『遺留捜査SP』でレギュラーキャストの甲本雅裕が“2役”でメインゲストに!上川隆也「甲本という男の役者ぶりにほれぼれ」

ドラマ
2023年09月07日

上川隆也(糸村聡役)×甲本雅裕(村木繁役)コメント

『遺留捜査スペシャル』©テレビ朝日

◆甲本さんが2役を演じるというストーリーを聞いたときのお気持ちを教えてください。

上川:脚本を頂いたときから、甲本氏がどんなお芝居を作品に持ち込んでくれるのか、撮影を心待ちにしていました。やはり演じる人物が違えば、お芝居の組み立て方から物語のとらえ方まで変わるんだということが如実に表れ、共演13年目にしてとても新鮮でした。

甲本:“2役になるかも…”ということはだいぶ前にお聞きしていたのですが、村木に似た人物が糸村さんの前をちょっと横切るぐらいかなと思っていたんです。ふたを開けたら、メインゲストだったので冷や汗が出ました(笑)。でも10年以上関わってきた『遺留捜査』をまた別の角度から見ることができることにすごくワクワクしましたね。上川君とも話したことですが、“村木に似ている人が出ている”のではなく、“たまたま相良に似ていたのが村木だった”という物語になればいいなと思いながら撮影に挑みました。

◆2役それぞれのシーンを続けて撮影することもあったとうかがいましたが、2役の面白さ、難しさとは?

甲本:映像で2役を演じるのは初めてでしたが、村木はそもそもカーリングでいう“もぐもぐタイム”。いっぽう、相良という役柄はまさに完全試合中の投手のような、真剣勝負で挑むキャラクター。それほど違うので、難しいというより、むしろ楽しくて…。今までで一番『遺留捜査』を楽しみましたね。村木でも十分楽しいと思っていたのに、“こんなに楽しいんだー!”って思いました。

上川:僕は甲本雅裕という役者の演じ分け、そして、役への没入の度合いをそばで見て、感心しきりでした。あらためて彼の素晴らしさを再認識したといいますか、とても新鮮でしたし、甲本という男の役者ぶりをほれぼれしながら見ていました。でも、彼が一番長く糸村という人物と相対しているにもかかわらず、初めて相良さんと糸村が出会うシーン、何回やっても笑うんですよ。本当は笑ってはいけないシーンなのに、会った瞬間、顔がほころんでしまう。「どうして笑うの」と聞いたら、「糸村ってこんなに変な人だったんだね」って(笑)。

甲本:いや、本当に今までのゲストの皆さんは糸村さんが突然現れたとき、よく笑わなかったなと思いましたよ。今回、相良を演じてみて、糸村さんって本当に不思議な人だなって再認識したというか、そんな人物を主人公にしたシリーズが10年以上続いていることにあらためてビックリしました(笑)。

◆“糸村木”のシーンはお2人で練り上げながら撮影されると聞いていますが、相良と糸村のシーンのお芝居はどのように作り上げたのでしょうか?

甲本:もちろん相良のシーンでも上川君に相談しましたし、村木は村木で撮影のたびに相談しました。今回、ひとつ上川君にお願いしたのは、この作品の中で相良と村木を結びつけられるのは糸村さんだけなので、糸村さんが科捜研に現れたとき、2人をつなぐような芝居を盛りこめたらいいな、と。それがどんなふうになっているかは放送を見ていただいてのお楽しみです。

上川:何を置いても“作品愛”です。彼は全てにおいて皆さんに作品をどう楽しんでいただくかというところから発想しているので、だからこそ村木としてはっちゃけますし、相良としての立ち振る舞いを削り込むように作っていきます。その“愛”は、今回のスペシャルの随所に感じられると思います。

甲本:それを言うなら何を置いても、やっぱりこの『遺留捜査』は、最後の3分間じゃないですか! 今回、メッセージを受け取る側で立ち会えたことはうれしかったですね。糸村さんが僕に向かって話しかけてくれるっていう…それはもうたまらんものがありましたよ。あやうく芝居を忘れそうになる瞬間もあって、幸せでしかなかったです。上川君ってやっぱりすげぇって思いました。

◆新作スペシャルの見どころを教えてください

上川:今回は大きく2つ。甲本氏の2役と舞台となる岡山の島々の風景です。それが何よりご覧いただきたいところで、そういう意味では全編が見どころと言えます。

甲本:今、上川くんが言ってくれたことに尽きますが、見終わったあと皆さんに“やっぱり『遺留捜査』だな”と思ってもらえたら最高! そこが見どころだと思っています。

あらすじ

京都市内の公園で、不動産会社の営業スタッフ・坂上千尋(横山めぐみ)の遺体が発見された。臨場した糸村聡(上川隆也)は被害者のバッグの中から、青いビー玉を発見。光源によって微妙に色が変わって見えるそのビー玉の美しさに、糸村は強い興味を抱く。
科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)に調べてもらったところ、球体の歪みが大きいことからビー玉ではなく単なるガラス玉であると判明。また、光源の影響で色が変化するのは、ガラス玉の中に“幻の鉱石”と呼ばれるレアアースが含まれているからだと分かる。
間もなく、千尋には離婚歴があることが判明。彼女は20年前、瀬戸内海に浮かぶ小さな離島“蒼海島(あおみじま)”在住の男性と結婚し、娘にも恵まれたが、6年後に離婚し島を出たという。そして最近、その蒼海島の土地売買をめぐって地元住民とトラブルとなっていたことも分かった。
“特別捜査対策室”メンバーの神崎莉緒(栗山千明)と共に蒼海島に渡った糸村は、蒼海島の地主・桂木慎之介(小野武彦)や、ガラス工房職人の相良克典(甲本雅裕・2役)から事情を聴く。なんと相良は千尋の別れた夫であり、千尋が進めていた島の土地売却に強く反対していたようだが、もしや彼が別れた妻を殺害したのか…。莉緒は、蒼海島の警察官・阿波野健作(小越勇輝)と共に島内での捜査を進めていく。そんな中、相良と千尋の娘・波琉(小西桜子)が事件の夜、京都にいたことが明らかになる。

番組情報

『遺留捜査スペシャル』
テレビ朝日系
2023年9月21日(木)午後8時~9時54分

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