動物写真家の岩合光昭が映画初監督、落語家の立川志の輔が映画初主演を務める映画「ねことじいちゃん」(2019年公開)のヒロインが、柴咲コウに決定。柴咲にとって3年ぶりとなる映画出演となる。
とある小さな島で暮らす大吉(じいちゃん)と、タマ(猫)のつつましくも豊かな時間が流れる暮らしを描く本作。柴咲が演じるのは、都会から島へ移住しカフェを開く美智子というちょっと謎めいた女性。よそからきた若者に島のお年寄りたちは戸惑い、最初は少々警戒するが、美智子の美しい笑顔と優しい人柄に惹かれ、あっという間にカフェは人と猫、皆のたまり場に。
柴咲は「岩合さんが初監督、志の輔さんが初主演。“初めて”に出会えるのは一度きりしかないので、二つもある“初めて“を、現場を共にして体感したいと思い、ご一緒させていただきました。あとはなにせ猫が大好きなので、猫と楽しく毎日を過ごすように撮影ができたら最高だなと思って。実際その願いのとおりになり、とても楽しい撮影でした。もちろんたくさん猫が出てくる映画ですが、猫と島の人たちの暮らしを通して、どうしたら朗らかな気持ちで生きていくことができるか、本当に豊かなこととは何か、これからの年の取り方を前向きに考えさせてくれるメッセージが随所に散りばめられている作品になるのではないかと思います」とコメントを寄せた。
岩合監督は、人間も猫も皆夢中になるヒロイン・美智子について、まさに柴咲コウしか考えられない役だったと語り、「初監督の私を、素晴らしい演技力で助けてくれましたし、本当に心から猫を愛している方なので、猫との撮影でも助けられました。タマはもちろん他の猫たちも、本番でちゃんと柴咲さんの方へ近寄っていくんですから。猫にも柴咲さんの気持ちが伝わっている。まさにこの映画の光となってくれている存在でした」と。
主演の立川志の輔も「現場に凛と立っていらして、一言一言、言葉がすっと心に入ってくる芝居をされる。やっぱり役者さんはすごいなとあらためて思いました。そして主役のタマだけじゃなく、出演している全ての猫たちを本当にかわいがっていらして。その気持ちは猫も分かるんですね。休憩中に私の膝の上に座っていたタマが、柴咲さんが来た途端に、彼女の方へ行こうとするんです。オスですし、やっぱりきれいな女性が好きなんでしょうね。タマを少し憎く思った瞬間でした」と絶賛の言葉を送っている。
映画は、愛知県知多半島に浮かぶ佐久島を中心に撮影が行われ、4月10日にクランクアップ。来年の早春公開を予定している。
©2018「ねことじいちゃん」製作委員会
撮影:Machi Iwago