映画「3月のライオン」の前編・後編イッキ見試写会が行われ、主演の神木隆之介、有村架純、大友啓史監督に加え、【後編】の追加キャストとして川本3姉妹の自由奔放な父親・甘麻井戸誠二郎(あまいど・せいじろう)役の伊勢谷友介が登壇した。
本作は、17歳の将棋のプロ棋士・桐山零(神木隆之介)と彼をめぐる人々が、愛を求めて迷いためらい、ひるみながらもそれぞれの闘いへと突き進む、終わりなき冒険の物語。
公開に先がけ、前編のほかに後編が初めてのお披露目となり、上映後の会場は興奮冷めやらぬ状態。改めて本作の前編、後編の感想を聞かれると神木は「前編は、“アツい映画”だなって思いました。対局シーンや将棋棋士のこと、さらにそれぞれが何を抱えてどういうふうに生きているのかということを描かれているので、プロとしてしっかりこの世界で戦っていかなきゃいけないという覚悟の熱さを感じました。後編は“温かい映画”だなと思って、各キャラクターが持っていた孤独や苦しみがゆっくり溶けていくようなイメージ。自分で見ていても救われた気持ちになって、なんだかお味噌汁を飲んだような温かい気持ちになりました。後編を見た後に周りの人や家族に“ありがとう”って言いたくなる映画だなって思いました」と語った。
ここで【後編】の追加キャスト、川本3姉妹の父親・誠二郎役を演じた伊勢谷がサプライズゲストとして登場!役になぞらえ「みなさ~ん、好き勝手生きるのも意外と悪くないですよ~」と言いながら、観客の様子を写真に撮ったり、登壇しているキャストと一緒に自撮りで撮影をしたりと自由!そんな役柄と同じ伊勢谷に会場はさらに盛り上がった。
伊勢谷をキャスティングした大友監督は「不思議なんですが、脚本を作って書いているときに“これ伊勢谷さんがやったら面白いな”と思って顔が浮かんだ」と話すと、「それってキャラクターと性格が似ているからっていう理由じゃないですよね?」とおそるおそる聞く伊勢谷。「違うよ」と監督から否定されると「違いますからね、みなさん!」と自分と真逆の役ということを強調した。さらに伊勢谷が「でも有村さんは、(香子の)性格とピッタリだったからこの役なんでしょ?」と有村に問いかけると「え!?違いますよ…違うよね?」と困惑し神木に助けを求め、「違うよ(笑)。さっきの取材でも“自分と違うから大変だった”ってコメントしてましたから」と神木がフォローする場面も。しかし、「だって女優だから…怖いよ?」と冗談を言いつつも「人をこうやって腹黒扱いするの気持ちいいんだよね(笑)」と笑顔で話す伊勢谷に会場は笑いに包まれた。
また、伊勢谷と共演した感想を聞かれると神木は「物腰が柔らかくてほんわかしている誠二郎さんがニコニコしながら発する“君さ、帰れよ”というひと言で、零として“これはいかん、吹っ飛ばされる。絶対に負けたくない!”というエンジンがかかったんです。現場では助けていただくことばかりでした、ありがとうございます!」と。有村は誠二郎の印象を「えーもう何なの!?って思いました」とコメントすると、伊勢谷が「あなたの役柄もたいがいだよ(笑)」と返し、会場はさらに笑いに包まれた。
作品になぞらえ“自分の居場所”という質問に「お風呂です。音楽聴いたりマンガ読んだり、30分~1時間ぐらいずっと入って楽しく汗かいてます!」(神木)「ソファと布団。家に帰ったらお風呂を温めて、カバンを置いて、ソファに“ふう”って座る瞬間と、羽毛布団の下に毛布を敷いていて、そこに入る瞬間が好き」(有村)、「“志”事仲間。一緒の目的を持って動いている仲間と過ごしている時間は安心する」(伊勢谷)、「現場かな。だって現場楽しいから!」(大友監督)とそれぞれ挙げた。
また17歳のときに打ち込んでいたことを聞かれると神木は、「モテるために一生懸命だった(笑)。少女マンガを読んでクール系な男子になろうと学校で黙っていたら友達から“具合悪いの?”って言われてダメだなって思った」と告白した。
最後に神木が「この映画は答えがない作品だと思っているので、見た後にみなさんが何を感じて、どういうふうに思ったのかはそれぞれだと思います。でも、みなさんの中に『3月のライオン』よかったなってずっと思ってもらえるような映画になったらうれしい」とメッセージを送った。
映画「3月のライオン」
【前編】3月18日(土) 【後編】4月22日(土)2部作連続 全国ロードショー
配給:東宝=アスミック・エース
公式サイト:http://www.3lion-movie.com/
©2017映画「3月のライオン」製作委員会