9月9日に行われた『金閣寺音舞台』が10月8日(日)にMBS/TBS系全国ネットにて放送される。
「音舞台」はMBSがこれまで 27 年にわたって、数々の名刹・世界遺産を舞台に至高のエンターテイメントを送ってきた一夜限りの文化イベント。“東洋と西洋が出会うとき”をテーマに、これまで18か所の名刹で国内外160組を超える一流アーティストがパフォーマンスを“奉納”してきたこのシリーズも今年で30回目を迎える。
記念すべき30回目の舞台は、世界遺産の京都・金閣寺。この特別な場所での音楽イベント収録を許されるのはおよそ10年に一度、音舞台だけ。舞台や映画・テレビなど多方面で活躍の俳優、市村正親をはじめ、京舞井上流家元・人間国宝の井上八千代、そして、世界最高と称されるヴァイオリニストの1人、ギドン・クレーメル、そのほかジャンルを超えた多彩なトップアーティストたちが、燦然と輝く金閣寺で観客を夢幻の世界へと誘う。
<出演者コメント>
●ギドン・クレーメル
(『金閣寺音舞台』の出演について)
「金閣寺は美しくてユニークですね。このショーのために演出された場所だと思う。日本の現代的なホールはとても音響が良いのでいつもサポートされるのですが、金閣寺が舞台ということで音響的には劣るところもあるかもしれないが、それに負けないように強くていい音そのものを届けたい。お寺の美しさ、そして喜び、そういったかけがえのないものがある一方で、世界中に苦しんでいる人がいっぱいいるということを忘れてはいけない。幸福を祝うような華やかな舞台だが、世界中には苦しんでいる人たちがいるということを伝えるために苦難を持っている曲(「ウクライナのためのレクイエム」)をあえての選曲で一曲目に決めました」
(人生において音楽で伝えたいこと)
「経験や感動体験を共有、シェアすること。有名になって知ってもらうのではなく、心を通じて知ってもらいたいです」
●井上八千代
(『金閣寺音舞台』の出演について)
「2年ぶりに(金閣寺に)伺いましたが、月も水もきれいで、出演は光栄でもあり、幸せに思っております」
(番組をご覧になる方へ、どこに注目して観てほしいか?)
「霧の中での、扇の線、曲線と直線をお楽しみください。三味線、琴、尺八、それぞれの音色の違いも楽しんでいただけたら。水面が近くだと一段と美しく聴こえるので。さまざまな音の中で、命の蘇りを感じていただけたら」
●クセーニャ・シドロワ
(『金閣寺音舞台』の出演について)
「金閣寺は息をのむように美しく、スピリチュアル。自国と違う文化、宗教は自分や出演者を高めてくれます。言葉にならない唯一無二の美しさですね」
(アコーディオンの魅力は?)
「ワンダフルでユニーク。難しいと思ったことは一度もないですが、重いので一緒に旅をするのが大変。初めてアコーディオンを弾いたのは6歳のころ。練習は1週間に何時間、というよりは、弾くのが楽しいので時間が流れるがままに演奏しています。日本のお客さんは魂がかえってくるので楽しみ」
(どこに注目して観てほしいか?)
「『Oblivion』はナオトさんとつくる曲。映画で既に多くの人が知っている、多くの人に愛されている曲です。また、ジョン・レネハンさんが友達で、編曲をしてくれている。さまざまな曲目をステージや舟の上など別のステージでやるということで共演を楽しんでほしいです。」
●サラ・オレイン
(『金閣寺音舞台』の出演について)
「三島由紀夫の『金閣寺』を読んだことが日本に来るきっかけ。金閣寺の印象は、自分の中の想像に負けない吸い込まれるような夢のような美しさだと思います。今回歌う『大いなる世界』という曲は、“大地の歌”とも言われており、歌っている時は、自然と大地への感謝の気持ちを込めて歌っています。『ネッラ・ファンタジア』は、平和へのメッセージのような曲、出演者全員が音舞台で一体になる曲です。音舞台には2回目の出演ですが(前回は2015年の泉涌寺音舞台)、とても光栄です」
●市村正親
(『金閣寺音舞台』の出演について)
「金閣寺は言葉にならないインパクトがあり、宝石のような、宝物のような、大切なもの、貴重なもの、という印象です。今回歌う『Music of the Night』『Stars』という曲は、金閣寺に向かって歌っているような気がします」
(音舞台のテーマ「東洋と西洋が出会うとき」に関して)
「僕自身いろいろな垣根を越えてきた人生だから、舞台という枠を飛び越えるくらいのものを届けたいです。僕は黙っていると東洋人に見られるので、東西人かもしれませんね(笑)」
(好きな言葉は)
「情熱です。内に秘めたパッション、僕の年齢に合う、にじみ出てくるような形でお客さんに情熱を届けたい」
『金閣寺舞台』
放送日時:2017年10月8日(日) 深夜0・30~1・24 TBS系全国ネット
出演:ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)、井上八千代(京舞井上流五世家元)、
クセーニャ・シドロワ(アコーディオン)、サラ・オレイン(ヴォーカル)/ 市村正親(俳優)ほか
演出:金谷かほり
音楽監督:NAOTO