松本幸四郎主演の舞台「アマデウス」の製作発表記者会見が行われ、幸四郎をはじめ、桐山照史(ジャニーズWEST)、大和田美帆らが出席した。
トニー賞・アカデミー賞のW授賞に輝いた20世紀最高の戯曲と呼ばれる本作は、九代目松本幸四郎を襲名した翌年に日本初演を迎え、瞬く間に演劇界の話題を独占。これまでに438回の上演を重ねており、今回の公演で上演450回目を迎える。
2018年1月に二代目松本白鸚襲名を控えているため、幸四郎として最後の「アマデウス」、最後の現代劇に。「感無量でございます」と心境を語った幸四郎は「毎回モーツァルト、コンスタンツェ役に素晴らしい俳優さん、女優さんが出てくださいますけど、今回は桐山君と大和田さんが出演してくださいます。桐山君の舞台は『ブラッドブラザーズ』を拝見いたしまして、俳優として素晴らしい素質を持っているは思いました。そして、大和田さんは以前ミュージカルでしっかりとした演技をなさってらっしゃいました。大変楽しみにしております」と、桐山と大和田との共演に期待を寄せた。
モーツァルトを演じる桐山は「今回のお話をいただいたときは、僕が生まれる前から上演されている舞台ですし、モーツァルトという偉人を演じさせていただくというプレッシャーよりも、また舞台に立てるという喜びのほうが大きかったです」と語り、「“桐山照史が出るからには新しい風を吹かせてみせます!”とビッグマウスをたたいたんですけど、先日の本読みで僕の前に演出家である幸四郎さんがいらっしゃいまして、緊張のあまり100回くらい噛んでしまいました(笑)。まず、第一の挫折を味わっております。もう背伸びしてもしょうがないと思うので、幸四郎さんに甘えていきたいなと思います」と意気込んだ。
モーツァルトの妻・コンスタンツェ役の大和田は「照史君もおっしゃっていましたが、私たちが生まれる前から上演され続けている作品に出演させていただくのはとても光栄だなと思っております。個人的にはコンスタンツェという役にもともと興味がありました。天才とも変人とも言われているモーツァルトの妻ってどんな気分だったんだろう、どんな人だったんだろうと。そして、世界三大悪妻とも言われていて自分で調べたこともあったので、今回とてもご縁を感じております」と語った。
「お二人のお芝居を観たときにとても役に入りきっていました」と桐山と大和田の印象を語った幸四郎は「よく俳優さんの中には普段はそこそこ面白いんだけど、舞台に立つと何だかつまらなそうな俳優さんがいらっしゃるんですよね。でも、役者は逆じゃなきゃいけないと思うんですよ。普段はもう死んでていいんです。ただ、舞台の上に立っている間だけは“自分はしているのが楽しくてしょうがない、これが私の生きがいです”と感じさせるような演技が2人にはあります!」と絶賛。
いっぽう、先日幸四郎に挨拶するため歌舞伎座に行ったという桐山は「すごい緊張してたんですけど、“桐山君の目はモーツァルトの目をしてるから”と言っていただきまして“あぁ~よかった”と思いました」と振り返り、「『ブラッドブラザーズ』から2年くらい経ちますので、稽古でもいろんなことを言っていただきたいです。もうプライベートは死にます!舞台の上で輝きます!頑張ります(笑)」と宣言し、笑いを誘った。
また、ジャニーズWESTのメンバーの反応を問われた桐山は「僕は舞台とかお芝居が大好きなので、みんな“おめでとう!”と言ってくれたんですが、幸四郎さんとご一緒って言ったら全員絶句という…“大丈夫か!”と(笑)。でも、みんな観に来てくれるって言ってました」と笑顔。大阪での公演もあるということで、「大阪のことは任せてください!」と張り切る桐山は「串カツや粉もんなどありますからね。でも、どこがいいかは関ジャニ∞に聞いておきます!」と公演までに先輩にリサーチする様子だった。
さらに、会見終盤には75歳の誕生日を迎えた幸四郎のサプライズバースデーを実施。桐山と大和田から花束を受け取り、誕生日ケーキのキャンドルを吹き消した幸四郎が「ジャニーズWESTになった気分」と笑みを浮かべると、桐山は「8人目のメンバーです」と受け入れた。
松本幸四郎、最後の「アマデウス」は9月24日(日)から10月9日(月・祝)まで東京・サンシャイン劇場、10月13日(金)から22日(日)まで大阪松竹座、10月24日(火)、25日(水)は福岡・久留米シティプラザにて上演。
公式HP:http://www.shochiku.co.jp/play/others/schedule/2017/9/post_320.php