三谷幸喜 コメント
「『死との約束』は、アガサ・クリスティーの隠れた傑作です。ポワロ物で、僕がいちばん好きな作品です。事件が起こるまでのワクワク感。真相が明らかになっていくドキドキ感。そしてラストのあまりに意外な犯人。今回も原作のテイストを損なわないように脚色しました。キャスティングも完璧です。極上のミステリーを堪能あれ!」
野村萬斎 コメント
「今回は、トリックが前作とは全く違っていて、ある意味、ご覧の皆さんが、“裏切られる展開”かもしれません。そして、勝呂がシリーズを追うごとに、人間味を増してきている気がしています。三谷さんは、既に『黒井戸殺し』を撮影している頃から今作の構想がおありだったようで、“次回は勝呂が淡い恋をする…”とおっしゃっていたんです。その通り、今回は女性に囲まれている!という、とても華やいだ心地がしております(笑)。毎回、謎解きでは長いシーン、長いセリフがありますが、監督からも、“3年に一度の苦行をしてください”と言われています(笑)。もちろん、そこが見せ場ですが、僕にとっては一番大変なところでもあります。でもその分、視聴者の皆様には存分に楽しんでいただけると思っています。熊野古道という日本有数のパワースポットが舞台になっているところも今回の見どころのひとつです。コロナ禍で、家にいる時間も多い昨今ですが、このドラマで、皆さんご一緒に熊野を旅しながら楽しんでいただければ、と願っています」
鈴木京香 コメント
「『オリエント急行殺人事件』も『黒井戸殺し』も見ていましたから、今回のお話はすごくうれしかったです。しかも、名探偵・勝呂のかつての知り合いだった女性という役。台本が待ち遠しかったです。映画『死海殺人事件』も見たのですが、エキゾチックな舞台を日本に置き換えても違和感なく、より一層面白い。三谷さんの脚本の素晴らしいところだなと思いました。そして、政治家は一度やってみたかった役でもあります。昭和30年代の女性政治家は、きっと当時では珍しく、目立つ存在だったと思うので、その役を演じられるのはとても光栄なことです。萬斎さんは、さすが動きがきれいで、セリフ回しにも品格がある、とてもチャーミングな方。三谷さんが、“ポワロに並ぶ日本の名探偵を作りたい”と、勝呂を萬斎さんに、とおっしゃるのが分かるような気がします」
比嘉愛未 コメント
「三谷さんの作品で、萬斎さんと共演できるのはなかなかないチャンスだと思い、お話をいただいた時は純粋にうれしく思いました。何と言ってもこれまでとはまた違う作品との出会いだと思い、“これは絶対やりたい!”とすぐにお返事させていただきました。シリアスに、固くなりがちなサスペンスものも、三谷さんが書かれるとどこかユーモアがあって、本当に言葉の魔術師だと思いました。沙羅という役は、その時代において自立した女性の医者という事もあり、衣装もトラディショナルなファッションで一歩先をいっている人。人懐っこい面もありますが、何より正義感を大事に演じています」
長野里美 コメント
「シリーズ第1回目の『オリエント急行殺人事件』の時にちょうど三谷さんと舞台をやっていて、“オファーしようと思ったけれど、この舞台があるからできないですね”と断念されたので、“今回はようやくできる!”と、うれしさ満開でした。“長野さんはアガサ・クリスティーの世界にすごく合う。とぼけた品の良さというか。だから夢がかなってうれしい”とのお言葉をいただいたので、それを信じて楽しく演じさせていただいています」
阿南健治 コメント
「過去に2回やっているこのシリーズに出られることになり、“ありがとう!”って感謝しかなかったですね。台本は、細かい笑いなどがいろいろなところにちりばめられていて、まさに三谷さんの世界だな、という感じで、楽しく読みました。その三谷さんからは、“加藤武さん風にお願いしますね”(金田一耕助シリーズの警察幹部)とメールをいただいて。刑事役は何回もやっているんですけれど、警察署長で現場に出ているので“今までの刑事とは違うぞ”と思いつつ、“加藤さん風”を意識して…なかなか難しいなと思いながら楽しんで演じています」
坪倉由幸(我が家)コメント
