カンヌ国際映画祭に出品された映画『光』の初日舞台あいさつが行われ、樹木希林、水崎綾女、藤竜也、神野三鈴が登壇した。
人生に迷いながら生きてきた女性が、視力を失いゆく天才カメラマンとの出会いを通して変化していく様子を描く本作。ヒロインである尾崎は、「すごく素敵な皆さんと一緒にこの作品を撮ることができてとてもうれしく思っています」と出演の喜びを露わにした。
また、この日、カンヌ国際映画祭の結果発表直前に行われた舞台あいさつだったため、カンヌで結果を待つ河瀨直美監督と永瀬正敏は不参加となった。2人に代わり、本作で音声ガイドのナレーションを務めた樹木が駆けつけることになり、「あのね~河瀨直美なんやけど。カンヌのコンペに選ばれたんやて。でな、最後まで永瀬くんとカンヌにおりたいから、東京の舞台あいさつに行かれへんねん。それで代わりに行ってくれへん?」と河瀨のモノマネを交えながら、登壇した理由を明かした。また、「これからもいい映画を作ってもらえれば。私は(カンヌの)賞はどっちでもいいと思っています」と河瀨へ樹木らしいエールを送った。
舞台あいさつの中盤、カンヌにいる河瀨と永瀬がSkypeで登場。大きな拍手が起こる中、河瀨は「街を歩いていても、『すごくよかったです』『すごく温かい気持ちになりました』と言っていただけることがあって。映画を観終わった人たちと一体になれる瞬間、それがすごくうれしくて。映画っていうのは一体感なんですよ。人と人がつながっていく瞬間の出会いを作ってくれるものであって、エンターテインメントの要素もあるけど、生きる上での力になる要素もあって。カンヌであの瞬間を迎えた時にそう感じました」とコメント。一方の永瀬は「監督は本当に今回ご苦労なさいました」と河瀨をねぎらいながら、「(河瀨に)本当に感謝です。僕も、『役者ってなんだ。人ってなんだ』を学ばせていただいた現場でした。皆さんに『光』が届きますように!」と感謝を伝えた。
『光』
新宿バルト9、丸の内TOEIほか 全国公開中
監督・脚本:河瀨直美
出演:永瀬正敏、水崎綾女、神野三鈴、藤竜也
配給:キノフィルムズ/木下グループ
公式サイト:http://hikari-movie.com
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