大河ドラマ『西郷どん』(NHK総合ほか)の第18話(5月13日(日))の試写会が、東京・渋谷NHK放送センターで行われ、鈴木亮平が登壇。「島編」の見どころを語った。
先日放送された第17話は、西郷吉之助(鈴木亮平)と月照(尾上菊之助)が入水自殺を図る場面で幕を閉じた。18話は、吉之助だけが奇跡的に助かり、藩命により菊池源吾として奄美大島に流されるところからスタート。気持ちが荒れ、島人に心を開かない吉之助であったが、のちに2番目の妻となるとぅま(愛加那=二階堂ふみ)と出会い、生きる活力を見いだしていく。
鈴木は、「西郷さんが島にいるときは、落ち込んで絶望から、引きこもっていたり、暗いところにいるイメージを持っていました」と語り、「実際、庭で奇声を上げていたり、木刀を振り回していたり、やさぐれた人物だったという話も島に残っていて。今までの西郷吉之助を演じる中で、僕が無意識のうちに思っていた、吉之助ならこうするっていうのを全部忘れて、一回生まれ変わった人間として気をつけてやっていましたね。島で過ごした期間に、いわゆる偉人・西郷になっていく転換点があったんじゃないかなと思って、演じさせていただきました」と、 演じる上で気づいたことを明かした。
鈴木は、愛加那役の二階堂について “感性のバケモノ”と表現し、「本読みのときに、この人はすごいと思った。演技を一緒にしていても、二階堂さんの感性で思っていたものと変わっていって。僕が主役だから引っ張って行こうっていうより、二階堂さんの感性に身を委ねれば、吉之助としての成長に変わっていくんじゃないかなって」と絶賛した。
島唄について鈴木は、「愛加那さんが僕に唄で語りかけるっていうシーンが多々出てくるんですが、奄美大島では、唄がうまい男性がモテるという文化だったらしいんですよ(笑)。女性本位の唄が多く、女性に合わせて男性が裏声で歌うキーになっていて。女性が歌ってきてくれたことに対して、男が唄で返す。それが恋愛でもあったし、プロポーズなんかに取り入れられていたみたいで。愛加那さんの気持ちを代弁している歌詞になっているので、聞いているだけでセリフ以上に気持ちが伝わってくると思います」と見どころを語った。
また、好きな奄美言葉を聞かれた鈴木は、“ありがとう”という意味の「ありがっさまりょうた」と、驚いたときなどに使う感嘆詞「アゲ」を挙げ、「便利なので、島に染まってからは『アゲ』をなるべく入れるようにした」と裏話を語った。
<あらすじ>
海から救い出された吉之助(鈴木亮平)は奇跡的に生き返るが、藩命によりひそかに奄美大島に流される。吉之助はそこで龍家の当主・龍佐民(柄本明)の世話になる。吉之助の気持ちは荒れ、島人たちを容易に近づけなかった。しかし、島人たちは驚くほど貧しい暮らしをしていた。人々は薩摩の苛酷な支配により黒糖作りを強いられていることを吉之助は島の娘・とぅま(二階堂ふみ)から教えられる。
NHK大河ドラマ『西郷どん』
NHK総合
毎週日曜 午後8時放送
BSプレミアム
毎週日曜 午後6時放送
番組サイト:https://www.nhk.or.jp/segodon/