4人の俳優が主演を務める新しい形の“クアトロ主演”ドラマ、木曜劇場『いちばんすきな花』(フジテレビ系 毎週木曜 午後10時~10時54分)が、2023年10月スタート。主演を務める4人のうち、1人を多部未華子が演じることが決定した。多部は今作がフジテレビ系連続ドラマ初主演となる。
社会現象とも呼ばれた『silent』(2022年10月期/フジテレビ系)のプロデュースを務めた村瀬健と脚本家・生方美久が再びタッグを組む本作。“男女の間に友情は成立するのか?”をテーマに、違う人生を歩んできた4人の男女が紡ぎ出す“友情”と“恋愛”、そこで生まれるどちらとも違う“感情”を丁寧に描いていく、新しいスタイルのドラマだ。
物語の主人公は潮ゆくえ(うしお・ゆくえ/多部未華子)、春木椿(はるき・つばき)、深雪夜々(みゆき・よよ)、佐藤紅葉(さとう・もみじ)という別々の人生を送ってきた4人の男女。
年齢や性別、育ってきた環境も全く違う4人はある日、「唯一心を許せた異性の友達が、結婚を機に友達ではなくなってしまった」「結婚を考えていた彼女を、彼女の男友達に奪われた」「友達になりたいだけなのに、異性というだけで勝手に恋愛と捉えられてしまう」「友達の友達もみんな友達と思っていたが、気づけば本音を話せる相手はいなかった」と、それぞれの日常の中で“友情”や“恋愛”にまつわる人間関係に直面してしまう。
境遇だけでなく、考え方も全く違う彼らが、ふとした出来事を機に巡り合い、“友情”と“恋愛”というテーマに自然と向き合っていくことになるストーリー。それまで別々のものだった4人の物語がいつしか重なり合い、一つの物語となっていく。
4人の間に生まれる感情、そして4人を取り巻く人々との間に生まれる感情を丁寧に描きつつ、“本当に大切なものは何なのか”が紡ぎ出されていく、新たな時代の“友情”の物語であり、同時に“恋愛”も含めた“愛”の物語。くすっと笑って、ふわっと泣ける。愛すべき登場人物たちを優しい気持ちでずっと見つめていたくなる、そんな優しいドラマがこの秋、誕生する。
主人公の1人・ゆくえは、新潟から上京し、妹と2人で暮らしながら学習塾の講師として働いている女性。他人や物事を一辺倒に見ないという意味で、ゆとりのある性格をしており、それによって周りに新鮮な意見を与える。一方で自身のことに関しては「こうしなきゃ」と思い込みがちな一面も。
子供の頃から勉強も運動も人間関係も全部頑張ってきたが、「頑張ると嫌われる」ということも知っている。女友達にあまり本音を出すことができず居心地が悪い思いをしてきていた経験から、「子供の頃から2人組をつくるのが苦手だった」という思いを抱えている。
そんなゆくえには、学生時代から1人だけ気さくに何でも話せる男友達がいた。恋愛関係に発展することもなく、唯一頑張らなくていい関係でいられる相手だったが、ある日その彼から「もう会えない」と言われ、友情関係は突然終わりを迎えてしまう。
その男友達を失って、さすがに全部を頑張れなくなった。いつからか、家族や妊婦やカップルを見ても「うらやましい」と思えなくなった。そんなゆくえが、ふとした出来事により椿、夜々、紅葉と出会うことになって…。
脚本を務める生方は、若手脚本家の登竜門とも呼ばれ、野島伸司や坂元裕二など数多くの作家を輩出してきた「フジテレビヤングシナリオ大賞」の大賞を受賞(第33回・2021年)。同年、受賞作『踊り場にて』はドラマ化されたが、コンクール出品作以外の脚本は一度も書いたことがなかった。
そんな全くの新人ながら、“木曜劇場”という伝統あるプライムタイム枠で、しかも完全オリジナル作品にて脚本家デビューを果たすことに。デビュー作となった『silent』は、登場人物と同世代の生方だからこそ描ける等身大でリアルなせりふや、印象的なシーンの数々で世間の話題をさらった。
生方にとって2作目となる今回執筆するドラマは、“男女の間に友情は成立するのか?”という永遠の命題をテーマにした作品に。生方にとって新たな挑戦となるジャンルだが、台本を読んだ多部は「脚本家の生方さんが書くせりふ一つひとつがとても魅力的で、独特で、そんな印象に残るせりふを私自身も発してみたいと思い、今回、参加させていただきたいと思いました」とコメント。
生方を見いだし、今回もタッグを組む村瀬健プロデューサーも「彼女にしか描けない、彼女だからこそ描ける“友情”の物語です」とコメントを寄せている。
さらに演出は、『silent』にて同じ思いを共有し、丁寧に作品作りに取り組んだ髙野舞が担当。村瀬プロデューサーも「『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』『silent』と一緒にやってきて、“優しさ”を映像にしてくれる最高の監督だと思っています」と信頼を寄せるなど、登場人物たち1人ひとりの人生に寄り添いながら描いていく作品を作り上げることができるメンバーが集結した。
