日曜劇場『VIVANT』(TBS系 毎週日曜 午後9時)の第4話(8月6日(日)放送)を前に、世界医療機構の医師・柚木薫を演じる二階堂ふみのインタビューが到着した。
本作は、『半沢直樹』をはじめ数々の大ヒットドラマを世に送り出してきた福澤克雄が原作・演出を手掛ける最新作。主演の堺のほか、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司という全員主役級、日曜劇場史上最も豪華な主要キャスト陣をはじめ、総勢42人の豪華出演者が発表されている。
7月30日放送の第3話で、システムを改ざんして誤送金を仕組んだ人物が、財務の太田(飯沼愛)だと突き止めた乃木(堺)たち。8月6日放送の第4話で、野崎(阿部)たち公安は、太田の自宅へ急行するのだが…。そして、ついに誤送金事件が完結。事件の真相が明らかになったとき、誰も予想できない、衝撃の展開が待ち受ける。
◆柚木薫は乃木憂助と遭遇したことで命の危険にまでさらされ、巻き込まれっぷりがすさまじい…という印象ですが、演じていていかがですか?
大いに巻き込まれましたね(笑)。でも、薫自身、世界医療機構の医療従事者としてバルカ共和国の人をはじめ、さまざまな人たちとみずから積極的に関わっていく人間。自立心があったり、自分の活動に対する思いや、人との関わりに対してすごく熱い思いを秘めたキャラクターなので、物語が進むにつれてその思いもどんどん形を変えていったり、関係性も変わっていきます。薫の気持ちの変化は、演じさせていただいて勉強になることばかりだなと思っています。とはいえ、巻き込まれ具合がすごいので「私にかまわず置いていってくれ、どうか!」と思いながら演じていました(笑)。
◆薫は乃木や野崎守とは違って、3年ほど現地で暮らしているという設定です。モンゴル語の流ちょうさに驚きましたが、特に意識した点はありますか。
モンゴル語は難しかったです。薫がモンゴル語に長けているのは、現地に住んでいた年数というよりは、どこに住んでいても自分のやりたいことに対して能動的で正直に生きるキャラクターだからなのかなと思います。コミュニケーションを取ろうとして自然と習得していたということかなと。
また、“女性だから”といった見え方にだけはならないようにしたいなと思いました。性別関係なく俳優部の1人として現場に臨みたいと考えていたので、もしかすると薫と自分の個人的な気持ちがリンクする部分があるかもしれません。性別も年齢も国籍も関係なく、自分の足で立っている人に見えるように演じることが、一番説得力が出ると思いましたし、そうあってほしいという願いもこめています。
ただ、薫は危うさも持ったキャラクターですよね。負傷している乃木さんの居場所をあっさり警察に教えてしまうとか、医師という立場では本来すべきでない選択を初っ端でしていたりと、内なるものが良くも悪くも熱血漢で人間くさいところがあるなと思います。
◆福澤克雄監督とのエピソードをお聞かせください。
監督とジャミーン(Nandin-Erdene Khongorzul)とのやりとりが心にすごく印象に残っています。彼女は芝居が初めてでこの作品がデビュー作になるのですが、監督もそれだけに彼女に対してすごく愛情深く指導されていました。
日本での撮影はスタジオが多かったこともあり、ジャミちゃんのちょっとしたしぐさを監督がうまく切り取られていた感覚がありました。
でも、2か月ぶりにジャミちゃんとモンゴルで撮影することになったときに、しばらく長いシーンを演じていなかったこともあり、ジャミちゃんと薫が一時的に別れるというシーンがすごく難しくて。体を動かしながらお芝居をつなげていくのはすごく難しいことなので、久しぶりということもあって、なかなかうまくいかなかったんです。
そこで監督がご自身でジャミちゃんを演じられたんです。それがめちゃくちゃお上手で。そのおかげでいい意味で緊張感が出たといいますか、監督に先にお手本を見せられちゃったら大変だ!と思いながら2人で演じました(笑)。全力でやってくださる方なんだなととても印象的でした。
◆モンゴルでハマったものがあるそうですね。阿部さんが二階堂さんからもらったものがあったと伺いました。
そうなんです(笑)。馬糞がすごくいい香りがすることに驚きました。遊牧民の方に教えていただいたのですが「馬糞の香りをかぐと故郷を思い出す」と、モンゴルの歌や詩の一節にもあるぐらい生活に根付いた知恵なのだそうです。最初は私もビックリしましたが、本当にいい香りでした。
◆2か月以上にわたったモンゴルでの生活で印象に残っているものはありますか?
撮影の帰りに遊牧民の方のお家にお邪魔したことがあったのですが、その時いただいたヨーグルトがモンゴルで食べた物の中で一番おいしかったです!モンゴルの地ではすごくいろいろなことを考えさせられたり、学ばせていただきました。動物との関わりについて貴重なお話を伺ってアップデートできたことがたくさんあったので、俳優としても自分の人生においてもとても大事な2か月間だったと実感しています。
番組情報
日曜劇場『VIVANT』
TBS系
毎週日曜 午後9時~9時54分
※「Paravi」「U-NEXT」での配信あり
<キャスト>
堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ
竜星涼、迫田孝也、飯沼愛、山中崇、河内大和、馬場徹、Barslkhagva Batbold、Tsaschikher Khatanzorig、Nandin-Erdene Khongorzul、渡辺邦斗、古屋呂敏、内野謙太、富栄ドラム、林原めぐみ、櫻井海音、Martin Starr、Erkhembayar Ganbold、真凛、水谷果穂
井上順/林遣都、高梨臨、林泰文、吉原光夫、内村遥、井上肇、市川猿弥、市川笑三郎、平山祐介、珠城りょう、西山潤
檀れい、濱田岳、坂東彌十郎、橋本さとし
小日向文世、キムラ緑子
松坂桃李/役所広司
<スタッフ>
プロデューサー:飯田和孝、大形美佑葵、橋爪佳織
原作・演出:福澤克雄
演出:宮崎陽平、加藤亜季子
脚本:八津弘幸、李正美、宮本勇人、山本奈奈
音楽:千住明
製作著作:TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/VIVANT_tbs/
公式Twitter:@TBS_VIVANT
公式Instagram:@tbs_vivant
©TBS