新作歌舞伎「NARUTO-ナルト-」の製作発表記者会見が行われ、坂東巳之助、中村隼人、脚本・演出を担当するG2が登壇した。
1999年より「週刊少年ジャンプ」で連載が開始された岸本斉史原作の「NARUTO-ナルト-」。落ちこぼれ忍者のうずまきナルトが忍術修行や敵と戦い、そしてライバルのうちはサスケとの友情を通し成長し、忍者の里のトップ「火影(ほかげ)」を目指す物語。
うずまきナルト役を演じる坂東は10歳の頃に「NARUTO-ナルト-」と出会ったといい、「20年近い歳月を経て、ナルト役を務めさせていただくということで感動しております。また、若い頃から共演が多かった隼人君と、芝居を作ることについて教えていただいたG2さんと一緒に大きな舞台に立てるということも大変うれしいです。たくさんの方に喜んでいただけるように頑張っていきたい」とあいさつ。
ナルトのライバルとなる、うちはサスケを演じる中村は「中学生のころから、月曜日にある稽古のご褒美として『週刊少年ジャンプ』を買ってもらい読んでいました。そんな昔から憧れていたヒーローや漫画を自分たちが歌舞伎で上演することができてうれしいです」と喜んだ。さらに「巳之助兄さんと看板としてやらせていただくということで、僕自身、お兄さんから学ぶことはあると思いますが、お互い刺激を与えながら舞台を務めていきたい」と意気込みを語った。
また、世界を揺るがす強大な敵として、ナルトたちの前に立ちはだかるうちはマダラ役は、市川猿之助・片岡愛之助が交互に演じることが決定した。
それぞれVTRで「お2人の前にはスーパー歌舞伎II『ワンピース』という高い山がそびえ立っています。それを見事に越えてください。こちらも越えさせないよう奮闘してまいります。まさにマダラとなって、あなたたちの前に立ちはだかりますので、僕を打倒してください」(市川)、「二人とも全力でかかってきてください!私も全力で立ち向かいます、楽しみにしています」(片岡)とメッセージを送った。
これには坂東も中村も「昔からかわいがってくださるお2人ですが、越えられるように頑張っていきたい」と力強く応えた。
また原作者・岸本斉史が「坂東巳之助さん、中村隼人さんお2人にお会いしてとてもうれしかったのは、お二人ともがナルトとサスケの両方を知っていただけていて、キャラクターの差というものを理解してくださっていたことでした。その後、お2人の新ビジュアルを拝見した時、僕の描いた歌舞伎用のナルトとサスケのカット両キャラクター共に、新ビジュアルのお2人の立ち姿と脚の構えが偶然にも一致していました。巳之助さん、隼人さんが演じられるナルトとサスケになんの迷いも不安もありません!歌舞伎と驚くほどマッチした世界観!思いっきり思うがままに演じてください!」とメッセージを寄せている。
演出についてG2は「72巻という膨大な長い作品ですが、最初から最後までのナルトとサスケの関係を全て描けるよう、全話の要素を入れていきたい」と。また「ナルトとサスケの関係を描くこと自体が『NARUTO-ナルト-』の世界観に通じると思いますし、膨大の世界を貫く一本のストーリーを作ろうと考えています。プレッシャーも感じますが、今はすごく楽しみです」と語った。
新作歌舞伎『NARUTO-ナルト-』
8月4日(土)~27日(月)新橋演舞場で上演。
原作:岸本斉史
脚本・演出:G2
出演:坂東巳之助、中村隼人、市川笑也、市川笑三郎、中村梅丸、市瀬秀和、嘉島典俊、市川猿弥、市川猿之助・片岡愛之助
公式サイト:http://naruto-kabuki.com