米倉涼子が主演を務めた『エンジェルフライト』(BS/BSP4K 毎週日曜 午後10時~10時50分)が、6月9日(日)よりテレビ初放送される。
海外で亡くなった日本人のご遺体を国内に送還し、あるいは日本で亡くなった外国人を母国に搬送する業務を日々行っている“国際霊柩送還士”という知られざるスペシャリストたちの活躍を描く本作。
米倉涼子扮するシングルマザーの剛腕社長・伊沢那美の会社「エンジェルハース」には、会長役の遠藤憲一や新入社員の松本穂香を中心に、城田優、矢本悠馬、野呂佳代、徳井優など豪華キャスト陣が集結。ひとクセある社員として臨場感たっぷりに奮闘し、時にコミカルなチームワークを見せる。
「大切な人を異国の地で失ったご遺族に、きちんとしたお別れをさせてあげたい」という那美の信念の下、亡くなられた人と遺された人の間で繰り広げられるすれ違いとさまざまな愛の物語を、涙と笑いを織り交ぜて描く感動のエンターテインメント&ヒューマンドラマとなっている。
米倉は今回のテレビ初放送に際し、「『エンジェルフライト』をさらに大勢の方々にご覧いただけることをとてもうれしく思います! 私演じる主人公・那美は国際霊柩送還士というあまり聞きなじみのない職業に就いています。ご遺族の気持ちに寄り添い、人の“死”を扱うだけではなく、それ以上に亡くなられた方の生きた証しや、残された人々の今後の人生という“生”を大切に描いているので、どのエピソードも最後には必ず未来への明るい希望が感じられる作品になっています。”国際霊柩送還”というなかなか知ることのない世界を、ぜひこのドラマ通じて体験してください!」とコメント。
なお、米倉がNHKのドラマに登場するのは、『ハルとナツ 届かなかった手紙』以来、19年ぶりとなる。レギュラー登場人物、各エピソードのストーリーは以下を参照。
レギュラー登場人物
◆伊沢那美役・米倉涼子
エンジェルハース社長。曲がったことが嫌いで短気で口が悪い半面、情に厚く涙もろい。故人とご遺族にきちんとお別れをさせてあげるため休むことなく、全力で世界中を駆け回る。2人の子供がいるシングルマザー。
◆高木凛子役・松本穂香
新入社員。一流企業から3回目の転職の末に入社し、自分の居場所を探し求めている。厳しい母の呪縛から逃げ出したいが、母の病気と向き合う必要に迫られる。死を見つめる仕事に戸惑いながらも、人遣いの荒い那美に食らいついて成長していく。
◆柊秀介役・城田優
遺体修復のスペシャリスト。私生活は一切謎でミステリアス。死化粧の研究のため、もっぱら休みの日にはデパートの化粧品売り場で最新コスメをチェックしている。死体好きを公言するが、この仕事に就いたのは母の死が関係しているらしい。
◆矢野雄也役・矢本悠馬
明るく屈託がなく、チャラい元ヤンの若手。凛子が入社する前は一番下だったが、凛子の先輩になって張り切っている。結婚を意識する恋人がいるが、死を扱うこの仕事をどう説明しようか考えると、つい会社を辞めるかどうか悩んでいる。
◆松山みのり役・野呂佳代
事務担当の不思議系女子。遺体搬送に関わる複雑な国内外の手続きや交渉を一手に引き受ける。ネット上のうわさ話や炎上ネタが大好物で、情報を収集する能力は諜報機関並み。人の嫌がることをほほ笑みながらボソリと言う、別名「ほほ笑みの毒舌家」。
◆田ノ下貢役・徳井優
安全運転第一のドライバーで、先の先の信号まで見越したスムーズな運転を心がけている。社内唯一の癒やし系キャラとしてみんなの愚痴に耳を傾け、陰で社員を支えているが、彼が常にはめている白手袋に何か謎があると凛子は疑っている。
◆柏木史郎役・遠藤憲一
エンジェルハース会長。長年葬儀会社で働いた後、国際霊柩送還の会社を那美と設立。現場は社長の那美に任せて経営に専念するも、採算度外視で遺族ケアを優先する那美とは衝突が絶えない。パッと見はいかつくて怖い、人呼んで「エセ広島弁の男」。
◆高木塔子役・草刈民代
凛子の母。女手一つで娘を育て、自分の思い通りの一流大学に入れ一流会社に就職させた。だが親子の仲は修復できないほどに悪化し、娘は母に無断でエンジェルハース社に転職。そんな折、塔子が体調を崩し、2人は向き合わざるを得なくなる。
◆足立幸人役・向井理
那美の恋人だが、8年前外国で海難事故に遭い、今も行方不明。那美との結婚話が持ち上がった時、言えなかった過去を打ち明けると、その事実を隠していたことが許せない那美と大げんか。離れ離れになったまま海外に旅立ってしまった。
◆伊沢航役・織山尚大
◆伊沢海役・鎌田英怜奈
那美の子供たち。父親代わりに一家を支えたいという気はあるものの、男勝りな母にそのお株を奪われている息子と、母の体調を気遣う優しさを持ち、すっかりどちらが母親か分からない状態の娘。働き詰めで苦労させている母には心から感謝しているが、早く幸人の死を受け入れ、次なる人生に踏み出してほしいと願っている。
