2023年度後期放送の連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK総合ほか)のヒロインが趣里に決定。10月17日(月)にオンラインで行われたヒロイン発表会見に登壇した。
連続テレビ小説第109作『ブギウギ』は、戦後の大スター・笠置シヅ子(1914~1985)をモデルに足立紳が描くオリジナル作品。ブギウギは陽気で踊り出したくなるような音楽リズムの一種で、“ブギウギのように多くの人を明るく元気にしたい”という思いが込められている。
なお、本作では実在の人物である笠置をモデルに、激動の時代の渦中でひたむきに歌に踊りに向き合い続けたある歌手の波乱万丈の物語として大胆に再構成。 登場人物名や団体名などは一部改称し、フィクションとして描いていく。
ヒロイン・花田鈴子は香川生まれ、大阪育ち。銭湯の看板娘から“ブギの女王”と呼ばれる戦後の大スター歌手となっていく。満面の笑顔、からだ全体を使った踊り、明るい歌声。そこには、暗い戦争の時代や燃えるような恋、別れなど、心がズキズキするようなことを乗り越えてきたからこその強さがある。
大阪の華やかなステージに、生まれ故郷・香川への思い、そして夢を追いかけ東京へ。さまざまな舞台がドラマを彩り、これまでの朝ドラにはないほどの歌と踊りが出てくる作品になるという。
そしてこのたび、本作のヒロイン発表会見が行われ、花田鈴子役を趣里が務めることが明らかになった。趣里は4歳からクラシックバレエを学び、バレリーナを目指して高校生でイギリスに留学した経歴を持つ。NHKでは、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』などに出演し、本作のオーディションでは応募者2471人の中から選ばれた。
まず、趣里が「本日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。まさか自分がこんな日を迎えられるとは思っていなかったので、驚きと共に身が引き締まる気持ちでいます」と心境を報告。
続けて、「私自身、エンターテインメントの持つ力に何度も救われてきました。そして今回、オーディションの対象年齢が自分の年齢までで、自分にはまだチャンスがあるんだと。最後のチャンスだと思って挑戦させていただきました。素晴らしいスタッフの皆さんと一緒に作品を作って届けたいと思っています」と語った。
会見に同席した制作統括・福岡利武は、趣里の起用理由について「お芝居が自然体で、生活感があってすてきだなと思いました。かたや、歌と踊りのオーディションでは本当に素晴らしく、僕らが思い描いていたヒロイン像にすっとはまった印象があります」と説明した。
連続テレビ小説の印象について、趣里は「鑑賞していると自分もどこか家族の一員になったように感じて、気づいたら応援していたり、涙を流していたり。時には自分の人生と重ねて『頑張ろう』と思えたこともありました。そして、自分は一度『とと姉ちゃん』に出演した際に目の前で作品が作られていくところを見て、もう一回挑戦したいなと思っていました」と明かす。
今回演じる役柄に関しては「モデルとなる笠置さんは(パフォーマンスを通して)ものすごいエネルギーを私たちに届けてくださるのですが、その笑顔の裏ではいろいろなことを乗り越えて、ステージに立っていらっしゃるんです。その振り幅の分の明るさを自分自身の経験と重ねて演じていけたらいいなと思います」と。
また、「自分が経験していない年齢や職業を演じることは未知ではありますが、(これまで出演作品で演じてきた)人間一人ひとり違いますから、それと同じように笠置さんの人生に寄り添い、近くに感じて、共演者の皆さんと一緒に真摯に年齢を重ねていけたら」と思いを語った。
最後に趣里は「歌、踊り、芝居の稽古をしっかりと重ねて、自分のこれまでの全てをかけて恩返しをできるように。皆様に心がブギウギ、ズキズキ、ワクワクするような朝ドラを届けていけるよう、全身全霊で頑張っていきたいと思います」と笑顔で意気込みを語った。
連続テレビ小説『ブギウギ』は、2023年秋放送予定。
番組情報
2023年度後期 連続テレビ小説『ブギウギ』
NHK総合ほか
2023年秋放送予定
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