そして「この感動をちゃんとお芝居で表さなきゃと思って現場に行くと、周りの皆さんが台本をさらに深めたお芝居を目の前でしてらっしゃって、言葉がいきいきと輝いていて。毎シーン撮り終わるのが惜しいくらい、思い入れがすごく強いですね。早く皆さんにお届けしたい気持ちでいっぱいです」と本作への自信をのぞかせた。
さらに「父親役を演じる甲本(雅裕)さんが岡山のご出身なのですが、普段から積極的に岡山弁を使ってくださって、みんなも語尾など岡山弁を使いながら会話をしています。スタッフの皆さんも岡山弁のアクセントで安子のことを呼んでくださったりして」と明かし、撮影が行われている京都・太秦のセットにも岡山で感じた空気を感じているそう。
この作品の作品の題材のひとつはラジオ英語講座だが、上白石自身も自身も幼いころから英語を学び、現在ではNHKの「ラジオ英会話」のテキストで連載を持つほどに英語が堪能だ。
そのため、英語によって人生に大きな変化が訪れる安子への思いもひとしおのようで「安子は今の時点ではまだ英語と出会ったばかりで一生懸命勉強をしているところなんですが、私も勉強したての頃を思い出しました。何を話しているのか分からないけど、この素敵な言葉を話せるようになりたいと、歌を覚えるように真似っこをしながらやっていた初心をなぞりながらやっていきたい」と。
続けて「大正、昭和くらいの頃からラジオ英語講座というものがあったことに驚いて、どの時代もみんな学びたいとか外と繋がりたいという気持ちがずっとあるものなんだなと感じました。その原点を改めて知れるというのがうれしいですし、この時代ならではの学び方を楽しんでいけたら」と自身の経験も重ねて思いを述べる。
劇中でヒロインが深津、川栄にバトンタッチをしていくことに話題が及ぶと「背筋が伸びますね」と前置きしながらも、「親子3代の物語で、安子が発した言葉がるい(深津)やひなた(川栄)に繋がるところもあると思うので、一つひとつ丁寧にベストを尽くしていきたいです。とにかく大事に安子を生ききることが良いバトンパスに繋がると信じています」と今後の展望を語った。
連続テレビ小説は現在『おちょやん』が放送中。5月17日(月)から『おかえりモネ』が放送を開始し、その後に『カムカムエヴリバディ』が待ち受けている。
番組情報
2021年度後期連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
NHK総合ほか
毎週月〜土曜日 前8・00〜8・15ほか
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●text/片岡聡恵
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