“男女逆転・大奥”を描いたよしながふみの傑作コミックをドラマ化『大奥』脚本は森下佳子

ドラマ
2022年08月23日
『大奥』©NHK

よしながふみによる人気コミック「大奥」がドラマ化決定。2023年1月より、NHK総合で放送されることが発表された。

3代将軍・家光の時代から幕末・大政奉還にいたるまで、男女が逆転した江戸パラレルワールドを描いてセンセーションを巻き起こした、よしながふみ原作の「大奥」。ジェンダー、権力、病など、現代社会が直面する課題を大胆な世界観で鮮やかに描いたこの傑作コミックをドラマ化する。

脚本は、向田邦子賞や橋田賞を受賞し、『JIN-仁-』『ごちそうさん』『おんな城主 直虎』など数々のヒット作を生み出してきた森下佳子。“男女逆転・大奥”の世界に新しい息吹を吹き込み、壮大で豪華絢爛な映像世界で描くと共に、時代をこえる普遍的なまなざしで “人々の悲しみ”“愛”“葛藤”に寄り添い、今なお困難な時代を生きる人々の心に勇気を届けていく。

原作「大奥」©よしながふみ/白泉社

江戸幕府3代将軍・徳川家光の時代、「赤面疱瘡(あかづらほうそう)」と呼ばれる奇妙な病が日本中に広がっていった。この病は“若い男子にのみ”感染し、感染すれば“数日で死に至る”恐ろしい病であった。対処法も治療法も発見されず、結果として男子の人口は女子の1/4にまで激減し、日本の社会構造は激変。

男子は希少な種馬として育てられ、女子はかつての男子の代わりとして労働力の担い手となり、あらゆる家業が女から女へと受け継がれるようになる。江戸城でも3代将軍家光以降、将軍職は女子へと引き継がれ、大奥は将軍の威光の証であるがごとく希少な男子を囲い、俗に美男3千人などと称される男の世界が築かれていく。

本作では「3代 徳川家光×万里小路有功 編」「5代 徳川綱吉×右衛門佐 編」「8代 徳川吉宗×水野祐之進 編」、そして大政奉還までの物語を描く。各将軍編に登場する主要キャストは、9月より発表される予定。

あらすじ

「3代 徳川家光×万里小路有功 編」

赤面疱瘡が広まり、本来の3代将軍家光も死亡。春日局は秘密裏に、その娘・千恵を将軍の身代わりにし子を産ませ、徳川を維持しようとしていた。公家出身の美しき僧・万里小路有功は、春日局により無理やり還俗させられ大奥へ。人としての人生を奪われボロボロに傷ついた千恵といつしか愛し合い、大奥総取締として男性中心の大奥世界を構築。千恵自身も女将軍・家光として統治していくことを宣言する。

「5代 徳川綱吉×右衛門佐 編」

唯一の世継ぎ・松姫が急死し、綱吉は閉経を迎えてもなお子作りを迫られる。江戸市中では赤穂事件や生類憐みの令も手伝って評判が下落し、善政を敷けず世継ぎも作れない自分はなぜ生きているのかと慟哭する綱吉を、大奥総取締・右衛門佐は「生きるという事は、女と男という事は! ただ女の腹に種を付け、子孫を残し、家の血を繋いでいく事ではありますまい!」と抱きしめる。

「8代 徳川吉宗×水野祐之進 編」

貧乏旗本の息子・水野祐之進が幼馴染の薬種問屋の跡取り娘・信と添い遂げることが叶わぬなら…と大奥入りを決意。そして、紀州徳川家から将軍となり、幕府の逼迫した財政を大胆に再建しようとしていた吉宗から、大奥で最初に声がかかる。しかし、将軍の最初の相手である「御内証の方」は死なねばならぬと知り…吉宗はある策を講じるのであった。

番組情報

ドラマ10『大奥』
NHK総合
2023年1月スタート

原作:よしながふみ「大奥」
脚本:森下佳子

この記事の写真

©NHK

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