雫井脩介のミステリー小説を映画化した「検察側の罪人」の初日舞台あいさつが行われ、木村拓哉、二宮和也、吉高由里子、松重豊、八嶋智人、原田眞人監督が登場した。
エリート検察官・最上毅を演じた木村は「検察官という責任のある人間が、一線を越えて罪人になる。彼なりの正義を自分は理解しないと、すべて嘘になるなと。自分なりに最上をとことん理解したいなと思ってやりました」と役への思いを明かした。
最上を尊敬する新人検察官・沖野啓一郎を演じた二宮は「どんどん生気が戻ってくる感じを出したいなと思って。どんどん体調が良くなって、顔色が良くなっていけばいいなと考えたんですが、僕は通年、顔色が悪いので(笑)。でも、想いが強くなっていくということは考えていたと思います」と笑いを誘いながら、役作りについて語った。
そんな二宮に対し、原田監督は「沖野が松倉(酒向芳)を取り調べするシーンは、リハーサルではキレる寸前で止めていて。本番ではこちらが思っていたよりも2、3倍のテンションでキレてくれた。ものすごく良かったです」と称賛。「“そのへんで首つってこい!”っていうセリフは、アドリブなんですよ。でも本人は言ったことを覚えてないらしくて」と裏話を明かすと、二宮は「そうなんですよ。台本にも書いてなかったのに。覚えてないんですよ。怖い!」と撮影を振り返った。
さらに、「2人(木村&二宮)ともう1本作品を撮るなら?」と問われた原田監督が「簡単なところでいうと、『KAMIKAZE TAXI』をリメークしてもいいかな。亜仁丸を木村さんにやってもらって、ニノを追い回すとか。ギトギトの悪党の木村さんを見てみたい」と語ると、木村は「ギットギトでいきたいと思います!」と次回作への意欲を見せた。
いっぽう、二宮は「(木村&原田監督と)一緒にできるなんてなかなかない。今回が最初で最後のつもりでやっていたので、そういうふうに言っていただけるだけで感謝です」と感激していた。
映画「検察側の罪人」は公開中。