれほど暗くても』
WOWOWプライム
2020年11月放送スタート(予定)
毎週日曜日よる10時から放送(全4話)
※第1話無料放送
番組サイト:https://www.wowow.co.jp/drama/original/yoruga/