6月12日(月)スタートの夜ドラ『褒めるひと褒められるひと』(NHK総合 毎週月曜~木曜 午後10時45分~11時)に出演する、森川葵と川崎鷹也のコメントが到着した。
原作は、たけだのぞむによる同名作。仕事で落ち込んだ若手社員を救ってくれたのは、とにかく“褒めてくれる”先輩だった。だけど、その褒め方は奇想天外で…なんか違う! ズレてる? でも、的確!? ふじきみつ彦の脚本、森川葵、川崎鷹也らの出演で、会社の総務部を舞台に“褒めるひと”と“褒められるひと”が織りなす不思議とクセになる、ほっこり日常系お仕事ドラマを描く。
市川詠子(森川)25歳、総務部勤務。ふだんはきっちり仕事をしても大して評価されないのに、ちょっとした失敗でコテンパンに怒られて、落ち込んだ彼女がつぶやいたのは「褒められたい…」の一言。それを先輩の坂東(川崎)に聞かれたことから、市川の“褒められる日々”が始まった。
「忍者的な仕事ぶり!」「君の仕事、無駄がない、回らないおすし屋さんって感じ!」「その熱気、さながらねぶた祭だね!!」。坂東の褒めはかなりズレていて、素直に喜べない…と思った市川だが、次第にその奇妙な褒め方が心地よくなる。そして、2人の「褒める」「褒められる」コミュニケーションが、総務部や会社全体にさまざまな奇跡を呼び起こしていく。
そして市川は坂東のことを好きになっていく? …かと思いきや、そこは普通のドラマのようには進展しない!? 厳しくも優しい先輩の小佐川や、お調子者の新入社員・中村、総務一筋の真面目な松本部長、おしゃれでダンディーな中村社長ら個性的なメンバーを交えて描く、“ホッと一息”つけて“あしたの活力”になるエンターテインメント・ドラマとなっている。
森川、川崎によるコメントは以下を参照。
市川詠子役・森川葵 コメント
◆ドラマ出演が決まった時の感想は?
「褒める」がテーマのドラマって変わっていて面白いなと思いました。とても身近なことなので、私自身普段の生活で「褒める」ことをあまり意識したことがなかったですし、それがテーマの作品も見たことがなかったので、どんな作品になるんだろうってワクワクしました。
◆主人公・市川さんを演じるにあたって考えたことはありますか?
市川さんはヒロインですが、何か際立った特徴があるとか不思議な性格という感じの人ではないので、まずは普通の女性であることを意識して演じています。市川さんも私も自分から積極的に行動するタイプではなくて、周りの人が話しかけてくれたりすることで初めて自分の意見を言うタイプだなと。そのあたりはよく似ていると思います。
私は一般企業に勤めた経験がないのでイメージでしかないのですが、総務部できちんと仕事をしている市川さんという人をどんなふうに表現できるかを考えています。例えば、総務部の仲間と話す時とそれ以外の部署の人と話す時の口調にはっきりとした違いをつけてみることで、市川さんがきちんと仕事モードの感覚を持っている人みたいな雰囲気が出ればいいなと思っています。
◆共演者の印象はどうですか?
ほんとにいい人たちばかりで、毎日撮影に通うのがとても楽しいです。撮影自体は総務部のセットで会話している場面がほとんどで、とにかくせりふの量が多いんです。みんなせりふを覚えるのが大変なんですけど、それでも撮影の待ち時間は全員集まってたわいのないことをしゃべり合っています。もちろん長いシーンの撮影前は、せりふ覚えがピンチでせりふ合わせを互いに手伝うこともあります。
とにかくみんな自分の意見を素直に言って、そして相手の意見もちゃんと理解するといういいコミュニケーションが取れているので、この共演者チームは本当にすごいですし、とても助けられています。そんな共演者の優しい雰囲気がお芝居やドラマの画面からも感じてもらえるのではないかと思います。
◆褒めるひと役の川崎鷹也さんと共演した印象は?
真面目で真っすぐな人だなと思います。本業がミュージシャンでお芝居の経験はほとんどないので、分からないことがたくさんあるのは当たり前なんですが、川崎さんは分からないことをそのまま放っておかずに、全部質問して自分の中で解釈して理解して、現場になじむスピードがものすごく早いのに驚きました。
そして一緒にお芝居をしていると、川崎さんのそういう真面目で勉強家な部分が、頭の回転が速くて仕事もできる坂東さんという役柄にとてもピッタリだなあと感じます。
◆撮影中の面白いと思ったエピソードは?
坂東さん役の川崎鷹也さんが監督から、「歩き出すまでに2拍待って下さい」と言われたことがありました。ある程度慣れた役者さんだと、「よーい、スタート」と言われてから、ゆっくり「イチ、ニイ」と数えて歩き出すという感じになると思います。でも川崎さんは「2拍待ってください」と言われた時に、「BPMは?」(BPM=1分間の拍数。テンポのこと)とすぐに聞き返したんです。「あー、ミュージシャンだなあ」とものすごく印象的でした。そんなこと言う役者さんを今まで見たことがなかったのでめちゃくちゃ面白かったです。
◆ここを見ていただきたいポイントは?
