ノンフィクション作家・清武英利の最新著書を原作とした『連続ドラマW 石つぶて~外務省機密費を暴いた捜査二課の男たち~』がWOWOWにて11月放送スタート。これに先駆け、原作者・清武と監督を務める若松節朗よりコメントが到着した。
WOWOWでは『連続ドラマW しんがり~山一證券 最後の聖戦~』に続き、清武の書き下ろしノンフィクション著書「石つぶて 警視庁 二課刑事の残したもの」(7月25日(火)発売)を連続ドラマ化。2001年に発覚し、政官界を揺るがした「外務省機密費詐取事件」を題材に、警視庁捜査二課に属する“石つぶて”たちが、組織に抗いながらも掘り起こしたこの事件の真相、そして“三悪人”と呼ばれた外務省役人たちが起こした衝撃的な悪事を描き出す。また監督、脚本を担当するのは、『しんがり』チームの若松監督と戸田山雅司。
<清武英利 コメント>
万年巡査のまま終わろうとする友人から、こんなメールをもらったことがあります。<見返りなど微塵も期待しない、歴史上に無名の士としても残らない、「石礫(いしつぶて)」としてあったに過ぎない。僕は奉職しているかぎりひそかにその覚悟だけはいつも持っていようと、思っています>その言葉に重ねて、清廉に、かつ激しく生きた捜査二課刑事たちの人生を残したいと思いました。ですから、原作の『石つぶて』とこのドラマは、外務省機密費詐取事件を題材にしていますが、刑事の捕物帳ではありません。むしろ前作の『しんがり』で描かれたような、組織の餌付けを拒んで己を貫く人間たちのドラマとして見ていただきたいのです。無名の刑事たちが、総理官邸でひそかに使われている「機密費」の存在を暴いたことは記憶にとどめておいてほしい事実です。石ころのような刑事の一念が、巨大な山を突き崩すこともあります。
<若松節朗 コメント>
天才少年棋士・藤井(聡太)四段の至高の頭脳が有れば良いのだが何とも難しい題材を選んでしまった。と思う反面、刺激性の強い臭いのする予感もするのだ。社会主義みたいなノンフィクションと言ってしまえば堅苦しく思われるが、これが実に面白い。人間たちの葛藤とサスペンスが隅々に描かれているのです。「大統領の陰謀」という映画をご存知でしょうか。選挙資金の流れの不自然さを暴いて、ついには大統領辞任まで追い込んだ新聞記者達が鋭く活躍していました。そして「石つぶて」も…やはりカネです。前代未聞の公務員犯罪の摘発に捜査二課の刑事が闘いを挑み暴きます。国民があまり知ることのできなかった外務省組織の犯罪の驚くべき一端を描きます。皆さまの期待を裏切らないよう、スタッフ一同強い意志を持って真摯に制作に励みたいと思います。
『連続ドラマW 石つぶて~外務省機密費を暴いた捜査二課の男たち~』
11月スタート(全8話)
毎週日曜 後10・00 ※第1話無料放送
<スタッフ>
原作:清武英利「石つぶて 警視庁 二課刑事の残したもの」
監督:若松節朗(『連続ドラマW しんがり~山一證券 最後の聖戦~』「沈まぬ太陽」ほか)、村谷嘉則
脚本:戸田山雅司(『連続ドラマW しんがり~山一證券 最後の聖戦~』『スペシャリスト』『相棒』ほか)
音楽:住友紀人(『連続ドラマW しんがり~山一證券 最後の聖戦~』「テルマエ・ロマエ」ほか)