A.B.C-Zの戸塚祥太と勝村政信が舞台「Defiled-ディファイルド-」のフォトコール&囲み会見に登壇した。
2000年にロサンゼルスで初演され、日本では2001年と2004年に上演をしている本作は、自分の勤める図書館の目録カードが破棄され、コンピュータの検索システムに変わることに反対し、建物を爆破すると爆弾を仕掛けて立てこもる青年・ハリー(戸塚)と、交渉にやってきたベテラン刑事・ブライアン(勝村)による2人芝居。緊迫した空気の中、巧みな会話で心を開かせようとする交渉人にそれを拒絶する男。そして次第に明らかになる男の深層心理。危険な状況下、ハリーとブライアンの間に芽生える奇妙な関係。果たして、刑事は説得に成功するのか―。
フォトコールでは、図書館員のハリー(戸塚)が図書館内に爆弾を次々と仕掛けるところから始まり、そして交渉にやってきたブライアン(勝村)がハリーの心を開かせようと説得がはじまる…。という冒頭から約15分間が公開された。
その後、行われた囲み会見では2人芝居に翻訳作が初めてという戸塚は、「ド緊張しています。でも、“勝村兄やん”に稽古からずっと指導していただいて頼りにしていました」と勝村に感謝をしつつも、「せりふも膨大で全然覚えられなかった。稽古開始のときに勝村さんはほとんど覚えてきているのに後輩の僕は全く覚えていなくて…」と稽古当初を振り返った。
また、せりふの覚え方を聞かれ「稽古始まってから演出家の鈴木(勝秀)さんと勝村さんからご指導頂いたので、そこで理解していって。あとはプレッシャーもすごくあったので、急ピッチで(頭に)入れていきました。その時期は夜中の2時に寝て4時に起きるっていう2時間しか寝られなかったこともあって、追い詰められている時期があった。今は全然大丈夫です」と当時の苦悩を語った。
そんな戸塚を見て勝村は「メイクさんが同じなので、『戸塚君がどれぐらいせりふを覚えてるか探ってみて』ってお願いしたら、『ほとんど覚えてないみたいですよ』って。ウソつけよって思って、初日の稽古に来たら本当に覚えていませんでしたからね(笑)。最初はナメてるのかと思った」と振り返った。また勝村は、2人芝居は3回目となるが「今回は図書館というワンシチュエーションだけで、場面も変わらないので舞台に出たら出ずっぱり。今までにないぐらい大変ですね」と。
稽古時の様子を聞かれ、戸塚が「勝村さんと稽古開始の1時間前にサッカーボールを蹴ったり、ラジオ体操をしたりしました」と2人だからこそ、濃密な時間を共に過ごしたようで「ステージ上で何が起こっても大丈夫です!」と自信をのぞかせた。
また、作品のテーマになぞらえ「守りたいもの」を聞かれると、戸塚が「グループ(A.B.C-Z)です」とコメントすると「そこは話の流れからして、オレじゃねえのか!(笑)」と勝村がツッコむ場面も。すると「今回の舞台は長期なので、一緒に(舞台を)やらせていただいて、かつずっと戦っていく“勝村兄やん”を守りたい。A.B.C-Zはいいです!(笑)」(戸塚)とあっさりと前言撤回をした。
最後に「会場(DDD青山クロスシアター)は、客席が190席という凝縮された濃密な空間の中で、犯人と刑事の交渉芝居になっています。ストーリー的には難解な部分はありますが、犯行現場に直面したような疑似体験の感じで楽しんでもらえると思います」(戸塚)、「190席というキャパなので、汗が流れるのも見られるし本当に目撃しているように感じます。ぜひ、劇場に足を運んでください」(勝村)とそれぞれメッセージを送った。
舞台「Defiled-ディファイルド-」は4月5日(水)~5月7日(日) DDD青山クロスシアターにて上映中
公式サイト:http://www.defiled.jp/