映画やドラマなど、数多くの作品に名バイプレイヤーとして出演する小林稔侍が主演を務める映画「星めぐりの町」が、2018年1月27日(土)より公開されることが決定した。
映画の主人公の実直な豆腐屋・島田勇作を演じるのは、76歳にして本作が映画初主演となる小林稔侍。震災で家族を失った少年・政美に優しく寄り添いながら、心の再生を見守る昔かたぎの男を存在感たっぷりに演じる。
家族を失った少年役には、オーディションで選ばれたシンデレラボーイ・荒井陽太を抜てき。さらに、勇作と2人で暮らす娘・志保を壇蜜、勇作が豆腐を納めている料理屋の女将を高島礼子が演じるほか、平田満、六平直政、神戸浩ら実力派俳優が脇を固める。
映画「蝉しぐれ」などを手掛けてきた黒土三男が監督を務め、ロケはものづくりのまち愛知県豊田市全域で行われた本作。人と自然に誠実に向き合い、額に汗して働き、生きる人々の姿を描いたハートフルヒューマンドラマが誕生した。
さらに、ポスタービジュアルと本編映像も同時に解禁された。公開された本ビジュアルは、主人公の島田勇作が、長年暮らしてきた自然の美しい背景をバックに、彼が生業とする豆腐屋の車を運転するワンシーンの横顔を切り取ったもの。しっかりと前を見つめて走っていくその姿は、これまでの人生を実直に生きてきた男の強さを伝えるビジュアルになっており、どんな言葉よりも強く「一見平凡に見える人生を感謝しながら真っ直ぐに生きていくこと」の素晴らしさを語りかけるものになっている。
いっぽう本編映像は、島田勇作が2011年の震災で家族を全て失った一人の少年を、不思議な縁で預かることから始まる。しかし、どんなに気持ちを尽くしても少年は心を閉ざしたまま。うんざりする娘だったが、勇作は「この子は想像もできないほどひどい目にあってきたんだ」と娘を諭し、根気強く少年と向き合い続ける。しかし、一台の消防車がサイレンを鳴らしながら走り去る姿に、少年は「幸せが一瞬で、また消える」ことにおびえてしまう。そんな少年に対して勇作はどんなに辛くても一人で強く生きていく力を持つことの大切さを伝える。また、囲炉裏で炊いた土鍋のごはんやおいしい手作りのお弁当など、見るだけで優しい気持ちになる愛知県豊田市の食や自然の風景も必見だ。
映画「星めぐりの町」は、2018年1月27日(土)より、丸の内TOEIほか全国ロードショー。
■小林稔侍コメント
映画初出演の話をもらったときは、夢というか、信じられなかった。今までも何回か話はあったけど、立ち切れたりしてて、本当に自分が主演の映画を撮れるなんて思ってもいなかったんです。これも人との縁だと思っています。いろんな縁が重なって、こうして夢を果たせて本当にうれしいですし、黒土監督をはじめ、皆さんに感謝しています。
映画の中では、震災で心に傷をもった少年と主人公が出会います。少年は主人公に出会えたからこそ変わっていけるようになる。そんな少年の成長に、僕はすごく共感したんです。人との縁が、人生を大きく変えることってありますよね。本作品をみて、一人でも多くの方に「人の縁の大切さ」や「生きることの素晴らしさ」を感じてもらえるとうれしいです。
<作品情報>
映画「星めぐりの町」
2018年1月27日(土)丸の内TOEIほか全国公開
<ストーリー>
妻を早くに亡くし、一人娘の志保と二人暮らしをする主人公の島田勇作。京都で豆腐作りの修行を積んだ勇作は、毎朝じっくりと手間と時間をかけておいしい豆腐を作り、町の主婦や料理屋に届ける生活を続けていた。そんなある日、勇作の元に、警察官に付き添われ、東日本大震災で津波により家族全員を一瞬で失った少年・政美がやって来る。亡き妻の遠縁にあたるという政美。突然の不幸により心に傷を抱える政美を、勇作はただ静かに見守り続ける。自然に根差した自給自足の勇作との暮らしの中で、薄皮が一枚、また一枚とはがれるように、少しずつ心を再生させていく政美。しかし勇作がひとりで配達に出ている最中、町が大きな揺れに襲われ、一人で留守番をしていた政美は震災の恐怖がよみがえり、姿を消してしまう…。
<スタッフ&キャスト>
脚本・監督:黒土三男
音楽:羽岡佳
エグゼクティブプロデューサー:岩城レイ子
プロデューサー:中尾幸男
出演:小林稔侍/壇蜜 荒井陽太/神戸浩 六平直政/平田満/高島礼子
©2018 豊田市・映画「星めぐりの町」実行委員会