2023年度前期連続テレビ小説『らんまん』(NHK総合ほか)の制作が決定し、主演を神木隆之介、脚本を長田育恵が務めることが発表された。
連続テレビ小説第108作『らんまん』の主人公は、槙野万太郎。そのモデルとなったのは、日本の植物学の父・牧野富太郎だ。明治維新から大正、昭和、そして未曽有の敗戦と、激動の時代の渦中でただひたすらに愛する草花と向き合い、明るいまなざしで生命の多様性を肯定し続けた牧野。
本作では、そんな彼の人生を波乱万丈の物語として大胆に再構成。喜びと発見に満ちた生命力あふれる人生を、美しい草花やみずみずしい里山の情景とともに描き、日本の朝に癒やしと感動のひとときを届けていく。なお、本作に原作はなく、登場人物名や団体名などは事実から一部改称し、フィクション作品として描かれる。
作者は長田育恵。NHKではこれまでに、21年放送のドラマ10『群青領域』や22年放送の特集ドラマ『旅屋おかえり』、ギャラクシー賞奨励賞・東京ドラマアウォード優秀賞を受賞した21年放送の特集ドラマ『流行感冒』などを執筆している。
さらに、本作の主人公・槙野万太郎役を務めるのは神木隆之介。05年放送の大河ドラマ『義経』で牛若を演じ、12年放送の大河ドラマ『平清盛』では牛若が成長した源義経を演じたことで話題に。
その後も、18年放送の土曜ドラマ『やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる』では主演を務め、ギャラクシー賞奨励賞を受賞。19年放送の大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』では、古今亭志ん生(ビートたけし)の弟子・五りんを演じた。現在は、Eテレの子供向けSDGs番組シリーズ『ひろがれ!いろとりどり』でマスコットキャラクター・アオの声を担当している。
制作統括を務める松川博敬は「タイトルの『らんまん』は春爛漫の“らんまん”、そして天真爛漫の“らんまん”です。花がらんまんと咲き誇って植物の生命力が旺盛な様子を表すとともに、主人公の万太郎くんが笑顔で明るく天真らんまんに突き進んでいくさまをイメージしました」と明かす。
長田は「富太郎をモデルに描く主人公、槙野万太郎。ありのままの生を見つめる明るい眼差しと、植物が光に向かうような生命力、そしてひたむきに何かを愛する心が、観てくださる方の『今日』を彩ることを願っています」と本作に込める思いを語る。
また、主演として出演が決定した神木は「人生でこんなにうれしいことが起きるのかと驚きました。それと同時に、長く深く誰かの人生を生きるという責任、とにかくひたすら一生懸命生きます」と。
続けて「僕も牧野さんみたいな素敵な笑顔が似合う人になれるように、また、観てくださる方が優しい気持ちに、そして、“笑顔”になっていただけるように精一杯頑張ります」と意気込みを語った。3名からのコメント全文は、次ページに掲載。