各エピソードのストーリー
◆エピソード1「スラムに散った夢」<フィリピン・マニラ>
2024年6月9日(日)放送
ゲスト出演者:葉山奨之 嶋田久作 麻生祐未 杉本哲太
マニラのスラム街でギャングの抗争に巻き込まれ死亡した杉原陽平(葉山奨之)の遺体が盗まれ、急きょ那美(米倉涼子)と凛子(松本穂香)が現地へ飛んで消えた遺体を探すことに。陽平の父・辰彦(杉本哲太)は勘当した息子の遺体は不要と言い、妻の佐千恵(麻生祐未)を連れて日本へ戻ってしまう。現地大使館の領事の制止を振り切り、スラム街に乗り込む那美と凛子は、そこで彼の死に隠された意外な真実を知ることになる。
◆エピソード2「テロに打ち砕かれた開発支援」<アフリカ某国>
2024年6月16日(日)放送
ゲスト出演者:平田満 浅利陽介 徳永えり 中村育二 中村久美 マギー 矢島健一 筒井真理子
アフリカでテロが発生し、インフラ開発に携わる日本人6名が犠牲となった。現地へ向かう遺族のケアと遺体搬送のため、那美(米倉涼子)たちも同行する。息子を亡くしぼうぜんとする田所勲(平田満)、夫を失い天涯孤独の松木加奈子(中村久美)、結婚目前の娘の死を信じたくない鎌倉夫妻(矢島健一・筒井真理子)らは悲嘆にくれる。損傷した遺体の判別作業が難航し、なかなか故人に会えない遺族たちがやり場のない怒りを爆発させる中、那美たちは奮闘する。
◆エピソード3「社葬 vs 食堂おかめ」<韓国・ソウル>
2024年6月23日(日)放送
ゲスト出演者:菅原大吉 井上肇 小林綾子 松澤匠 大後寿々花 余貴美子
アイドルコンサート観覧のために韓国を訪れた吉崎恵(余貴美子)が急死し、別件でソウルにいた那美(米倉涼子)が遺体を搬送することになった。台風で日本への航空便が欠航する中、那美は恵のひつぎを積載する便を何とか確保。一方、有名企業の総務部長・井村(菅原大吉)が柏木(遠藤憲一)を訪ね、ソウルで急死した社長(井上肇)の送還を頼む。日本への航空便は満杯のため、柏木は恵より社長の搬送を優先しろと那美に命令するが…。
◆エピソード4 「アニメに憧れたべトナム人技能実習生」<ベトナム>
2024年6月30日(日)放送
ゲスト出演者:濱津隆之 高橋由美子 近藤芳正
縫製工場で働くベトナム人技能実習生スアンが事故で亡くなった。那美(米倉涼子)が遺体引き取りに警察へ行った帰り、礼人(濱津隆之)が車ごと遺体を奪って工場の倉庫に立てこもる。凛子(松本穂香)と矢野(矢本悠馬)は海外で事故死したW不倫カップルの対応をするが、それぞれの遺族に故人の不倫が発覚して騒動になる。立てこもりを続ける礼人は工場長の垣内(近藤芳正)に外国人労働者の未払い賃金を支払えと要求する。
◆エピソード5「那美 vs 究極の悪女」<モロッコ>
2024年7月7日(日)放送
ゲスト出演者:松本若菜 谷田歩
かつて疑惑の女と呼ばれ保険金殺人の容疑者として世間を騒がせた通称リリー(松本若菜)がモロッコの大富豪サリムの後妻として日本に戻って来る。直後、東京のホテルでサリムが溺死。リリーに嫌疑がかかり、再びマスコミが群がり世間は騒然となる。VIP扱いのサリムの遺体搬送を担当する那美(米倉涼子)はリリーと接触するが、その横柄な態度の裏に隠された複雑な感情を見いだす。リリーは夫を殺害したのか? その謎と共にこれまで那美が封印してきた幸人(向井理)の死の真相が明らかになる。
◆エピソード6「母の最期の旅」<ボリビア>
2024年7月14日(日)放送
ゲスト出演者:野間口徹 飯田基祐
凜子(松本穂香)の元に母・塔子(草刈民代)の訃報が届いたのはボリビアからだった。余命短い塔子は気力を振り絞って思い出の地を巡る世界旅行に出かけていた。凛子は那美(米倉涼子)とボリビアの辺ぴな村へ向かい、遺体となった母を日本へ搬送することに。母の搬送を手掛けながら、凛子は失った親子の絆に思いを巡らせる。那美は刑事の黒崎(谷田歩)から死んだはずの幸人に関する衝撃の情報を聞かされる。
番組情報
NHK-BS プレミアムドラマ『エンジェルフライト』
BS/BSP4K
2024年6月9日(日)スタート
毎週日曜 午後10時~10時50分(全6話)
再放送:BSP4K 毎週金曜 午後6時10分~7時
原作:佐々涼子「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」
脚本:古沢良太(1・3・6話) 香坂隆史(2・4・5話)
音楽:遠藤浩二
プロデューサー:後藤高久(NHKエンタープライズ)
監督:堀切園健太郎(NHK エンタープライズ)
©NHK