10月28日(日)放送から明治編に突入する大河ドラマ『西郷どん』(NHK総合)の新キャストが発表され、1話からナレーションを務めていた西田敏行が、西郷菊次郎を演じる。
西郷吉之助と愛加那の長子の西郷菊次郎は、大島龍郷に育つが9歳の時、薩摩の西郷家に引き取られ糸が継母となる。12歳で米国に留学。17歳で西南戦争に従軍するも負傷によって、右足のひざ下を失い、投降。戦後は、外務省に入り「日清戦争」後は台湾の支庁長に就任。帰国後、京都市長となった人物だ。京都市長就任から西田が演じる。
西田は「第1話からナレーションを務めさせていただいて、まさかこういう形で出演することになるとは夢にも思っていませんでしたので、ちょっとびっくりいたしました。でも、オファーを頂いた時に、『菊次郎だったのか、このナレーションは』と思った時に、腑に落ちたことがありました。菊次郎の目線で、これまでの回も見返してみると、なかなかうまいことつながっているなって思いました。自分の中で意図していなかったにもかかわらず、ちゃんと制作者の意図を組んでナレーションしているんだってことが分かって、とてもハメられたなっていう感じがして、とても気持ちの良いだまされ方をしたなと思ってます」と語った。
さらに、「39回(10月28日放送)で菊次郎として映像から切り替わってナレーションにいく部分があります。このナレーションを入れる時はかなり神経を使いましたし、思いがズレないようにとか、声のトーンが変わらないようにとか、考えました。演じる時の菊次郎はなるべくナレーション側の声に合わせるような感じでやりました。でも、僕の中ではごく自然に思いの中で、テクニック的にはそういうことを考えましたけど、気持ちの上では何ら違和感はなかったです」と明かした。
隆盛役の鈴木は「ずっとナレーションをされていたので、最初に思った正直な気持ちは『父親に向かって、“気張れ!”って言っていたのか』『西郷どんって呼ぶんじゃないよ』って、冗談ですけど(笑)。でも、気張れ!とかチェスト!って言っていたのが息子だったっていうのは面白い(笑)。西田さんは役者として尊敬する大先輩で、その方が演じる菊次郎の心の中に強烈に印象に残っている父親っていうような台本の流れになっていました。子役の菊次郎にもそうですけど、西田さん演じる菊次郎の年齢を重ねた重みに負けないだけの吉之助が背負っている重みっていうのは、はるかに大きかったはずですから、そこは何かしらの形で表現したいと思いましたし、子役の菊次郎の見ている先には西田さんがいるんだって。今までの吉之助の明るい面だけじゃなく、菊次郎から見た吉之助のミステリアスな部分というか、どういう経験をしてきたんだろうっていうようなところを大切にしていきたいと思って演じたつもりです」と語った。
さらに、『西郷どん』の時代考証を務める磯田道史が内貴甚三郎役として、大河ドラマに初出演する。
NHK大河ドラマ『西郷どん』
NHK総合
毎週日曜 午後8時放送
BSプレミアム
毎週日曜 午後6時放送
番組サイト:https://www.nhk.or.jp/segodon/
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