井上衛プロデューサー コメント
芥川、太宰、漱石…名前は聞いたことがあるけれど、きちんと読んだことは無い、という方が増えているように思います。かくいう自分も、若い頃読んだ作品については、正直、ほとんど覚えていません。でも、この企画を思いつき、「文豪」と呼ばれる方々の小説を読み漁り始めると、そこには、予想以上に豊かで刺激的な世界が広がっていました。エンターテインメントとは何か、ということを考えさせられることの多かったこの一年。あらためて、偉大な先人たちの功績を後世に残していくことがいかに大切か、身に沁みて感じています。この企画は、決して派手な大作シリーズではありませんが、単なる短編ドラマ集の枠を超えて、将来、気鋭のクリエイターが生れるきっかけになる可能性を秘めた、実は、とても有意義な挑戦であると考えています。日本のエンターテインメント界の将来を担うジャニーズJr.の皆様と、どのようなものづくりができるか、今、本当にわくわくしています。文豪作品の新解釈ですから、異論、反論は起きるでしょう。でも「文化の継承」「イマジネーションの拡大」という真摯な姿勢を保っている限り、先人たちもお許しくださるものと信じています。