『おかあさんといっしょ』(Eテレ)の出演者交代発表会見が2月17日(木)に行われ、9年間うたのお兄さんを務めただいすけお兄さんこと横山だいすけが卒業、4月から花田ゆういちろうにバトンタッチすることが分かった。
だいすけお兄さんは、11代目うたのおにいさんとして、2008年から9年間にわたり同番組に出演。これは、歴代最長の在任期間となる。卒業は横山たっての希望だったそうで、「番組50周年のときに、多くの先輩方や歴代制作者の方と接する素晴らしい機会をいただき、この番組が大きな愛で作られているということを誇りに思いました。60周年に向かって番組にいろんな変化がある中、自分にはどんなことができるだろうと思って今回の卒業を決めました。素晴らしい番組を次に引き継いでいきたいという気持ちが大きくなったというのが正直なところです」と、時折目に涙を浮かべながら語った。具体的な卒業理由を聞かれると、「去年のさいたまスーパーアリーナと大坂城ホールでのコンサートでの最後の曲を歌っている中で、“ここまでやれてよかった”と直感的に感じたんです。よかったらDVDをご覧ください(笑)」と、説明しながら番組関連商品もちゃっかりPRしてみせ、会場の笑いを誘った。
4月からだいすけお兄さんのバトンを引き継ぐこととなるゆういちろうお兄さんは、「まさか自分がうたのお兄さんをやらせていただくとは夢にも思っていなかったので、驚いていますがとてもうれしいです」と、やや緊張の面持ちながら笑顔が炸裂。「9年間もうたのお兄さんとして活躍されてきただいすけお兄さんから受け取るバトンはとても重たく感じていますが、あつこお姉さんや先輩たち、子供たちとともに自分なりのうたのお兄さんを深めていけたら」と意気込んだ。
去年の4月からうたのお姉さんを務めるあつこお姉さんは、だいすけお兄さんの卒業に終始涙が止まらない様子。「1年前、私は何も分からないところからのスタートでしたが、だいすけさんが1年間たくさん支えて、引っ張ってくれました。だいすけさんは子供の未来を考えている方。そういう姿を見て、自分に何ができるか考えながらやってきました…。すみません、頭が真っ白に…(笑)」と言葉が詰まってしまうハプニングもあったものの、すかさずだいすけお兄さんが「目標とかある?」と助け舟を。あつこお姉さんは「花田君のまっすぐさは、歌にもにじみ出ているので、それがきっと子供たちにも伝わるんじゃないかな。だいすけさんから教えてもらったことを今度は私が逆の立場になって、寄り添って一緒に頑張っていきたいです」と今後に期待を込めた。
卒業後の予定を聞かれただいすけお兄さんは、「先のことは具体的に決まっていないんですが、子供や歌が好きなので、生涯そういうお仕事ができたらいいなと。子供向けミュージカルもいいですね」と。また、MCがフォトセッションに移ろうとすると「ひと言いいですか?」とだいすけお兄さん。「僕が言うことじゃないかもしれませんが」と前置きしつつ「かかわっているすべての人がこの番組が大好きで、毎日遅くまで残ったり、ときには激しい議論を交わしながらも常に子供たちの笑顔のために頑張っています。どうぞ、これからも番組をよろしくお願いします」と締めくくった。
『おかあさんといっしょ』は、Eテレにて毎週(月)~(土)前8・00放送。3月30日(木)に番組内で新旧お兄さんによる交代のあいさつが行われ、ゆういちろうお兄さんは4月3日(月)から登場する。