米倉涼子が新成人にエール「若いうちにやりたいと思ったことは続けて」『新聞記者』イベント開催

ドラマ
2022年01月11日
米倉涼子
米倉涼子

藤井組には初参加となった米倉は「藤井監督とお会いするのが初めてだったので、どういう撮影スタイルなのか分からないまま飛び込んでいって、本当にドキドキしました。スタッフさんも特に若い方が多かったのですが、最年長に近いくらいの年齢なのに引っ張っていけない自分がいて。そして粘り強さでいったら右に出る者がいない藤井監督、つらい時もありました(笑)」と、撮影当初の心境を告白。

「けれどこの監督に委ねようと思ったのは、どんな質問にもすぐ返ってくる、意見がある。そんな監督に出会えて幸せだなと思いました。皆さんが思われる“元気で強くてパワフルな米倉涼子”として我慢した部分も多かったです。いち早く作品を見て、自分が出てないところで本気で泣いてた自分がいる、という不思議な体験もさせて頂きました」と藤井組での挑戦を語る。それに対して、監督も「平常運転でしっかり頑張らせて頂きました(笑)」と米倉への信頼をのぞかせた。

綾野も「作風はシリアスな部分もありますが、ちゃんと支え合って立っていられる現場でした。本来美味しいはずのご飯が美味しくなくなっていくのはラッキーだなと思ってました」と“綾野節”でコメント。

すかさず米倉が「それって、なんでって聞いてほしい?」と突っ込むと、「美味しいと思っているご飯が(追い詰められていく)村上として生きているとどんどん味がしなくなっていくんです…」と答え、綾野の演じる役への没頭ぶりが改めて示された。

また監督と話し合ったことについて聞かれた横浜は、「藤井さんに自分が描きたい役目を託したいと言われて。若者目線ということで亮の考えに共感できる部分があったので、皆さんにも感情移入してもらえる役柄だと思いました。皆さんにそういうふうに思ってもらえるように、逆に変に作りこみすぎずに素直にいるというのを意識していました」とまるで藤井監督の分身のような亮を、横浜自身もまた等身大で演じたことを述べた。

ここでこの日が「成人の日」であることにちなんで、まさに今なにかに挑戦しようとしている観客たちから事前に質問を募り、キャストと監督が答えるというQ&Aタイムに突入。まずは「ずっと看護師を目指していて、看護学生になれたんですけど実際に勉強してみると、周りと比べてしまって自分は向いてないんじゃないかなって思って落ち込みます。自分が俳優業に向いてないと思った瞬間はありますか? その際、どうやって乗り越えましたか?」という看護学生からの質問が。

これに対し米倉は「私は自分がこの仕事が天職なのかどうかは、まだ確信したことはないんです。ただやってやれ! という思いと、せっかくやり始めたことはやり通したい思い。あと隣の芝が青く見えるタイプで自分に納得できなくて“あの人のほうがいいなぁ、悔しいなぁ”と思って生きてるタイプ。まだまだ自分には足りないと思っていて、自分に向いてないのかな? と思ったことも超えてやろう! という思いで、悔しいと思いながら生きています」と。

そして「どんな居場所でも楽なことはきっとないと思っているし、ぶち当たってみないと分からない壁に当たって、泥まみれになったほうが大人になった時に楽になる気がする」と自身の経験も織り交ぜた的確なアドバイスを送った。

横浜も「僕も今の自分に満足しないからこそより頑張れるし、自分の代わりなんていくらでもいるので、自分も十代の頃は比べてしまうこともあって、その都度向いてないんじゃないかって思うこともありました。ただ、自分が決めた道だし、単純に芝居が好きだし、辞めるっていう選択肢はなくなりました」と。

その上で「時間はどんどん過ぎていくので、落ち込んでる暇も比べる暇もなくて、全力を尽くしているうちに、そういうことは僕は考えなくなりました。応援しています!」と力強く質問者の背中を押した。

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