映画『ルームロンダリング』の初日舞台あいさつが行われ、池田エライザ、オダギリジョー、渋川清彦、伊藤健太郎、木下隆行（TKO）、片桐健滋監督が登壇した。
“こじらせ系女子”を演じた池田は「今までいただいたことのない役柄にもかかわらず、心ごと身を投じられるような作品で、人々の心の奥底にあるモヤッとしたものを丁寧に救い上げてくれる物語です。私もほれ込んで挑みました」と明かし、「自分の実生活に近い部分もあるので、自分自身と向き合ったり、また御子ちゃんが自分を超える瞬間もあったりして、それを表現するのが難しかった」と語った。
そんな池田にオダギリは「池田さんは暗い。芝居をしていても暗い」と話し、「その暗さはどこからきているのかと思ったら、なかなか面白い環境で育っている。俳優として必要な感性や感覚が備わっているのは、そういった生育環境があるからなんだと思った。池田さんは今後も幅の広い、可能性を持った女優さんになる」と絶賛。
ところが池田から「なんか言わされているような気がする。それって今日の台本に書いてありましたよね？」とツッコまれると「台本に書いてありました」と笑わせた。
“池田、御子並みに暗い説”には木下や伊藤も同感のようで、伊藤が「これまで演じた役のイメージから、池田さんには天真爛漫、元気というイメージがあったけれど、実際は暗い。いい意味で暗い」とギャップを指摘すると、木下も同調。一方、初顔合わせながらも池田の独特な感性を見抜いた片桐監督は「長編映画デビュー作として、世の中の人が思っている感じとは違う人と仕事がしたかった。池田さんとは初対面でしたが、絶対大丈夫だ！というカンがあった」と明かした。
自身初の幽霊役を演じた渋川は「幽霊には足がないので、どうやって足を無くそうかと悩んだけれど、結局できませんでした！監督からはそのままでいいと言われたので、いかに地に足をつけないようにするか気をつけていました」と。
健太郎から伊藤健太郎に改名して初めての舞台あいさつとなった伊藤は「伊藤という苗字を付けてから初めての舞台あいさつで、伊藤と呼ばれることに慣れていませんが、これからは伊藤で頑張っていきます」と意気込んだ。
本作が長編映画デビュー作となる片桐監督の現場について、オダギリは「その質問は台本にはなかった！」と笑わせつつも「撮影現場は監督の人柄が出る場所で、スタッフ・キャストもこの作品にほれ込み、監督のために一生懸命やるぞという気持ちがあった。そういう一作目を経験できる監督に対して、うれしい気持ちになった」と。
片桐監督は「15日間の撮影でしたが、クランクアップは泣きました。それくらいいいスタッフ・キャストに恵まれて、公開を迎えることができたのが幸せ」と構想に3年の歳月を費やしたデビュー作封切りに目を潤ませた。
そして、池田は「このたび、なんと『ルームロンダリング』がテレビドラマ化いたします！」と発表すると「公開初日を迎えて映画が皆さんのものになっていくことに寂しさを感じていたけれど、テレビ化するので、まだまだ『ルームロンダリング』離れはできません。それが素直にうれしく、幸せです。私もまだまだ『ルームロンダリング』に関わった方々に恩返しをしたいですし、皆さんに愛されていくことも大切なので、まずは公開後も『ルームロンダリング』をどんどん広げていきたいです」と語った。
映画「ルームロンダリング」
公開中
出演：池田エライザ、渋川清彦、健太郎、光宗薫／オダギリジョー
監督：片桐健滋
脚本：片桐健滋・梅本竜矢
製作幹事：カルチュア・エンタテインメント
配給：ファントム・フィルム
公式サイト：roomlaundering.com
©2018「ルームロンダリング」製作委員会