6月3日(土)にスタートする『テイオーの長い休日』(東海テレビ/フジテレビ系 毎週土曜 午後11時40分〜深夜0時35分)の制作発表会見が行われ、主演の船越英一郎、戸田菜穂、大橋彰(アキラ100%)が出席した。
本作は、仕事がなくなった偏屈な“2時間ドラマの帝王”が、ある事情を抱えた“女性マネージャー”と共に人生のリベンジに奔走するヒューマンコメディ。
会見では、戸田菜穂演じる吉田ゆかりの夫・吉田康介役の大橋彰が進行を担当。1年以上仕事がない崖っぷちの“2時間ドラマの帝王”熱護大五郎を演じるに当たり、ためらいはなかったかと大橋が尋ねると、船越は「ためらいしかございません」と。「セルフパロディをやらせていただくというのは、役者にとって幸せなことなのですが、同時にそれは暴挙というか(笑)。大冒険ですよね。でもこれは制作の皆さんからのラブレターだと思って受け取らせていただきました。じっとしている場合ではないと意を決して、まさしく大冒険に乗り出しました」と答えた。
続いて、戸田が「船越さんと熱護さんはまた少し違う人柄なのですが、建築家のように熱護を緻密に計算して演じられていて、素晴らしいです。俯瞰でみんなを見てくださっているので、いつも誘導していただきますし、とても頼りにしています」と船越を絶賛した。
そんな戸田が演じるゆかりは、ある事情を抱えて人生を変えたいと思っているシングルマザー。現在も撮影中だというが、ゆかりについて戸田は「電気もつかなくなったような家で子供を3人抱えて1人で頑張っているお母さんなんですけど、すごく明るいんです。くじけず前向きで、とても若々しい役なので、これを演じるにはすごくエネルギーが必要だと思いまして。私は普段静かなのが好きですが、明るさ200%で頑張っています!」と笑顔。
また「船越から見た戸田の印象は?」と聞かれた船越は、「前にも夫婦役などでご一緒していますが、とても真面目で聡明な方。戸田さんこそ、緻密に役を研究されています。でも感覚的なものもお持ちで、瞬発力も素晴らしいです。一緒にやっていてすごく刺激をもらっています」と船越も戸田を称賛した。
続いて、ゆかりの子供役の3人(宮下結衣、石原颯也、平野絢規)の話題に。戸田は、「3人とも控室で試験の勉強をしてたりします。みんな一生懸命ですし、自分の若い頃を思い出して懐かしい気持ちになります」と。船越は「今の子供たちって臆しないんですよね。お芝居頑張れた? って聞いたら『はい! 頑張りました!』、どうだった? って聞いたら『良かったです!』って(笑)。世代間ギャップを楽しんでいます。子供たちが素のまま映像に映っているのがいいですよね」と子供たちとの共演を楽しんでいる様子を見せた。
さらに、記者からの「今回のドラマで2時間サスペンス本編への意欲が湧いたりはしましたか?」という質問に、船越は「常に湧いております」と前のめりで回答。「2時間ドラマって、日本が世界に誇れる文化だと思うので、もっともっと活発に作られる時代がきてほしいです。このドラマは、2時間サスペンスに育てられたプロデューサー、脚本家、役者ばかりです。そういう人が集まっているので、2時間ドラマ愛にあふれた作品になっています。再放送の2時間ドラマばかりではなく新しいものが見たいなと思っていただけたらうれしいです」と2時間ドラマへの思いを語った。
また「実際に戸田さんがご自身のマネージャーだったらいかがですか?」と聞かれた船越は「最適任者だと思いますよ」と笑顔で答え、「戸田さんだったら全部にイエスで答えます(笑)。やっていただけたらうれしいです(笑)」とコメント。
そして「熱護と船越さんは、役者として共感・共通する部分もあるのではないかと思うのですが、台本を読んで印象的なフレーズはありましたか?」という質問も。これに船越は「その通りです。熱護と僕は似ても似つかないのですが、どこかで共通する部分があるんじゃないかと。言ってみれば、全く違う環境で違う育ち方をして、違う生き方を選んでいる双子のようなものなんです。彼の根っこにあるポリシーみたいなものや、役者として仕事に懸ける思いなどは、僕が普段話していることを制作の方たちが拾い上げて、熱護に移植してくれているようなこともあって。なので、とても共感できるせりふが多いです。一番共感できるのは、『全ては視聴者に面白いと見てもらうことが大事だ』というところですね。でも、逆もあるんですよ。1話で熱護が自分の俳優の矜恃を語るシーンがあるのですが、その内容が、僕が今まで歩んできた俳優人生を全否定するもので(笑)。『役者たるもの素を見せるようなことはやるな』『クイズ番組に出るやつの気が知れない』とか。本当に言いたくなかったです(笑)。僕の中にある視点のままのせりふもあれば、苦しみながら言っているせりふもありますので、それぞれ楽しみにしていただきたいです」と役との共通点や相違点などを語った。
最後に、船越は「2時間ドラマをずっとご覧になっていただいていた方たちにとっては、懐かしい部分もあったりすると思います。既視感があるようなシーンもたくさんありますので、ぜひ楽しみにしていただきたいです」とアピール。「テレビの持つもともとの使命は、コミュニケーションツールだったと思うんです。家族みんなでテレビを見て、次の日友達に『あのドラマを見た、あのバラエティを見た』と言ってみんなで語る。それでコミュニケーションが円滑になっていく部分もあったと思います。それが今では、視聴もスマホだったり1人で見ることも多いんですよね。コミュニケーションツールとしての機能が少し奪われているような中で、このドラマは小さいお子さんから大人まで、全ての年齢層の方がどこかに感情移入できるお話になっています。視聴はバラバラだとしても、どこかで皆さんのコミュニケーションツールになればと思っています」と語った。
番組情報
『テイオーの長い休日』
東海テレビ/フジテレビ系
2023年6月3日(土)~7月29日(土)(全8話)
毎週土曜 午後11時40分~深夜0時35分
※『FNS27時間テレビ』のため7月22日(土)は休止
出演:船越英一郎、戸田菜穂、今井悠貴、宮下結衣、石原颯也、平野絢規/白石隼也、久保田磨希、前川泰之、木場勝己
企画:市野直親(東海テレビ)
脚本:入江信吾、川﨑いづみ、諸橋隼人
音楽:仲西匡(カレント)
主題歌:「素顔」上野大樹(cutting edge)
OPテーマ:「Bumpy」Beverly(avex trax)
演出:吉川鮎太(ホリプロ)、白川士
プロデューサー:松本圭右(東海テレビ)、井上竜太(ホリプロ)
制作協力:キャンター
制作著作:ホリプロ
制作:東海テレビ
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