映画『パパはわるものチャンピオン』のトークバトルイベントが行われ、主演の新日本プロレス・棚橋弘至、息子役を演じた寺田心君、レスラー役の田口隆祐、真壁刀義が参戦した。
主人公の大村孝志/ゴキブリマスクを演じた棚橋は「責任感が生まれた。映画全体を引っ張っていかなきゃならないが、初めてのことが多く、何していいか分からなかったので、明るい現場の雰囲気をつくるためにニコニコしていた」と語り、クランクインが去年のG1 CLIMAX終了後すぐだったため、G1が始まる2か月前くらいから心君と監督と3人で演技の練習をしていたことを明かした。
そのなかで滑舌をよくするために練習した「外郎売」を実際に披露。それに対して「よく覚えているなとは思ったけど、かんでるよな」と真壁がツッコむと、今年のG1のリング上でもかんでしまったことを明かして笑いを誘った。
棚橋は、セリフの言い回しを考えながら繰り返し練習し、その都度監督に指導してもらったという。何回もやっていくうちに「あ、自然に言えた」と正解の感覚をつかんでいく感じにやっていたと明かすと、心君は「努力していててすごい!」と棚橋をねぎらった。
親子役について、棚橋は「レッスンの時からずっと一緒にいたため、関係性を親子という役どころに実際に落とし込めたのはよかった」と。また、心君がプロレスに興味を持ってくれたことをうれしそうに語った。
それについて心君は、オカダ・カズチカが棚橋にドロップキックをするシーンで心配になってしまい、思わずリングに上がってしまったというエピソードを明かした。
また、撮影中にプロレスごっこをして遊んでいたという2人。実際に、レインメーカーを小さな身体を生かしてくぐり抜け、後ろに回ってパンチするという“寺田心式レインメーカー返し”を披露した。
心君は、プロレスを知るためにDVDを観たら、たまたま血だらけの映像を見てしまって大丈夫かな?と思ったそうだが「会ってみたらすごく優しくて、遊んでくれて楽しかった」と。それに対して真壁は「リングを降りたら優しいただのおじさんだよ」と笑いを誘った。
田口は、演技を試写にきた関係者から評価されていることに触れられると、冗談交じりに「演技は勝負。」と独自の役者論を語り、笑いを誘った。しかし、本作で主人公の妻・詩織役を演じた木村佳乃からは「役者かと思った。あなたは役者に向いているわよ」と言われたエピソードが明かされると「来年から試合数が減るかも…」とまんざらでもない様子を見せた。
真壁は見どころを聞かれると「破壊神という役どころで暴れ回っています。控室でのシーンなど裏側の鬼気迫る雰囲気を味わってほしい。心君が逃げ回るシーンもあるので見てほしい」と語った。
棚橋が、初のヒールレスラーをやったことに対して「手探りだったけど、パートナー(ギンバエマスク)がいたから心強かったです」と話すと、かつてヒールレスラーとして活躍した真壁は「ヒールレスラーなのにラメが入ってたり光沢のある衣装で派手でこんなオシャレなヒールいねえだろと思ったけど、2人(ゴキブリマスクとギンバエマスク)の掛け合いとかが面白かった」など評価した。
プロレスの試合を観戦するシーンについて聞かれた心君は「プロレスファンに応援の仕方を教わったりして、声を枯らして応援したりとプロレスが大好きになりました」と語り、心君の頭を真壁がやさしくなでるひと幕も。
また、心君が棚橋の応援で試合を観に行った際に、心君を見つけた棚橋が情報解禁前にもかかわらず「ゴキブリポーズをした」というエピソードも明かされた。
最後に、真壁は「プロレスの面白さや裏側が描かれているし、何よりもハートフルな家族の物語なので、心があったかくなりたかったら、この映画を見てください」、田口は「プロレス映画というよりも、プロレスのシーンもある映画として見てほしいです。親子の感動の作品ですので、ぜひ劇場で観ていただきたいです」と。
心君は「この映画は小さい子から、おじいちゃんおばあちゃんまで見られる映画だと思います。いろんな役の立場に立ってみればさまざまな見え方があると思います」と大人顔負けのコメントで会場を沸かせた。
棚橋は「この後は言いにくい」と言いつつ「全力で頑張りました」と仁王立ちで胸を張った。そして観客と共に記念撮影し「会場の皆さん、愛してま~す!」と棚橋らしく締めくくった。
『パパはわるものチャンピオン』
9月21日(金)全国ロードショー
<ストーリー>
まぶしいほどのスポットライトのなか、大歓声を浴びる大村孝志(棚橋弘至)。人気も実力も兼ね備えたエースレスラーだったが、膝に大ケガを負って試合から長期離脱してしまう。それから10年、かつての強さを取り戻せないでいる孝志は悪役レスラーとなり、客席からブーイングを浴びる日々を送っている。妻の詩織(木村佳乃)は変わらず応援してくれるが、孝志は自分の仕事を9歳になった息子の祥太(寺田心)に打ち明けられずにいた。だがある日、偶然から祥太にバレ、「悪者のパパなんて大嫌いだ」と言われてしまう。しかし、そんな孝志に、名誉を取り戻すチャンスが訪れる。かつての孝志に憧れていたトップレスラーのドラゴンが、孝志をタイトルマッチの相手に指名したのだ。自らのプライドと家族への愛のために、全く勝ち目のない戦いに立ち上がる孝志。果たして、孝志が決意したすべてを賭けた危険な技とは?そして息子との絆を取り戻すことはできるのか―。
出演:棚橋弘至/木村佳乃/寺田心/仲里依紗/オカダ・カズチカ/田口隆祐/大泉洋(特別出演)/大谷亮平/寺脇康文
原作:「パパのしごとはわるものです」「パパはわるものチャンピオン」作:板橋雅弘 絵:吉田尚令(岩崎書店刊)
監督・脚本:藤村享平
制作プロダクション:ブリッジヘッド/パイプライン
配給:ショウゲート
公式サイト:www.papawaru.jp
©2018「パパはわるものチャンピオン」製作委員会