4人の俳優が主演を務め、4人の主人公が交わり一つの物語を紡いでいく、新しい形の“クアトロ主演”ドラマ『いちばんすきな花』。見る者の心のどこかに残る感情を静かに揺さぶり、時に誰かと共有したくなる物語が描かれる。“2人組になれなかったすべての人”に贈る心優しい物語に注目だ。
多部未華子 コメント
◆出演が決まったときの感想や、台本を読んでの印象を教えてください。
脚本家の生方さんが書くせりふ一つひとつがとても魅力的で、独特で、そんな印象に残るせりふを私自身も発してみたいと思い、今回、参加させていただきたいと思いました。これから自分が演じる役がどうなっていくのか、全てのキャストの行く末が気になります。まだ想像がつきません。
◆潮ゆくえという役柄について
彼女は自分の本音をなかなか言えず、人に合わせようとして生きてきました。誰かが何気なく言ったささいな一言が心にずっと残っていたり、自分の本音とは裏腹な態度をとってしまったり。そんなことは誰にでも日常的に起こり得ることですし、同じような思いをしている方は、世の中にたくさんいるんだろうなと思っています。そういう意味で共感しやすいキャラクターだと思います。
◆視聴者の皆さんへメッセージ
見てくださる皆さまの心に留まる作品になればうれしいなと思います。頑張ります。
プロデュース 村瀬健(フジテレビ ドラマ・映画制作部)コメント
“男女の間に友情は成立するのか?”…この永遠のテーマをいつかドラマにしたい。ずっとそう思っていました。でも、これは物語化するのが非常に難しいテーマです。生方美久さんと出会い、一緒に『silent』を作ったことで、彼女とならこの難しいテーマを面白いドラマにできるんじゃないか? と思いました。そして“このテーマでやってみませんか?”と提案したところ、想像をはるかに超えるとんでもなく面白い物語を生み出してくれました。しかも“4人主役”という、これもまた僕がいつか挑戦したいと思っていたアイデアを最高な形で生かした、見たことのない新しいドラマになっています。性別も年齢も境遇も違う男女4人、それぞれの“思い”を丁寧に描きながら、4人の“思い”が交錯することで物語が展開していく、今までにないドラマになっていると思います。
しかも、“男女の間に友情は成立するのか?”というドラマを作ろうと思い立ったとき、最初に頭に浮かんだ多部未華子さんをお迎えすることができたのは、このドラマにとって最高の幸せです。少女のようなかれんさを持っていて、なのに大人の冷静さも同時に感じさせる多部さんのあの特別な魅力に強く引かれていました。また、どんな役も納得感のある“共感キャラ”にしてみせる説得力のあるお芝居も素晴らしく、いつかご一緒したい! とずっと思っていました。“男女の間の友情”というテーマを物語化するのにこれ以上ない方だと思っていたので、オファーを受けてくださった時には、あまりにもうれしくてあからさまにガッツポーズをしてしまいました。多部さんのゆくえさん、僕自身が誰よりも楽しみにしていますし、多部さんだからこそ演じられるゆくえに、きっと多くの方が共感してくださることと思います。
“友情と恋”というのは、誰もが感じたことのある永遠のテーマです。それを、ずっと見ていたくなる愛すべき主人公たちの姿を通して、楽しみながら考えてもらえる、そんなドラマにしたいと思っています。多部未華子さんに加え、これ以上ない最高のキャストの皆さんが、あと3人そろってくださっています。それが一体誰なのか? 予想しながら、楽しみにしていただけたらうれしいです。
番組情報
木曜劇場 『いちばんすきな花』
フジテレビ系
2023年10月スタート
毎週木曜 午後10時~10時54分
出演者:多部未華子 他
脚本:生方美久(『silent』、第33 回フジテレビヤングシナリオ大賞 『踊り場にて』)
プロデュース:村瀬健(『silent』『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 』『信長協奏曲』、映画「キャラクター」 、映画「約束のネバーランド 」 他)
演出:髙野舞(『silent』『アライブ がん専門医のカルテ』『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』他)
制作・著作:フジテレビ
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