映画「名もなき野良犬の輪舞」の公開を記念して、BOYS AND MENのメンバーで、俳優としても活躍する田中俊介をゲストに迎えてトークイベントが行われた。
1日最低1本は映画を観ると決めているほどの映画好きだという田中。韓国映画も大好きで、中でもソル・ギョングの大ファンだと公言する田中は、映画の感想を聞かれ「いやぁ、さすがソル・ギョングだと!感銘を受けました」と即答。
「韓国ノワールは魅力的ですごく好きなのですが、本作は進化した今までにない韓国ノワールを見せてもらったという印象で、とにかく美しく、映像美へのこだわりも強く、色彩やカメラアングルが面白くて監督の遊び心も盛り込まれた作品でした。韓国(映画)どんどん進化していって日本ヤバいぞ、負けてられないぞと思えるくらい衝撃を受けました!」と語った。
田中は昨年公開された「ダブルミンツ」に主演した際に、役作りで15~16キロ体重を落としたそうで「僕自身も作品に取り組む際に、上っ面な感じで取り組みたくないし、内面的なものも意識して自分の経験を引っ張り出して、それでどれだけ役に近づけるかということをやっていました。ソル・ギョングさんは、とにかく内側からの役作り、ビジュアルへのこだわりをどの作品でも徹底的にやられている。前作『殺人者の記憶法』のときなんてガリガリにやせていておじいちゃんみたいだったのに、本作ではスマートに演じられてさすがです!」と絶賛。
田中の同世代で、同じくアイドル出身の“演技ドル”であるイム・シワンの演技については「ソル・ギョングさんと同等か、食ってるんじゃないかと思えるほどのお芝居をしている。同世代として悔しくもあり、いつか僕もこのような作品で、韓国の作品だったり、さらに大きな夢ですけど、ソル・ギョングさんと共演できたらいいなぁ、なんてうらやましさも混じってみていました」と率直な思い明かした。
さらに「イム・シワンさんの表情が頭から中盤終盤と変わっていくんです。上映前なので話せないですが、ラストの表情、素晴らしいんですよ!何とも言えない表情で…これでイム・シワンさんのファンにならない人がいたらおかしいくらい魅力的で、そこにもぜひ注目してもらいたいです!」と熱く語った。
また、ソル・ギョング演じるジェホと、イム・シワン演じるヒョンスの関係性については「共依存の部分があって、友情を超えた感情、いやそれ以上のものがあるんじゃないか。僕はこの作品既に何回も観たのですが、一度目はそのスタイリッシュさに衝撃を受けて、2回目3回目と観ていくと、あぁこのときにこう考えていたんだってそういう視点で見ると楽しめるんです。ソル・ギョング目線でもイム・シワン目線でも。だから僕はこの作品は2回3回と見たほうが楽しめる作品だと思います。1回目はストーリーに集中して見て、2回目は監督のビジュアルへのこだわりも楽しめる。これまでの韓国ノワールってジトっとして灰色なイメージだけど、この作品では赤だったり原色がうまく使われていて、特に冒頭に出てくる、鮮やかな赤!さらに上からのアングル、いい表情のソル・ギョングとイム・シワン!いきなりいいシーンが出てきますからね」と映画好きならではの細かい分析も披露した。
「恋のクレイジーロード」(名古屋先行公開中)、「ゼニガタ」(5月26日公開)、少女時代のスヨンとダブル主演の日韓合作「デッドエンドの思い出」(来年公開)と映画出演が続く田中。「そこから僕も韓国に、ソル・ギョングさんに近づきたいと思っています!」と再度ソル・ギョングとの共演を熱望しつつ「韓国ノワールはどれだけ進化するんだと驚いた作品ですので、その衝撃をぜひ味わって楽しい映画体験をしてください!」と語った。
映画「名もなき野良犬の輪舞」
新宿武蔵野館ほか全国順次公開中
<STORY>
犯罪組織でナンバー1に成り上がるという野望を持つ受刑者のジェホ(ソル・ギョング)は、刑務所へ入所してきた野心的な新入りヒョンス(イム・シワン)と出会う。ジェホはこれまでの人生で一度も他人を信じたことはなかったが、ヒョンスが奇襲からジェホを救って以降、二人はお互いに信頼しあい、一緒に働くことを誓う。出所後、彼らはチームを組んで犯罪組織を乗っ取ろうとするが、次第にそれぞれの秘めた動機が現れ始める。彼らの信頼の下に潜む真実が姿を現すとき、二人の関係は哀しきものへと変わっていく。
監督:ビョン・ソンヒョン(『マイPSパートナー』)
出演:ソル・ギョング(『シルミド SILMIDO』)、イム・シワン(『弁護人』)、チョン・ヘジン(『王の運命―歴史を変えた八日間―』)、キム・ヒウォン(『アジョシ』)、イ・ギョンヨン(『ベルリンファイル』)
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