9月28日(金)公開の映画「散り椿」の完成報告会見が行なわれ、岡田准一、西島秀俊、黒木華、池松壮亮、麻生久美子、木村大作監督が登壇した。
木村監督にとって本作が3度目の監督作品となる映画人生60周年を迎える作品。自身初の時代劇に挑んだ。
主演を務める岡田は「大作さんが監督になる時は鬼になるらしいと映画界では有名になっていて。『追憶』でカメラマンとしてご一緒したときとは、ちょっと違うんだろうなと思って監督の鬼の部分が出てくるんだろうなと楽しみに撮影に入りました。でも、今回の作品ではあまり鬼にはならず、現場では楽しそうにされていました」と監督について語った。
木村組に初参加した黒木は「衣装合わせのときに、監督のことを岡田さんから『大ちゃんって呼んであげて』と言われて、たばこを吸っているときにちょっとおっかないかなと思いつつ、さりげなく大ちゃんって言ったら、照れたように笑われたので、意外とシャイな方なんだなと思いました」と。
殺陣について岡田は「大作さんから見たことない殺陣がいいと言われました。2~3か月前から大作さんに見てもらって殺陣を作っては壊し、作っては壊しを繰り返しました」と明かすと、木村監督は「殺陣師がやる殺陣はどこかで見たことがあるもの。岡田君が僕のところにやってきて、こういう手をいれたいとか3パターンぐらい見せてくれて、僕はそこから選ぶだけ。なので、この『散り椿』の殺陣は全部岡田准一さんにつけていただいた」と語った。
今回初めて岡田と共演する西島は「岡田君がひどいのは、3か月練習してきた殺陣を当日の朝に変えてきた」と明かすと、「大作さんは空気を撮りたい方なので、予定調和にならないように、ちょっとヒリヒリしたほうが面白いかなと思って変えた」と岡田。それに西島は「前日言ってくれてもよかったじゃん」と。
木村監督は「僕は俳優さんに演出はしていません。映画というのはキャスティングから始まる。キャスティングする時に、この役はこの人が合うって思うからキャスティングする。そう思っている人がどんな芝居をするかっていうのは、僕自身が一番楽しみにしている。そういう思いがあるから、こうしてほしい、こんな感情でとかは言わないんです」とこだわりを明かした。
映画「散り椿」は9月28日(金)に全国公開。