1月17日(日)スタートの綾瀬はるか主演、日曜劇場『天国と地獄~サイコな2人~』(TBS系 初回後9・00~10・19)の制作発表会見が行われ、着物姿の綾瀬はるか、高橋一生、柄本佑、北村一輝が登壇した。
本作は『義母と娘のブルース』(2018年)など、数々のヒットドラマを手掛けてきた森下佳子によるオリジナルストーリー。
警視庁捜査第一課の刑事・望月彩子(綾瀬はるか)と、サイコパスな殺人鬼・日高陽斗(高橋一生)の魂が入れ替わってしまう、究極の“入れ替わりエンターテインメント”だ。
2年半ぶりのTBSドラマ主演となる綾瀬は「『義母と娘のブルース』と同じ森下さんの脚本で、同じスタッフさんと、そして新たなキャスト、スタッフさんと2年半ぶりの連続ドラマを皆さんに楽しんでいただけるように励んでいます」と語り、「手錠だったり、慣れないものが多いので頑張っています」と初めての刑事役の感想も明かした。
本作が日曜劇場に初出演、綾瀬と初共演となる高橋は「天国ではないような状況が、いろいろと自分の身の回りに起きていますね。まずは女性を演じさせていただくっていうことが、僕にとってはハードルが高い。しかも綾瀬さんのようなキュートな女性なので、ちょっとやりすぎてしまうと僕は反感を買いかねないと思うので、針に糸を通すかのように、繊細に女性を演じようと思っています。この状況が僕にとっては天国ではない状況」と。
これを受けて、男性を演じる綾瀬も「男性っていうだけでなく、サイコパスな殺人鬼ということもあるので、最初のほうは高橋さんだったらどんなふうに演じられるのか教えてもらいながら、試行錯誤しながらやっています」と、入れ替わる役柄に向き合っていることを明かした。
綾瀬演じる彩子の同居人・陸を演じる柄本は「彩子さんの癒やし的な存在になれればいいなと思っています。陸は彩子さんがスイッチしても気づかないんですよ。だけど、猪突猛進な彩子さんから、クレバーな日高になると、カッコよくて、それに妖しさが増していて、妖艶な感じで綾瀬さんの新たな一面を間近で見れているなと思う」と明かした。
綾瀬が「本当ですか! 私、佑君にも助けてもらっていて…」と語ると、柄本は「日高が自分が女になったことを楽しんでいるのか、女っぽいしぐさをするシーンがあるんですよ。中身が男の時に、『佑君だったら、どう言う?』と女のせりふを俺に振られるんですよ! 何気ないひと言の難しいせりふを振られるので、俺も結構自分のせりふでいっぱいいっぱいなんだけどな~と思いながら、そっちも考えて」と相談されていることを明かした。
また、綾瀬とドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』などで共演経験のある柄本は「男性を演じられる綾瀬さんが、こんなにカッコよくて、たくましいんだと思ったら、すごく新たな一面を見れている感じがしますし、ドラマを見ていただいている方にもそう感じてもらえるんじゃないかなと自分のことではないのに、自信があります」と、綾瀬の演技を絶賛した。
連続殺人事件の謎もひもといていく本作。刑事役を演じる北村は「みんな楽しそうに撮影しているなと。結構厳しいんですよ(笑)。僕の爽やかな笑顔を見せたいんですけど、いつも怒っていて、笑うシーンもニヤッとする感じが多くて。いつも厳しい意見をぶつけている。そういう甘いシーンがないので、綾瀬さんのキッとした顔をいつも見ている。(近くで)綾瀬さんの顔を見ているんですけど、きれいなんですよ。2回くらいわざとNGを出そうかなと思うぐらい、そうやって自分の中で楽しんでます」と明かした。
作品の“入れ替わる”に掛けて『もし異性に生まれ変わるとしたら、何をしてみたいですか?』という質問に、綾瀬は「考えてみたんですけど、女性のほうがいい。男性にはなりたくない」と回答。
