ミュージカル「RENT」が7月2日に東京・日比谷シアタークリエで開幕した。連日満員御礼で大盛況のうちに終了した2015年公演から約2年ぶりとなる今回は、前公演で賞賛を浴びた村井良大、堂珍嘉邦、ユナク(超新星)らが再登板し、新キャストとして青野紗穂、紗羅マリー、NALAW(CODE-V)らが出演。初日公演の前日には、村井、堂珍、ユナク、青野、ジェニファー、平間壮一、丘山晴己が囲み取材に応じた。
1996年の初演以来、ブロードウェイで12年4か月のロングラン、世界15か国で各国版の上演、2006年には映画化されるなど、世界中で愛され続けている「RENT」。20世紀末のニューヨーク、イースト・ヴィレッジを舞台に、貧困、エイズ、ドラッグ、同性愛などそれぞれに悩みを抱え、死と隣り合わせに“今日”という一日を懸命に生きる若者たちの姿を、「Seasons of Love」を代表とする魅力的な音楽に乗せて描かれる感動作。
2008年から4回の上演を重ねてきた日本公演史上初めてマーク役を続投する村井は、「すごくうれしい気持ちです。『RENT』をもっといろんな人に知ってもらうために2015年、2017年、さらにその先の未来にもつながるように切磋琢磨して頑張りたいと思いながら稽古に臨みました。2015年のキャストも甘えていないし、みんなが真剣にやっているのがすごく伝わった」と稽古の日々を振り返った。
そんな座長を“むらむら”という愛称で呼び、ミミ役で「RENT」に幾度と出演してきたジェニファーは「カンパニーみんなでいろんな芝居の話をした。初めて出演する人たちはいっぱいいっぱいで難しいこともたくさんあると思うけど、新キャストを引っ張って、キャストが深くまで芝居に入れたかなと思います」と笑顔を見せた。
マークと共にストーリーの中心人物となる元ロックミュージシャンのロジャー役は、2015年と同様に堂珍とユナクがWキャストで演じる。堂珍は「『RENT』は意味のある作品で愛にあふれ、自分にとってかけがえのないものだった。2年前より確実に深まっているものがそれぞれあるので、そこを武器として色濃く演じられたらいいなと思います」と意気込み、ユナクも「(前回とは)緊張感も違うし、雰囲気も違う。もっといい芝居を見せられる自信があります」と続けた。
いっぽう、Wキャストでミミ役に初挑戦する青野が「初めは緊張もあり、初めてのこともいっぱいあって1つのことにしか集中できなかったけど、立ち稽古が始まったら周りの方がすごく親身にサポートしてくれた。愛って一番大事なんだなと感じられた」と話すと、村井は「それをミミが言ってくれるのが一番うれしい」と安堵の表情を浮かべていた。
また、ストリート・ドラマーのエンジェル役は、2015年公演から続投となる平間と、「RENT」初出演の丘山がWキャストを務める。平間は「2年という月日は長くて、それぞれがいろんなことを経験して初めて稽古場で芝居を見たときに、深まったなと思った」と、丘山は「不安があったけど大好きな作品なので安心してできた。これからもっとよくなると思う。『RENT』という作品は何なのか伝えたい」とそれぞれコメントし、キャストたちの言葉から作品に懸ける愛情と熱意が感じられた。
最後に「人生を変える作品と言っても過言でないほど、とてもすてきなパワーに満ちあふれています。まだ見ていない方、何度も見ている方もぜひ劇場に足をお運びください」という村井のメッセージで囲み取材を締めくくり、8月6日(日)まで開催中の東京公演にはじまり、8月10(木)~8月27日(日)まで愛知・大阪・福岡を巡る全国ツアーへの弾みをつけた。
■ミュージカル「RENT」公演概要
出演:村井良大、堂珍嘉邦/ユナク(超新星)、青野紗穂/ジェニファー、光永泰一朗、平間壮一/丘山晴己、上木彩矢/紗羅マリー、宮本美季、NALAW(CODE-V)、新井俊一、千葉直生、小林由佳、MARU、奈良木浚赫、岡本悠紀、長尾哲平 ※Wキャストはアルファベット順
脚本・歌詞・音楽:ジョナサン・ラーソン
演出:マイケル・グライフ
日本版リステージ:アンディ・セニョールJr.
【東京公演】
2017年7月2日(日)~8月6日(日)
会場:日比谷・シアタークリエ(千代田区有楽町1-2-1)
料金(全席指定・税込):
S席11,500円/A席9,000円/エンジェルシート(当日抽選席)5,000円
※未就学児入場不可
※エンジェルシート(当日抽選席)は、公演日当日劇場窓口にて整理券を配布の上、抽選で購入可能。事前予約不可。
東京公演に続き、2017年8月10日(木)~27日(日)には、愛知、大阪、福岡を巡る全国公演も開催。
ミュージカル「RENT」公式HP:http://www.tohostage.com/rent2017/