坂東さんの褒め言葉はかなり奇抜でズレていて、たとえば「忍者」とか「孫の手」にたとえて褒めてくるので、市川さんはポカーンとしてしまうんです。最初のうちは坂東さんの奇妙な褒め方に「何それ?」という感じなんですけど、坂東さんから何度も何度も褒められるうちに、市川さんはそれがクセになってうれしくなっていきます。きっと視聴者の皆さんも始めは坂東さんの褒め言葉に「何だ、これ?」とポカーンとなるかもしれませんが、見ていくうちにジワジワと面白く感じるようになっていくと思いますので、ぜひ市川さんと一緒に坂東さんの褒め言葉を楽しんでください。
あと坂東さんの奇妙な褒め言葉に合わせて、市川さんが「忍者」や「孫の手」などに変身して急に画面に現れるんですが、その市川さんのコスプレも見どころの一つです(笑)。
◆視聴者の方へのメッセージ
落ち込んだ時、自信をなくしている時、褒められるとうれしいですし、自分をちゃんと見ていてくれる人がいると思うと、それだけで幸せな気分になれると思います。このドラマではそんな「褒める」「褒められる」というすてきなストーリーが描かれているので、一日の終わりにほっこりとした気持ちになっていただけるはず。ぜひご覧ください。
坂東一役・川崎鷹也 コメント
◆今回のドラマのオファーを受けた時の気持ちは?
本当に僕で大丈夫なんだろうか? という気持ちでいっぱいでした。映画には一度出演させてもらったことはありますが、それはごく短い期間の撮影だったのでお芝居についていろんなことを学んだとまでは言えない感じだったので、何カ月も撮影が続く連ドラの現場で何をどうやったらいいのかまったくイメージもなく、「え、どうなるんだろう?」という漠然とした不安を感じました。
◆実際に撮影に参加して約2カ月経って、今の感想は?
今回の作品に出させていただいて勉強になることがたくさんあるので、本当に良かったなと思っています。普段僕はミュージシャンとして一人でステージに立ってパフォーマンスするんですけど、ドラマでは大勢の共演者とせりふを交わしたり、相手の表情を見て自分の気持ちが変わったりするという初めての経験をしています。これまであまり何も考えずにライブのMCをしていたのですが、「このことを伝えたい」「こんなふうに言ってみよう」と少し深く考えるようになりました。いま初めての全国ツアーを回っていて、それ以外の日はドラマの撮影をしている状態なのですが、どちらもいい刺激になっています。
◆ミュージシャンと役者の違いは?
音楽の世界では正解を100%、ミュージシャン自身が握っていると思うんです。誰からも「こういうふうに歌ってください」とは絶対に言われませんから。でもドラマは監督の意図であったり、共演者と関わることから生まれてくる予期しなかった感情が湧いてきたりして、自分の考え100%で出来上がるものではないと感じています。監督や共演者、カメラマン、照明さん、美術さんなど関わるたくさんの人々の思いに寄り添って新しい答えを見つけていくというのは、ミュージシャンではあまり経験しない感覚のような気がしています。
◆ミュージシャンと役者の共通点は?
「よーい、スタート」と言われてからカットがかかるまで演技を続ける集中力は、歌を生で最後まで歌いきるミュージシャンとよく似ています。ドラマの撮影は生放送ではないですが、ライブや生中継で3分間すべてを歌にぶつけるミュージシャンの気合いと通ずるものがあるし、現場では常に緊張感をもって撮影に臨んでいます。ただ一日中撮影しているので疲れますけどね(笑)。
◆レギュラー共演者の印象は?
こんなにせりふをしゃべって毎回出ずっぱりの役は初めての経験なので、とにかく周りの共演者の方々をじっと見ていろいろ勉強させてもらっています。
(森川)葵ちゃんはリハーサルで初めてお芝居を拝見したときから、僕が想像する市川さんより市川さんだったので、「すげえ!」とひたすら感動して見ていました。そして撮影現場では、葵ちゃんはとにかく明るく元気でチーム全体を照らしてくれる太陽みたいな存在で、僕は彼女に引っ張られて坂東さんを演じられていると思っています。
(葉山)奨之君は周りの人をよく見ていて何か問題がありそうだと思えば、それを口に出して解決の手助けをしてくれるので、撮影に慣れていない僕にとっては頼もしい同級生です(※川崎、葉山、森川の3人は同い年)。
僕たちが(野呂)佳代ちゃんをイジって、それに対して彼女は必ず面白くして返してくれるムードメーカー的な存在です。撮影中緊張でピリッとしている時でも、ほんわか場を和ませてくれるのでみんなが助かってます。(正名)僕蔵さんは撮影の合間や楽屋で、お芝居のことだけじゃなく音楽の話なんかもたくさんしてくださるのでとてもリラックスできます。初心者の僕に「この現場にいてもいいんだ」と思わせてくれる心優しい先輩ですね。
◆川崎さんが好きな場面は?
坂東さんは新入社員の中村君(葉山)の教育係をやるのですが、ドラマ後半で中村君がインターンの学生相手に成長した姿を見せる場面を撮影しました。その時、「ああ、あの学生気分の抜けなかった中村君が、こんなに相手のことを気づかえるようになったんだ!?」と本当にうれしくなってしまいました(第6週・7月下旬放送予定)。お芝居上のことでこんな気持ちになるなんて最初は想像できなかったですからね。
◆視聴者の方へのメッセージ
大人になればなるほど褒められることはなくなっていきますが、大人だって褒められるとうれしいですよね。坂東さんの褒め方はちょっとすっとんきょうなところがありますけど、相手のことをよく見てちゃんと褒めているのでとても楽しく見られると思います。ああ、こんなふうに人を褒めたら相手も自分もうれしい気持ちになれるかもなんて、このドラマきっかけで周りの人を褒めていただければいいなと思います。あと、ミュージシャンの川崎鷹也がどんなお芝居をするのかにも注目してください!(笑)
番組情報
夜ドラ『褒めるひと褒められるひと』
NHK総合
2023年6月12日(月)スタート
毎週月曜~木曜 午後10時45分~11時
再放送:毎週金曜 午後11時45分~深夜0時45分
原作:たけだのぞむ「褒めるひと 褒められるひと」
脚本:ふじきみつ彦
出演:森川葵、川崎鷹也 ほか
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