「映画『記憶にございません』でジャルジャルの後藤淳平君が出ていたり、芸人さんがたまに(三谷作品に)出られているとは思っていましたが、まさか僕にオファーがくるとは思っていなかったので驚きました。しかも“こんな豪華なキャストの中に僕でいいのかな?”というのが正直な感想です。今回の役は、今まで演じたことのない役柄ですので、芸人・坪倉としてあまり経験のない、ミステリアスで、男の色気みたいなものをちょっと出したいと思っています。ぜひご期待ください!」
プロデュース・渡辺恒也(フジテレビ編成部)コメント
「名探偵・勝呂武尊が3年ぶりに帰ってきます!シリーズ第3弾となる『死との約束』では、原作ではエルサレム~死海だった舞台を、昭和30年頃の熊野古道に置きかえ、クリスティ作品のテイストに、和製探偵小説の世界観がミックスしたような上質のミステリーをお届けします。勝呂が旅先で出会った、いかにも訳ありな本堂家の人々。この一家を支配していた独裁的な母親が何者かによって殺害され、ホテルで居合わせた他の客たちも巻き込みながら、勝呂の推理が始まります。野村萬斎さん演じる、少しクセのある主人公・勝呂をはじめ、三谷脚本らしい個性的なキャラクターたちの競演が見どころですが、鈴木京香さん演じる今作のヒロイン的存在・上杉穂波とのロマンスもあるかも?と、前2作とは違った勝呂の一面が見られるかも知れません。事件の真相とともに、『死との約束』というタイトルの意味も明らかになっていきます。世界最高のミステリー作家と、日本屈指の脚本家のコラボによる極上の推理劇を是非、ご堪能ください!本堂家の人々のキャストについては後日発表しますが、三谷作品でおなじみのあの方から、“この人がこの役を?!”という意外な方もいて、本当に彩り豊かなキャスティングが成功しました!続報をお待ちください!」
<あらすじ>
休暇で和歌山の熊野古道を訪れた勝呂武尊(野村萬斎)は、ホテルのラウンジで医学書を読んでいた医師の沙羅絹子(比嘉愛未)に声をかける。沙羅は勝呂のことを新聞で見て知っていたため、二人はすぐに打ち解ける。
するとそこに、一風変わった一家がやってくる。本堂家だと沙羅は言う。沙羅は、これから本堂家と本宮神社に行くので、一緒に行かないかと勝呂を誘う。
一家と古くからの付き合いがあるという税理士・十文字幸太(坪倉由幸)によると、主である本堂氏が、家族が一生遊んで暮らしていけるほどの十分なお金を残して死んだため、本堂家は家族全員で日本中を旅しているのだという。
しかしその様子は、決して旅行を楽しんでいるようには見えず、まるで夫人が独裁者で、子どもたちは支配されているかのように見えるが…。
神社に到着し、散歩をしていた勝呂は背後から声をかけられる。振り返ると、婦人代議士・上杉穂波(鈴木京香)と編集者の飛鳥ハナ(長野里美)だった。穂波は、自分を見つめ直すために熊野を訪れたというが、どうやら勝呂とは古くから付き合いがあるようだ。
翌日、貸し切りバスで古道散策ツアーに向かった本堂一家と勝呂、沙羅、穂波、飛鳥。霊峰と言われる熊野には神秘的な山道が多く、昔から天狗の目撃談も後を絶たない。
そして日が陰りはじめた頃、ベンチで本堂夫人の遺体が発見される。地元熊野警察の署長・川張大作(阿南健治)に事件解決を要請された勝呂は早速捜査を始める。
夫人は普段から心臓が弱かったというのだが、勝呂は、その右手に注射針の後を発見する。病死なのか?誰かに殺されたのか?勝呂は、ホテルに到着した晩に、偶然耳にした言葉をふと、思い出す。
「分からないのか、こうなったらもう殺すしかないんだっ」。ぎくしゃくしていた家族の誰にも動機があり、しかし全員にアリバイがあった。ホテルのラウンジに集められた一同の前で、名探偵・勝呂史上、最もややこしい事件の推理が始まる。
番組情報
スペシャルドラマ『死との約束』
フジテレビ系
2021年放送予定
<出演者>
野村萬斎、鈴木京香、比嘉愛未、長野里美、阿南健治、坪倉由幸(我が家)他
<原作>
アガサ・クリスティー『死との約束』
<脚本>
三谷幸喜
<スタッフ>
プロデューサー:渡辺恒也、高丸雅隆(共同テレビ)
演出:城宝秀則(共同テレビ)
制作協力:共同テレビ
制作著作:フジテレビ
公式HP:https://www.fujitv.co.jp//yakusoku/
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