9月15日(水)に最終回を迎える『刑事7人』(テレビ朝日系 後9・00~10・04の拡大スペシャル)から、主演を務める東山紀之のコメントが到着した。
本作は、東山演じる天樹悠を中心に、海老沢芳樹(田辺誠一)、水田環(倉科カナ)、野々村拓海(白洲迅)、青山新(塚本高史)、片桐正敏(吉田鋼太郎)の刑事たち、そして法医学の権威・堂本俊太郎(北大路欣也)という個性あふれる7人が、時代とともに複雑化する超凶悪犯罪や難解な未解決事件に挑む人気シリーズ。
シーズン7の最後に天樹たち専従捜査班が挑むのは、遺体の首筋に人間のものとみられる歯形が残された殺人事件。捜査を開始する中、どこか様子がおかしい天樹(東山)。実は25年前にも被害者の首筋に歯形を残す連続婦女暴行殺人事件、通称“かみつきジャッカル事件”が起きており、それは当時捜査一課にいた天樹が唯一の“黒星”を喫していたものだった。
今回の殺人事件が25年前のものと関連づける証拠がないにもかかわらず、過去にとらわれる天樹は、かみつきジャッカル事件で逮捕され、今は出所して清掃会社で働く春日部将司(村井國夫)を疑って執拗に捜査する。やがて天樹の暴走が専従捜査班に再び解散の危機を招くことに。
さらに最新シーズンの開始とともに、多くの関心が寄せられた水田と青山の関係は、単なるルームシェアする仲から始まり、やがて互いに嫉妬やじれったさを表に出すなど明らかに心境の変化が見て取れていた。そして第6話では、環がある思いに気づいた様子も。そんな中、最終回では男・青山が2人の関係を大きく進展させるべく、意を決してあることを計画する。
東山紀之(天樹悠役)コメント
◆最終回となる第9話の台本を読んで、どのように感じたか教えてください。
天樹が初めて迷いを抱いて、自分の信念が正しいのかどうかを試されるという、これまでとは違う異質な回ですね。最終回にこういったストーリーがくることで、皆さんの心に残るんじゃないかなと思います。また、複雑な感情を残す回でもあると思いますが、刑事ものは本来、全てハッピーエンドじゃないと思うんですよ。全ての物語の中に加害者がいて、被害者がいて、亡くなってしまう人もいる。そこに携わる人の思いなどを考えると、決して幸せでは終わらない。そういう意味では、最終話はそういった本質をついた作品になったんじゃないかなと思っています。
◆最終話の注目ポイントはどういった点でしょうか?
今回は村井國夫さんと久しぶりにご一緒させていただいたのですが、村井さんの鬼気迫る演技を間近に感じました。村井さん演じる春日部に天樹がどうぶつかっていくかという、そういった面白さを非常に感じましたね。刑事は理論的なものを積み上げていく部分と直観とを組み合わせて立ち向かっていくと思うのですけど、そういった深い部分まで描かれているなと思いました。物語の中で北大路さん演じる堂本に「天樹悠、唯一の弱点は敗北の経験が少ないこと」と言われているように、天樹は唯一の“黒星”を前に迷いも生じてしまうのですけど、そこで人間の弱さを出すところが、今回の面白さなのかなと思います。
◆シーズン7では各キャラクターの意外な一面やこれまで知られていなかった一面が描かれていきましたが、特に印象深いエピソードがあったら教えてください。
吉田鋼太郎さん演じる片桐正敏の回(第5話)ですね。娘さんに弱く、デレデレした片桐を演じる鋼太郎さんがとてもかわいかったですね。実際に鋼太郎さんも娘さんが生まれて、それとシンクロする部分もありましたし。娘のかわいさとか、心配になる気持ちというのはよく分かるので、あの回はとても好きでした。実際の鋼太郎さんもとても優しい方なので、第5話で見せた姿が本当の鋼太郎さんなんじゃないかなって思いましたね。
◆前のシーズン6では、メンバーの中のMVPに倉科カナさんを挙げられていらっしゃいました。シーズン7を振り返って、MVPはどなたでしょうか?
今回もMVPは倉科さんです。こんなむさ苦しいおじさま方の中に1人、本当にいつも凛と咲いている美しい花でいてくれるので。倉科さんの明るさと強さはこのチームには欠かせないもので、彼女がいない時の現場の雰囲気は殺伐としています(笑)。毎年のMVPは、もう倉科さんで決まりですよ。
◆最後に視聴者へのメッセージをお願いします。
今のこの時代だからこそ、こういう人間ドラマというのは必要だと思っています。なので、僕は皆さんに見ていただけるよう、一生懸命ベストを尽くすことが大事ということをあらためて感じ、スタッフ、共演者の英知をお借りして、より良いものを届けていきたいなという気持ちがさらに強くなりました。それを皆さんに見ていただけたら、作っている側としては非常に喜びになりますね。
<最終回(9月15日(水)放送)あらすじ>
女子大生の刺殺体が公園で発見された。遺体の首筋に人間のものとみられる歯形が残されているのを見た天樹悠(東山紀之)は、がくぜん。ひとり考え込んだ末、行先も告げずにふらりと単独捜査に出てしまう。青山新(塚本高史)は、いつもとどこか違う天樹の様子が気にかかる…。実は、天樹は25年前の事件を思い起こしていたのだ。片桐正敏(吉田鋼太郎)によると、それは天樹の刑事人生で唯一“黒星”を喫した、“かみつきジャッカル事件”と呼ばれるものだという。
1996年、被害者の首筋に歯形を残す連続婦女暴行殺人事件が起き、当時、捜査一課にいた天樹は過去のデータから長村忠雄という男を逮捕。歯形も一致したが、長村は一貫して犯行を否認、留置所で自殺を図ったという。ところがその後、同様の事件が発生し、歯科技工士・春日部将司(村井國夫)が逮捕されたのだ。春日部は長村が通う歯科医院に勤務しており、歯形を偽装することも可能。ほかの状況的にも春日部が真犯人であることは間違いなかったが、その後の裁判で立証できたのは1件のみ。天樹は自分が誤認逮捕したせいで捜査に遅れが生じ、残りの事件を立証できなかったことに責任を感じていたという。
そんな中、解剖を担当した堂本俊太郎(北大路欣也)により、新たな事件の歯形は長村や春日部のものとは一致しないことが判明。堂本は「妙な先入観は刑事の目を曇らせる」と諭すが、天樹は聞く耳を持たず、捜査を続行。2か月前に出所し現在、清掃会社で働く春日部の周辺を調べ、息子・伊織(福士誠治)が名前を変えて暮らしていることも突き止めた。
天樹を心配した青山は捜査につき合うが、やがて過去にとらわれ冷静さを欠いた天樹の行動が、専従捜査班解散の危機を引き起こす。
『刑事7人』最終回拡大スペシャル
テレビ朝日系
2021年9月15日(水)後9・00~10・04