ミュージカル「TOP HAT」の製作発表が行われ、坂本昌行、多部未華子、屋良朝幸、朝海ひかる、益岡徹、浅野和之と、演出のマシュー・ホワイト、振付のビル・ディーマーが出席した。
映画界史上最高のダンス・キング&クイーンと呼ばれた“フレッド・アステア&ジンジャー・ロジャース”が主演した映画「トップ・ハット」(1935年)が原作の舞台。心ときめくロマンティック・ラブストーリーで、舞台版として2011年に英国で上演されると「英国ローレンス・オリヴィエ賞」で7部門にノミネート、3部門を受賞し大きな話題を呼んだ。
ブロードウェイで活躍するミュージカルスター・ジェリー役を演じる坂本は「本場のスタッフの皆さんと、このキャストの皆さんとできることを非常に楽しみにしております」と。美しいファッションモデル・デイル役の多部は「こんなに華やかでゴージャスな素敵な舞台のキャストの1人として参加させていただくことをとても光栄に思っています」とそれぞれあいさつした。
デイルに恋心を抱く、ちょっとナルシストなデザイナー・アルベルトを演じる屋良は「ハローエブリワン!」と役に合わせてあいさつすると、「この役は今まで僕が演じたことがないキャラクターなので、引き出しを自分で模索しつつ、新しい自分に出会えたらいいなという気分でできたらと思っています」と意気込みを語った。
出演のオファーが来たときの印象を問われた坂本は「来日公演を見させていただいたときに、コミカルなんだけど非常にオシャレな作品という印象がありました。漠然とこういう作品に出られたらいいなと思っていた矢先に今回のお話をいただいて、100%の喜びと100%の怖さを感じました」と明かし、「フレッド・アステアの軽やかなステップはおそらく彼にしかできないもの。それを自分がやるとなったときに、どこからスタートしたらいいのか、練習していいのか、とりあえずまたタップをイチから練習してみようとなりました。これから稽古を進めていく中でより深く愛せる作品だと思っております」と本作への思いを吐露した。
また、オーディションを受けて、デイル役を勝ちとったという多部が「参加できたらいいなという思いで受けたものの、決まってからはネガティブな感情しか生まれていません」と話すも、相手役となる坂本は「多部ちゃんは映像の印象が強かったのですけど、今年の3月に振付を一緒にやったときに、僕の想像を簡単に超えました。ここにもミュージカルスターがいたんだなと。皆さんのイメージも180度変えるんじゃないかな」と大絶賛。
さらに、お互いの印象について坂本は「多部ちゃんはマイペースというか、何事にも動じず、常にニュートラルなので僕もリラックスできています」と笑顔。いっぽう、多部は「坂本さんのミュージカルは拝見したことがあったので、ミュージカルという大きな舞台になれていらっしゃる大先輩というイメージです。今回はペアで踊ることが多いので、これから本番まで頼りまくって、たまに坂本さんのせいにしたりとかしたいなと(笑)。全部身を任せるつもりでいます」と笑いを誘った。
ミュージカル「TOP HAT」は、11月5日(月)~25日(日)まで東急シアターオーブ(東京)、12月1日(土)~5日(水)まで梅田芸術劇場(大阪)にて上演。