直木賞作家・奥田英朗による人気小説を実写化した、9月22日(土)公開の映画『純平、考え直せ』の完成披露上映会舞台あいさつが行われ、主演の野村周平、ヒロインの柳ゆり菜をはじめ、佐野岳、佐藤祐基、藤原季節、森岡利行監督が登壇した。
対立する組幹部の命を狙うチンピラ・純平役の野村は、サングラスをかけてのクールな登場。「舞台袖でみんなからSPみたいとか『逃走中』の走って捕まえる人だとか言われた。みんな失礼!」と笑わせつつ、「もう少しサングラスかけます。ネットニュースで『野村周平、サングラスで登壇。調子乗っている』と書かれるはず」と自虐で盛り上げた。
硬派な男を演じた野村は「男くさい役をやったのは初めてだし、そういった作品をやってみたいと思ったので、お誘いを受けてうれしかった」と素直な心境を明かすも、撮影は2週間とハードだったが「2週間くらいでチャッチャとやった」と野村節さく裂。それに共演者から非難の声が上がると「ちゃんとしたしっかりとしたチャッチャ!軟派なチャッチャじゃなくて、硬派なチャッチャ!」とその真意を説明していた。
いっぽう、太く短く生きる純平の姿に惹かれるOL・加奈役の柳は、初共演の野村の印象について「結構めちゃくちゃ」と爆笑しつつ、「野村さんは純平に通じるカッコよさの詰まった方で、芯が通っていて自分のスタイルと強さを持っている人。人と歩くスピードが違うので、背中を追いかけなければという魅力を持っていて、それは純平に通じる」と純平と加奈同様に野村の男気に惚れた様子。その絶賛に野村は「自分は基本、ハチャメチャ、変わっている、どこに需要があるの?と言われるので、褒められるのはうれしい」とまたまた自虐で笑わせた。
コインランドリーに居つくゲイ・ゴローを演じた佐野は「二丁目に通って取材をしたりして、自分の中で“妖精”だと思うようにした。そういったアプローチで臨みました」と役作りを述懐。純平の先輩役を演じた佐藤は「そのまんまでやりましたが、チャッチャとやらずに硬派にやりました」とニヤリ。野村との共演には「デビューしたての時に共演しているけれど、あの時は無口な少年だった。それが今ではすごくしゃべるので、人ってこんなに変わるんだと思った」と野村の意外な過去を明かした。
SNSで純平とつながる役どころの藤原は「SNSが炎上していくという野村周平さんにピッタリな役。炎上がここまで似合う俳優も珍しい」と野村のパブリックイメージをつつくと、すかさず野村は「時事ネタをツッコむのやめてもらえる?つぶいたらなるんだから仕方がない!」とぶっちゃけて爆笑となった。
最後に森岡監督は「二泊三日の話で、バイクにも乗るし、髪の毛も切るし、僕なりのローマの休日になっている。みんなが一生懸命やってくれて、僕はほとんど演出していなくて、勝手にやってくれた感じ」と役者陣に全幅の信頼を置いていることを感じさせるあいさつを。野村も「ただの任侠映画ではなく、人間として考えさせられる映画。純平という男の現代にないカッコよさ、カッコいい男像を見て感心してほしい。2度、3度と見て」とアピールした。
映画『純平、考え直せ』は、9月22日(土)全国順次公開。