これには高橋も「綾瀬さんがそのお答えでいいんだったら、僕も男性がいいです。身に染みて今思い知っているところなので、動きから何から。どうしても意識が入ってしまうので、いかにきれいに、また入れ替わる方が綾瀬さんですから。どうにか早めに男性へ戻れないもんかと。戻れるかどうかも分からないんですけど、お話の中で。願っていますね」と語った。
そのままがいいという意見が続く中、柄本は「女性ですかね(笑)。男性の人生やってきているし、女性かなと。たっぱがあるので、小柄な女性がいい。着れる服の種類が多かったりするじゃないですか、制服とか着てみたいですよね(笑)」と語り「俺何言ってんの(笑)」と、自身でツッコミを入れていた。
北村は「女性に生まれ変わるとしたら、開き直って楽しみたいです。人間観察とかしてみたい。女性になった時に、友達の反応の違いとかを楽しんでみたい」と語った。
また、『天国だと思うこと、地獄だと思うことはありますか』という質問に、綾瀬は「今、寒いじゃないですか、お風呂に入った時は『あ~』と。あと現場でスタッフさんが足湯たんぽを用意してくださっていて、そこに入るだけでお風呂に入った時のような包まれる感じがあって、これは天国だなといつも思ってます」と天国エピソードを明かした。
高橋も「僕もお風呂が天国だと言おうと思っていたので、だいぶスイッチしてきているんだなと、そういうところで自信を付けていこうと思いました。現場で綾瀬さんが履かれている足湯たんぽがすごい良さそうなんですよ。歩くたびにぼちゃんぼちゃんと言うんですけど、それも含めて綾瀬さんがかわいらしいんです。僕もトライして天国を味わいたい」と。
柄本も「僕も天国なんだよな。僕も聞いていて、答えを用意していたんですけど、確かにお風呂は天国ですね(笑)。僕が用意していたのはお米を食べる時。2合ぐらい食べるぐらいお米が好きなんですよ。おかずと一緒に食べてるお米が最高」と明かした。
最後の北村は「だから最後はイヤなんですよ(笑)。地獄ですよね」と地獄エピソードを絞り出し、「こういう制作発表の前に朝からロケとかあったら地獄だなと思ったりしますけど」と高橋に話を振ると、高橋が「今日、朝ワンシーンやらせていただいてから来ました」と明かした。
北村が「朝寒いんですよ。真っ暗なうちに家を出て、誰もいない中で、現場に向かっていると俺は何をしているのかと思うときがある。朝イチからやっていると、カピカピになる」とボヤくと、柄本も「化粧水きついですよね(笑)」と共感。北村は「暖かい化粧水を誰かが開発してないかなと思うぐらい冷たくて、メイクさんはすごく優しいんですけど、たまに敵に見える。それが地獄かも」と語った。
また、女性と男性のどちらも演じる綾瀬と高橋に、心掛けていることが問われると、綾瀬は「座り方とか、携帯の打ち方、話すテンポ感とかは高橋さんの日高に近づけるべく意識していますね」と。
高橋は「今となってはだいぶなじみすぎてきちゃって、過剰じゃないかなっていうぐらい日常生活も内股で生活してるんですね。ふと気づいたら女性的になっているので、最初のころは綾瀬さんの日常的な動きだったりを取り入れさせていただいたりっていうのはありました」と明かした。
お気に入りのしぐさのシーンを問われると、高橋は「物を投げるところは、うっかり男っぽくなってしまったりする。何度もやらせていただいているうちに、少しずつ力が抜けてきて、筋力というよりも、どこか感情的な部分で投げている感じってこういうことなんだと、日々新たな発見がある」と。
綾瀬は「男っぽいことよりも、女性を楽しんでいるところで、普段しない上目遣いとかが難しいなと思っていたですけど、こういう感じかと楽しめるようになりました」と明かした。
最後に綾瀬は「物語はサスペンスではありますが、男女が入れ替わることでコミカルな部分もあったり、さまざまな謎が物語の要素に加わっていって、究極のスイッチエンターテインメントになってます。皆さん、ご自宅でぜひ見ていただきたいなと思います」と見どころを語った。
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