今年4月よりスタートするNHKワールドJAPAN『KABUKI KOOL』の新ナビゲーターに就任した片岡愛之助とサラ・オレインが取材会に出席した。
日本の伝統芸能・歌舞伎を世界に発信する同番組は、今年放送5年目を迎える。番組では、外国人にも分かりやすい演目を選び、独特の演出から舞台のハイライトまで、歌舞伎の世界を海外に伝えていく。
昨年、番組にゲスト出演した際の反響が大きく、新ナビゲーター就任へとつながった愛之助は「歌舞伎以外の仕事をしていることは、1人でも多くの人に歌舞伎を知ってもらいたいからです。歌舞伎の“宣伝マン”として、海外にも歌舞伎を広めていきたいです」と意気込みを語った。
さらに、海外の視聴者に向けて「歌舞伎は娯楽ですからね、楽しんでいただくことが1番です。日本の伝統芸能の良さというのと、古典歌舞伎だけではない、新作も復活もコラボもある歌舞伎の幅広さを知っていただきたいです」とアピールした。
愛之助と共にナビゲーターを務めるオーストラリア出身でボーカリストとバイオリニストの顔を持つサラは、日本の大学で音楽を学んだ際に“間”というコンセプトに出会い、歌舞伎に興味を持ったそう。「まさか愛之助さんから、本物から学べるなんて!感謝の気持ちでいっぱいです。オーストラリアに片岡愛之助さんのことを宣伝していきたいです」と。さらに「もし可能ならば、(愛之助と)番組内で一緒にコラボレーションしたいです。和楽器にも挑戦したいです」と笑顔を見せた。
サラとのコンビについて愛之助は「歌舞伎の達人みたいな人じゃなくてよかったです(笑)。変な意味ではなく、役者同士の会話になると専門的な用語で深く話すと視聴者の方が置いていかれると思うんです。何もご存知ない方のほうが、視聴者目線で質問していただけるのでありがたいです」と。MCから英語は得意ですか?と聞かれると「英語は全くしゃべれません(笑)」と答え、「英語の部分は全部サラさんに任せます」と笑った。
近頃、外国人が歌舞伎に興味を持つことが増えたが、英語の字幕ガイドを扱っているのは歌舞伎座だけで、地方の劇場にはまだ普及していないという。そのことについて愛之助は、「言葉が分からないとつらいと思うんですよね、せっかく来られたのに。なので、イヤフォン(字幕)ガイドを各劇場に普及していただきたい!2020年に向けてもっと力を入れて皆さんに楽しんでいただけるような、ワールドワイドな考えをもって、日本の企業やいろんな方にお願いしたいです!」と熱く語った。