松村北斗(SixTONES)と西畑大吾(なにわ男子)がW主演を務める、オシドラサタデー『ノッキンオン・ロックドドア』(テレビ朝日系 午後11時~)が7月29日(土)にスタート。放送に先駆け、第1話の試写レビューを送る。
ドラマ初共演となる松村北斗と西畑大吾が相棒にしてライバルの最強ダブル探偵に扮し、W主演を務める本格ミステリードラマ『ノッキンオン・ロックドドア』。松村演じる“トリック=不可能(HOW)専門探偵”御殿場倒理と、西畑演じる“動機や理由=不可解(WHY)専門探偵”片無氷雨がほほ笑ましくもヒリヒリする人間ドラマを紡ぎながら、数々の難事件に挑んでいく。
物語は、まさに「ついにこのドラマが始まるのだ」と心躍らされるような“ノック”から始まる。チャイムもノッカーもない、倒理と氷雨の探偵事務所「ノッキンオン・ロックドドア」。内装はレトロでアンティーク、どこか非現実な世界のようで、その立地は東京・東中野というギャップもまた面白い。
そして、主人公である倒理と氷雨は、服装も髪型もそのビジュアルからまず正反対。俺様で傍若無人、怪奇な事件にも嬉々として臨む倒理と、知的で常識的、時に倒理の親かのように彼の面倒を見る氷雨とそのコントラストも楽しめる。相棒でありライバルであり、生きていくには互いが必要不可欠―そんな絶妙な距離感に心ときめく人も多いだろう。
また、制作発表会見の場で堤幸彦監督も言っていたように、そんな主人公の2人を演じる松村と西畑の俳優としての成熟度がこのキャラクターたちの魅力をより引き出している。推理ものということで、ドラマの世界観に没入しながらともにトリックを推理することも楽しみ方のひとつだと思うが、この2人の安定感と表現力に乗せられ、気づけば『ノッキンオン・ロックドドア』の世界にどっぷりとワープしていた感覚だ。
さらに、そんな両名の周囲で生きるキャラクターたちも魅力にあふれている。例えば、倒理と氷雨の元で家政婦のアルバイトをしている女子高生・薬子(畑芽育)は、制服にエプロン姿で事務所の華というべきかわいらしさだが、ひと筋縄ではいかなさそうな“不思議ちゃん”な一面も。第1話で発生する殺人事件現場で倒理と氷雨を迎え入れる刑事・穿地(石橋静河)も、聡明かつ口調が強く勝気だが、大学時代のゼミ仲間だった倒理と氷雨をこっそり現場に招き入れる優しさを持つ。
それだけでなく、倒理と氷雨、穿地の大学時代の恩師・天川役の渡部篤郎をはじめ、仲介屋役・神保役の角田晃広(東京03)はもちろん、第1話では被害者の家族役で高畑淳子、望月歩ら実力派俳優が登場し、そのキャラクター1人ひとりを追っていくだけでも面白い。
また、既に場面写真等でも公開されているが、倒理と氷雨の入浴シーンをはじめ、両名のファンにはたまらないシーンも続々登場する。個人的に驚いたのは、倒理が料理をするシーン。松村本人が調理を行っており、その美しい手際にも注目してほしい。
さらに以前、西畑が言っていた「堤監督はシーンの終盤になるとボケを入れたがる」という言葉のとおり、シリアスな雰囲気を和ませるかのように時折クスっと笑えるシーンも登場する。特に、第1話では“CMに入る直前”に堤監督お気に入りのボケのシーンがあるとのことで、それが果たしてどのシーンなのか、繰り返し視聴し探してみるのもいいだろう。
ちなみに第1話の終盤には、倒理と氷雨、穿地のもう1人のゼミ仲間であり、現在は犯罪コンサルタントとして犯罪を企て、今後も3人の前に立ちはだかるであろう存在・美影が姿を現す。演じるキャストは放送内で明らかになるが、個人的にはまさにこの人に演じてもらえたら…と期待していた最高のキャスティングだ。美影が今後どのように彼らと関わっていき、どのように物語を動かしていくのか、期待感が高まるラストシーンが展開される。
そんな美影だけでなく、倒理が夏でもタートルネックを着ている理由や、氷理が意味深に発した「6年前の事件」といったワードなど、第1話から既に幾重もの伏線が張り巡らされている本作。それが第2話以降でどのように回収されていき、その際にどのような色の画を見せてくれるのか。今後もその展開を追っていきたい。
番組情報
『ノッキンオン・ロックドドア』
テレビ朝日系
2023年7月29日(土)スタート
毎週土曜 午後11時~11時30分 ※初回は拡大スペシャル(午後11時~深夜0時)