2018年3月公開のディズニー/ピクサー最新作『リメンバー・ミー』のリー・アンクリッチ監督らが、物語の根幹となる映画に込めた重要なテーマを明かした。
本作の主人公は、音楽が大好きなギターの天才少年ミゲル。しかし過去の悲しい出来事がきっかけで彼の一族には「音楽禁止」の厳しい掟があり、ギターを弾くどころか、家で音楽を聞くこともできない。大切な家族か、ミュージシャンになる夢を目指すか悩むミゲルは、名曲“リメンバー・ミー”を遺した伝説のミュージシャン:デラクルスの霊廟に飾られたギターを手に、先祖が家族に会いにくるという“死者の日”に開催される音楽コンテストに出る決意をする。
だが、そのギターを奏でたことで、ガイコツ姿の先祖たちが暮らす“死者の国”に迷い込んでしまう。夢のように美しく、テーマパークのようにワクワクするこの世界で、祖母の祖母をはじめとする先祖たちのガイコツや憧れのデラクルスと出会うが、喜びもつかの間。早く元の世界に戻らないと大変なことに…。
そんなミゲルに手を差し伸べたのは、正体不明のガイコツ、ヘクター。陽気だけど孤独な彼は、生きているミゲルに“ある願い”を託すため、ミゲルが無事に帰還できる方法を一緒に探す。だが、いつしか二人はミゲルの一族に隠された驚くべき<秘密>の存在と、何世代にもわたる家族の強い絆に気づく。そして、すべての謎を解くカギは、デラクルスの美しいバラード“リメンバー・ミー”に隠されていた…。
今年の3月に来日したディズニー/ピクサースタジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるジョン・ラセターは「みんなが集まり、祖先のことを思い出す日本の『お盆』という風習。私たちは、思い出を風化させないこと、家族の次の世代、またその次の世代へと思い出を生かし続けていくことが何より大切と考えます。本作ではまさにそのことがテーマとなっています。ある少年が彼の
祖先のことを知り、そしてある秘密を知ってしまいます。『リメンバー・ミー』は、あなたの家族を称え祖先を称賛する、とてもエモーショナルで、日本の皆さんにとってもとても特別な作品になると思います」と思いを語っている。
リー・アンクリッチ監督も「興味深いのは、この映画の主な舞台は死者の国ではありますが、映画のテーマ自体は死ではなく、人生や家族、先祖を思い出す大切さ、そして彼らの思い出を賛美することにあります。これは世界中の人々が共感できるテーマだと思います。先祖について学び、思い出すことの重要性が映画の主要テーマとなっているのです」と物語の根幹となる重要なテーマを明かしている。
プロデューサーのダーラ・K・アンダーソンは、「世界中のさまざまな場所でどのように祖先を敬うかについてリサーチする中で、日本のお盆なども、先祖の人々の存在と彼らの偉業を重んじ、理解を示す大切な行事であることを学びました」と、本作を作る上でのリサーチにおいて、日本のお盆も研究対象であったことを語っている。
映画『リメンバー・ミー』
2018年3月16日(金)全国公開
監督:リー・アンクリッチ
共同監督:エイドリアン・モリーナ
製作:ダーラ・K・アンダーソン
製作総指揮:ジョン・ラセター
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2017 Disney/Pixar