『相棒20』撮了で反町隆史が万感の卒業、水谷豊は声詰まらせ「ソリ、本当にありがとう」

ドラマ
2022年03月16日

『相棒season20』

水谷豊主演の『相棒season20』(テレビ朝日系)の最終回スペシャル前篇『冠城亘最後の事件-仇敵』が3月16日(水)に放送される。これに先立ち、クランクアップを迎えた水谷、今シリーズで卒業する反町隆史からコメントが到着した。

2015年10月以来、7年という長きにわたって杉下右京(水谷)と共に数々の事件に挑んできた冠城亘(反町隆史)。そんな亘のラストエピソードとなる最終回スペシャルがいよいよ幕を開ける。

最後の撮影は、水谷、反町のほか、青木年男役・浅利陽介、角田六郎役・山西惇がおなじみ特命係のセットで顔を突き合わせるシーン。4人は最後のやりとりを慈しむかのように丁寧にテークを重ね、「カットOK!これにてオールアップです!」というスタッフの声が響くと、スタジオは大きな拍手に包まれた。

そして互いに花束を贈り合い、力強くハグを交わす反町と水谷の元に、レギュラーキャストたちが乱入。実は、その日撮影がない小出茉梨役・森口瑤子、伊丹憲一役・川原和久、芹沢慶二役・山中崇史、出雲麗音役・篠原ゆき子、中園照生役・小野了らがこっそりスタジオに駆け付けており、一同からサプライズで花束を渡された反町は深々と頭を下げた。

その後に開催されたセレモニーでは、メイン脚本家・輿水泰弘をはじめとするスタッフ、キャストからはなむけの言葉が送られる中、声を詰まらせながら思いのこもったメッセージを送る大先輩・水谷の姿に、万感迫る様子だった反町。最後に2人は再びがっちり握手を交わし、いつまでも名残を惜しんでいた。

また、反町は最終回後篇直前の3月22日(火)放送の『徹子の部屋』に出演。『相棒』での思い出や水谷への思いを語るほか、視聴者プレゼントのサイン入りフォトにまつわるエピソードを明かす。

このプレゼントは、ファンへの感謝をこめて、反町自身が『相棒』の7年間で撮りためてきた秘蔵写真の中から、お気に入りの1枚をサイン入りで抽選で10人にプレゼントする企画。反町が選んだ、水谷と撮影現場で愛用する“ディレクターズチェア”を撮った趣き深い1枚の写真に秘められた思いが明らかになる。

反町隆史 コメント

今日は「ついにこの日が来たな」という気持ちで朝を迎えました。水谷さん演じる杉下右京の相棒を7年間務めさせていただきましたが、最初の1年目は無我夢中でした。2年目も夢中でした。3年目、少し慣れてきました。そして4年目、5年目と続く中、皆さんと一緒に長くあり続ける冠城亘でいたいと思うようになり、僕の中で“歴代最多出演の相棒”をひとつの目標として歩んできました。
ひとつひとつが僕の思い出であり、水谷さんとたくさんの犯人と向き合い、たくさんの過酷な撮影に取り組み、7年間、無事完走できたことを本当にうれしく思っています。ただ…今日ほど水谷さんの顔を見られなかった日はありません。
ここまで成長させてくれたスタッフの方々、キャストの方々に御礼申し上げたいと思います。来シーズンからまた新しい相棒と共に新しい世界観を見せてくれるであろう、この作品を一視聴者として応援していきたいと思います。ありがとうございました。

水谷豊 コメント

『season20』ということは、20年です。思えば生まれた子が成人式を迎える年ですから、節目のシリーズであったことは違いありません。その上、『season14』から冠城亘として相棒を務めてくれたソリの最後が重なり、なんともいえない感慨深いシーズンになりました。
7年間というのは長いようで短かったといえばそれで済んでしまいますが、毎年7か月間、日々撮影に向かうということ、これはある意味、楽しいことではあるものの、角度を変えると、とても過酷な7か月間でもあります。でも、その大変さを皆さんと一緒に乗り切ったとき、ほかの仕事では味わえない、『相棒』だからこそ味わえる充実感が待っている…。だからこそ毎年、『相棒』に挑むことができたのだと思っています。いろいろな気持ちを乗り越えて7年間、相棒として横にいてくれたソリに大変感謝しています。
人間は岐路に立たされることがあります。俳優としてもそんな瞬間があります。『相棒』に残るか、卒業するか…。僕はどちらの道を選んでも俳優として理解できるし、人としてその道を尊重できると思っていました。それはやはりこれだけ長く一緒にやって来たソリへの“信頼と友情”があるからこそです。その思いをこめて、ソリ、本当にありがとう。

あらすじ

特命係の杉下右京(水谷豊)は最近、冠城亘(反町隆史)に“春”が来た―つまり恋人ができたのではないかと勘繰っていた。亘は“野暮用”という名目で、サイバーセキュリティ対策本部・青木年男(浅利陽介)との約束を2度もすっぽかしていたのだ。
同じ頃、国家公安委員長・鑓鞍兵衛(柄本明)の元を法務省法務事務次官・日下部彌彦(榎木孝明)が訪れ、公安調査庁が入手した不穏な情報をもたらしていた。かつて鑓鞍を襲撃し、SPに阻まれた男、京匡平(かなどめ・きょうへい/宮泰風)が刑期を終えて出所したという。
京は奥多摩の旧家・王隠堂(おういんどう)家に仕える書生で、鑓鞍に深い恨みを抱いていた。8年前、衆院選に立候補した王隠堂家の長男・鷹児(青戸昭憲)が、選挙対策委員長だった鑓鞍によって公認を外されて落選、その後、無念の死を遂げたためだ。鷹児の“仇敵”として鑓鞍を憎む京は、獄中で同房者に再襲撃を宣言していたという。折しも、総選挙間近…。一連の情報をつかんだ右京は、京がリベンジを狙うなら、選挙戦の最中に違いないとにらむ。
そんな中、鷹児の父で王隠堂家の当主である鷹春(勝野洋)が、所轄署に逮捕された。鷹児の妹・美馬(酒井美紀)が、父・鷹春と京が鑓鞍への仇討を企てていることを案じて交番に相談したところ、それに気づいた鷹春が逆上。警官の目の前で、娘に手を上げたのだ。
ついに動き出した京と王隠堂家。事件を未然に阻止すべく、右京と亘は京に接触するが、その矢先、亘についての“怪文書”が警視庁内にばらまかれる事態が発生。同時に、政界への返り咲きを目論む片山雛子(木村佳乃)は嘘か真か、鑓鞍に関する不可解な噂を耳にする。

番組情報

『相棒season20』第19話
最終回スペシャル前篇『冠城亘最後の事件-仇敵』
テレビ朝日系
2022年3月16日(水)後9・00~10・04

©テレビ朝日

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