8月6日(月)放送のNHK広島放送局開局90年ドラマ『夕凪の街 桜の国2018』の試写会が行われ、常盤貴子、川栄李奈、平祐奈、キムラ緑子が登壇した。
漫画家・こうの史代が2004年に発表した「夕凪の街 桜の国」を2018年に置き換え、オリジナルストーリーを加えてドラマ化。原爆に翻弄された女性とのその家族のひたむきに生きる姿が胸を打つ物語になっている。
平成パートを演じた常盤は、本作の撮影で初めて広島を訪れたそうで、「原爆ドームの前に立った時、今まで経験したことのない“ドキッ”とした感覚になった。これがどういうことなのかは、これから先ずっと考え続けようと自分への宿題です」と明かし、「広島はとても穏やかな空気が流れている。それは、平和の祈りが多く捧げられているところだからなのかなと思った」と広島で感じた印象を語った。
同じく平成パートを演じた平は、「私と同世代の方たちにも関心を持ってもらえたらいいなと思いました。当時のことを同年代の川栄さんが演じているので、とても分かりやすいと思います」と。
昭和パートを演じた川栄は、「私は被爆した女性役を演じました。自分の中で戦争というのは、映像や写真でしか知らないものだったんですけど、この作品に入る前に実際に被爆された女性とお話をさせていただいて、その方から感じたものだったり、台本を読んで感じたことをこの作品に込めさせていただきました」と役作りについて語った。
川栄演じる皆実の母親役を演じたキムラは、「皆実がお湯に潜ってパッと出てくるシーン。本編ではなくなっていましたけど(笑)。そのときの川栄さんの顔が本当に美しくて。当時の子たちもきっときれいな笑顔で、生命力にあふれていたんだろうなと。でもこの子もわたしのそばからいなくなってしまうかもと予測している。だからあの笑顔を見たとき、ものすごく苦しい状況なんだなと思った」と川栄とのシーンを振り返った。
<あらすじ>
出版社で働く石川七波(常盤貴子)は、リストラと認知症の疑いがある父親・旭(橋爪功)のことが悩み。ある日、ふらっと家を出た旭を追いかけていくと、いつもかわいがっている姪の風子(平祐奈)が合流。どうやら家出をしてきたらしい…。旭について行くと広島に向かう様子。風子と一緒に尾行した七波は、旭がある人の足跡を尋ねていることに気づく。そのある人とは、原爆によって亡くなった旭の姉。七波の伯母にあたる人物だった。その、伯母の名は平野皆実(川栄李奈)。13歳のとき広島で被爆したが、昭和30年、23歳になるまで広島で暮らしていた。心の傷に悩みながらも、職場で出会った青年と恋に落ち、小さな一歩を踏み出しかけたとき、忘れかけていた“原爆”が再び皆実を襲う。
NHK広島放送局開局90年ドラマ
『夕凪の街 桜の国2018』
NHK総合
8月6日(月)後7・30~8・45
公式HP:http://www.nhk.or.jp/hiroshima/drama/